合理化 | 考えすぎ

合理化

脳科学でも言われていることのようだけど、
そもそも人間は、受け取った情報を、
「自分にとって都合の良いように」処理する生き物らしい。
そして、それを「合理化」と呼ぶらしい。




合理化。言い得て妙だと思う。
もともと合理的でない、無秩序で雑多な状態を、
「合理化」して再構築し、捉え直す。


・・・人は、そうして「合理化」された世界を"見て"いる。
実は、その「合理化」処理をしたのは自分自身の脳なのだ、
ということを意識しないまま。




本人に、「自分を正当化しているつもり」がなくても、
傍から見れば明らかにそう見える場合がある。
こうしたことが起こるのも、
本人も気づかぬうちに働いている「合理化」の作用によるのだろう。


人は、根本的に自己否定はできない生き物なのかもしれない。
もし仮に、意識の上では自己否定をしていたとしても、
それは所詮、「自己否定している自分」を肯定する作業に過ぎないのだ。




本人がそれを信じている限り、本人にとってはそれが現実。
周囲のすべての人から奇妙に見えることであっても、
誰もそれを笑うことはできない。


・・・いや、周囲の人がそれを笑うことは「できる」けれども、
その笑いは、きっと本人の心には届かないし、
届いたとしても通じないのだろう。