監督・脚本 デレク・シアンフランス
脚本 ジョーイ・カーティス、カミーユ・ドラヴィーニュ
編集 ロン・パターネ、ジム・ヘルトン
撮影 アンドリー・パレーク
出演 ライアン・ゴズリング、ミシェル・ウィリアムズ、フェイス・ウラディカ
2010年 アメリカ
どこの町でも見かける等身大の男女を主人公に、
違った人生を歩んできた二人が、
結婚によって互いの人生を共有した時に生じる綻びを、
世界が二人のためだけにしかなかった恋愛時と対比させて描いた
ラブ・ストーリー。
最後までスキャンダラスな事件らしい事件は起こらず、
ドキュメンタリーを観ているような、ありふれた日常の中で起こる、
些細な出来事が映し出されるだけですが、
日々のいざこざを積み重ねて行くうちに、心が通い合わなくなり、
やがて破局へと向かっていく夫婦の心理を覗き見る様な映像の
切り取り方が秀抜で、監督のセンスの良さが伺えます。
夫婦の行く末が描かれること無く、映像が断ち切られるようにして、
呆気なく映画は終わりますが、何とも不思議な余韻が残るエンディングで、
観客は、二人のその後が、自分の事の様に気になって、
いつまでもこの作品から逃れることができません。
主役のふたりを演じたライアン・ゴズリング、ミシェル・ウィリアムズの
リスクを惜しまない演技が素晴らしく、映画の雰囲気を壊さないための、
素人ぽさを醸し出すハリウッドティストを排除した演技で、
役者の違いを見せてくれました。
本作の演技が評価されて、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたミシェル・ウィリアムズ
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