善き人のまねをする | 仏光さんの心の相談室

善き人のまねをする

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今日は昼休みに筋トレに行ったのですが、遂にベンチプレスで100kgを挙げることができました。筋トレを始めてから5週間で50kgも向上した事になります。これは今年60歳という私の年齢を考えると快挙だったなと自分で勝手に思っています。何でもこつこつやっていると向上するものですね。

 

筋肉はこつこつトレーニングしていると確実に強くなっていきますが、心はそういうわけには行きません。体を鍛えるより心を鍛えるほうがずっと難しいものです。私はまだまだカッとなる瞬間もあるし、恨みはまあまあ捨てる事ができるようになりましたが、瞬間に変わる心を常にコントロールするのは難しいです。これだけ修行してもまだまだですね。私の自我がそうさせているのでしょう。今日もそういうことがあったのですが、深く自分を反省しました。

 

それに合わせたかのように今日の午後、「この人は本当に穏やかで温かい人だな」と感心する人が来られました。歯医者さんの奥さんなのですが、どんな事があっても穏やかで、年老いた義母の面倒をよく見て文句を言う事も無く、だんなさんの仕事を助けて、ちょっと神経質で心配性のだんなさんの愚痴を毎日繰り返し聞いて、嫌な顔を一つもせず、みんなに穏やかに接して、出しゃばらず控えめで、理不尽な事もさらりと流して、いつもニコニコ過ごされている人です。

 

前からこの人はできた人だなと思っていましたが、今日来られた時に、自分が瞬間かっとなった後だけに、「本当にこの人は観音様みたいな人だなぁ」と思いました。どのようにしたらこの人のようになれるのか、今日の午後色々考えていました。我慢している風でもなく、ストレスがたまっている様子も無いので、本当に凄い人だなと思います。

 

何も禅や仏道修行をしなくても、こういう人が稀に居られるのですね。結局一切の傲慢さや自分勝手なところがないのです。本当に心が暖かい人でないと、こういう人にはなれないのだなと思いました。そして私もこういう人になりたいと心から思いました。私にまだまだ足りないところを持っている人です。とっても良い目標が目の前に居られるのですから、もっともっとこの人から学んで行きたいと思います。

 

実物が前にあるというのが一番良い先生になりますね。言葉や観念では普段はどうにでもなりますが、いざという時にもそうである本物にはなれません。私は本物になりたいから、この人から色々な事を学んで実行していきたいと思います。

 

「薄しと思え、己の慈悲心」という格言がありますが、これは私のためにあるような格言です。これで良いという事は無いのです。私はもっと深い慈悲の心をこの人から学びたいですね。毎週私のところに来られますので、次回お会いする時が楽しみです。そこに居るだけで温かく感じる人になりたいですね。こういう人に会うたびに私は自分の至らなさを感じます。心は自分で変えていかなければなりません。自分がまずそう思って実行していかないと、なかなか心は変わりません。

 

でも最初はうまく行かないでしょう。それでも繰り返し実践を重ねると、それが身に付いていきます。その繰り返しがベンチプレスのように5週間ではなくて、いつまでかかるのかも分かりません。でもお釈迦様が説かれるように、

 

「自分が自分の救済者である。自分で自分を救えずに一体誰が自分を救ってくれると言うのか?」

 

ですね。人を変えるのはほぼ不可能ですが、自分を変える事はできます。

 

心や性格は変わるのに時間がかかります。でも根気よく繰り返し実践していけば変わります。そのための人生の時間です。まずはまねから始めるしかありません。私はこの奥さんの真似を実践していきたいと思います。泥棒のまねをしたら自分が泥棒になりますが、善き人のまねをすれば善き人になれます。

 

お釈迦様は2500年前の人なので、実際に言動を見ながらまねをするという事はできませんが、この人は目の前に居られますので、具体的な目標でまねができます。人生はいつまでも勉強ですね。100歳まで今のような筋トレはできませんが、心のトレーニングは100歳でもできます。人間形成に「これで良し」という終わりは無いのですね。どうぞ死ぬまでにもっと善き人になれますように。

 

合掌

 

仏光

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