二つの牧場火災
珍しく平穏な日々が続いていたある日のこと、賃貸牧場からの「牧場に火がついた」と非常事態連絡。牧場自体には電話もないし、管理人は携帯も持ってなかったから伝言の伝言で近くの町から知り合いが電話をしてくれたのだ。
乾季の牧場は非常に危険である。この辺りの乾季は、約半年の間めったに雨が降らない。舗装していない道路はからからに乾いて、車が通るとすごい土煙をあげる。牧草は黄色に乾燥して火のついたタバコをポイ捨てしようものなら簡単に火がつくような状態である。
うちの人は、取り急ぎに準備をして賃貸牧場に向かった。
日本だったら、牧場火事?に消防車なんかが消火の手伝いに出掛けるものなのだろうか???ちょっと分からないけれど、ブラジルの場合は牧場主が中心になって消火作業をするのが普通のようだ。だいたい、牧場近くの町で消防署や消防車を見たこともない。
次の日に帰って来たうちの人が言うには、賃貸牧場の火が少しおさまってきた頃、今度は所有の牧場から彼の携帯に電話があって、そっちも火災が発生していると聞き、ある程度落ち着いた賃貸牧場の方は管理人と手伝いの人に頼んで、賃貸牧場から約30キロほど離れた所有の牧場へと向かったとか。そして、賃貸牧場でしたと同じようにに火が広がるのを防ぐために乾燥した牧草を取り除いたり、火のついてる辺りの消火のために燃え辛い雑草を切り倒したりと火がおさまるのに日が傾くまでかかったらしい。
二つの牧場火災の原因は同じで近所の牧場主が準備をしっかりせずにやった「野焼き」の飛び火であった。日本でも良く見られる「野焼き」は、この辺りでも乾季の終わり頃によく見かける。野焼き後の雨季直前に大豆などの種をまくと、育ちがぐっといいからだ。
しかし、法律で野焼きをするためには、しかるべき所にその旨届けを出して野焼き予定地の周りは飛び火を防ぐために除草を義務付けられている。この二つの牧場主達は、この届けも除草もきちんと行っていなかった。こちら側では、直接火にのまれて牛がどうこうなるということはなかったが、火に追われて出てきた毒蛇に3頭もの子牛が噛まれて死んでしまった。大損害だ。
後日、所有の牧場の方の近所の牧場主はきちんと謝罪に表われ、壊れてしまった柵などの修理を全てやると申し出てきた。まぁ、当然である。
一方、賃貸牧場の方は、管理人が何度訪問しても留守を装って相手にしない。そう、前回の教会を所有する村の住人の1人である。そして、この火災が原因で、結局は賃貸牧場を嫌な後味とともに手放すことになる。
我が家のネットショップです。
http://www.vk-brazil.com/jp
もっといろいろと読みたいなぁと思った方のために「もくじ」作りました。
http://brazil-fashion.ameblo.jp/entry-e0005d86539ead88838216049b9c389e.html











