2008年06月26日(木)

悪魔の見えざる手

テーマ:政治・経済
カジノ資本主義とまで言われる現在の経済。原油高や物価上昇など、投機資金が現実世界へ及ぼす影響をみていると、さすがに経済というシステムが馬鹿馬鹿しくさえ思えてきます。

金融というものは、本来単独では存在できないものです。企業活動や消費などを「主」のシステムとすると、金融は「従」であり主を補強する存在です。その従者がいつの間にか宿主をコントロールするまでに膨張し、不安定をもたらす。不安定要因はリスクという数値に置き換えられ、また金融取引の対象になっていく。

最も大きな問題は、農作物が食料ではなく金融商品になってしまっていることでしょう。

わずか6~7兆円規模のトウモロコシ先物に、2000兆円ともいわれる年金資金の一部が流れ込むと価格は大きく変動し、バイオ燃料需要や天候不良なども影響して食料価格が高騰していきます。

その結果、世界食糧計画(WFP)はカンボジアやアフリカで学校給食を停止するなどの事態が起こり、最も守られなければいけない人々がさらに貧しくなっていきます。極端にみれば、貧国の子どもの食べものを取り上げて儲けるシステム。決して金融が悪いなどと言うつもりは無いですが、ものには限度があるでしょう。

よくファンドが悪いとやり玉に挙げられますが、そのファンドに出資しているのは各国の年金資金だったりするので、間接的に自分達も参加してしまっているというのはさらに皮肉な話です。

アダム・スミスの神の見えざる手と対比して金融経済システムを表した「悪魔の見えざる手」という表現は的を射てるのではないでしょうか。

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