SOMEWHERE | 人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

ネットの海を漂う吟遊詩人になって
見知らぬあなたに愛を吟じよう


人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

監督・脚本 ソフィア・コッポラ

撮影 ハリス・サヴィディス

編集 サラ・フラック

音楽 フェニックス

出演 スティーヴン・ドーフ、エル・ファニング

2010年 アメリカ


フランシス・フォード・コッポラの娘ソフィア4年ぶりの新作は、
ハリウッドセレブ御用達ホテルとして有名な『シャトー・モーマント』を塒(ねぐら)に、
酒池肉林の堕落した生活に身を潰す人気俳優が、
離婚した妻との間に出来た11歳になるひとり娘との束の間の交流を通して、
人間性を取り戻して行くヒューマンドラマで、
彼女自身の幼少期の体験を基にした家族愛を描いた作品です。

人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

本作では、孤独な親子の、心温まる触れ合いが描かれていますが、
親子程も違う、旬を過ぎた中年のハリウッドスターと仕事に忙殺される夫を持つ
孤独な若妻の交際を描いたデビュー作『ロスト・イン・トランスレーション』も
そうであったように、ソフィアの作品の根底をなしているのが、
ファーザー・コンプレックスであることが分かります。
偉大な父も、家族愛をテーマに描いた『ゴッドファーザー』で、
彼女自身を出演させて、娘に対する慈愛を映像に投影させていたように、
この親子は、映画を通して父娘の絆を確認し合っているのでは
ないでしょうか。

人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら
 姉ダコタを超えたエル・ファニング。最新作は『SUPER8/スーパーエイト』。
                                     出典:billyfiles.blogspot.com

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