先日、記事で少し触れましたように、先々週、徳島新聞 社会部の記者の方から突然電話が。「ブログ、見ましたよ！是非一度お会いしたいのですが。」との事。すぐにでもとの事で、翌日、徳島の病院に取材に来て下さいました。
お会いすると、本当に気さくで温厚な方。よくよくお話しすると、なんと弟と中学の時の同級生で、同じ中学の僕の２年後輩の方でした！ほんと、世間は狭いねえ！特に徳島は狭いけど。
話しているうちに、元近鉄ファンで現在のオリックスのファンであることも判明。野球談義に花が咲きました。
本当に意気投合し、記事も何度も推敲を重ねていただいて、よくまとまったいい記事に仕上げて下さいました！さすが、新聞記者！
本当に、よくぞこのブログを見つけて下さいました。このご縁も神様が与えて下さったものでしょうね。
最近、偶然が続くので、これは偶然ではなく必然なのか、と思うことがあります。何かを成し遂げよ、と言われているように感じることがよくあります。
で、前置きが長くなりましたが、記事をご紹介したいと思います。
～～平成１８年１月１７日火曜日、徳島新聞 朝刊社会面より～～
阪神大震災から１１年、「生かされた命」で支援
子供病院（ネパール）守れ、江口医師（阿南出身）資金集め奔走
１１年前、兵庫県内で遭遇した阪神大震災が阿南市宝田町出身の医師江口貴博さん（４０）＝神戸市在住＝の人生を変えた。生かされた命、何かを成し遂げようと考え仲間とともに１９９８年、乳幼児死亡率の高いネパールに子供病院を設立した。病院建設には阪神大震災の被災者たちが寄せた募金も活用されている。病院の財務状況は厳しいが、江口さんは「被災者の思いが詰まった、この病院を何としても守らないと」と今も資金集めに知恵を絞り、各地を奔走。古里・徳島でもぜひ支援の輪を広げたいと意気込んでいる。
１９９５年１月１７日朝、当時、神戸大大学院生だった江口さんは明石市内の病院で当直勤務をしていて、経験のない揺れに襲われた。病院にはけがをした人が次々と運び込まれた。神戸市内の病院でも数多くの死と向き合った。
「自分もあのとき、死んでいてもおかしくなかった。」生かされた命。今何をすべきかと考え、学生時代に志した小児脳外科医の道を決意、ネパールに子供病院を造る構想に出会う。
「震災時に世界各国から助けてもらった。その厚情に応えたい」と、仲間とともに病院建設の推進母体となるアジア医師連絡協議会（AMDA、岡山市）の兵庫県支部を設立。資金集めを担当し、被災地内に多くの募金箱を設置して回った。募金総額は１万件、５０００万円に達した。
子供病院の開院以来、生まれた子供は１万人を突破。千人中１０４人と日本の２５倍もあった同国の乳幼児死亡率は、２００３年の時点で同８２人まで改善した。江口さんらは「改善につながった要素はほかにもあるかもしれないが、病院も貢献したはずだ」という。
患者増や機能充実に対応するため、病院運営に必要な資金も膨らむ。AMDA兵庫としても必要な支援は続ける考えで、江口さんは２０００年１２月に有志７人でAMDA兵庫の応援部隊「奇兵隊」を結成した。毎年４回、チャリティーボウリング大会を開催。一回につき７、８万円が支援資金として集まる。
今、奇兵隊が力を入れるのは高麗（朝鮮）人参を使った健康ドリンクの販売。医薬・健康関連商品開発販売の山王ヘルスケア（東京）の協賛を得て開発し、昨夏の発売以来、約５万本を販売した。江口さんも味見を繰り返した。売り上げを病院の支援金に回す。
ドリンクは徳島でも一店舗しか置いていないなど販路拡大が課題だが、取り組みに賛同する輪は次第に広がった。神戸市のスカイマークスタジアムでも今年から販売されることになった。このほか大口の販路獲得に向けて精力的に動いている。
江口さんは２０００年４月から毎日、大阪、兵庫、徳島三府県の病院を非常勤医として転々とする体制に移行した。いわば医者版のフリーター。車の走行距離は年間４万キロに及ぶという。職場を一日ずつ休んでつなげば一週間の休みになる。活動がしやすくなるし、ネパールにも行きやすい。
「震災をきっかけに被災地に芽生えた優しい心が一つになって生まれたのが、子供病院。温かく支援してもらえれば、それ以上うれしいことはない」。インターネットに開設したブログ（日記風サイト）で、自らを「日本一変わった脳外科医」と呼ぶ江口さんの思いは、今も色あせることはない。そして今日、１１年目の「あの日」を迎える。
AMDAネパール子供病院で生まれた乳児を見守る母＝同国ブトワール市
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