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2010年01月25日(月)

大切に思うことは何ですか?CAUSES

テーマ:政治・経済
『どんなに偉い人でも、他人のために自分は何ができるかという視点が欠けていると、途端にくだらない人間に思えてくる』と言っていたのはたしかトム・ピーターズだったかな。

最近話題を集めているCauses。Causeとは主義・主張の意味ですが、それほど固いものではなく、一人一人が「大切に思うこと」「解決されるべきだと思う問題」といった意味で、具体的なテーマを掲げて協力者を集めることで、問題を迅速に解決しようという社会貢献のアプローチです。

例えば、10億円以上の寄付を集めた「Facebook Causes」では動物愛護、教育、環境などの分野で活動するさまざまなNPOが、「動物虐待を止めよう」や「アフリカの少女を飢餓とHIVから救おう」など、活動への協力を求めています。ユーザは自分が大切だなと思うCauseを選んで、そのグループに参加したり、実際に寄付したりします。

$舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』

もちろんFacebookだけでなく、他にもCausesをテーマにした様々なウェブサービスがあり、また、iPodなどでも採用された(PRODUCT)REDキャンペーンのように、AIDSやマラリア対策といったCauseを提起し、共感する消費者は数ある競合製品の中から(PRODUCT)REDブランドの製品を選択する、といった方法もあります。

ソーシャル・ネットワーキングとCausesというのはとても相性が良くて、テクノロジーによって社会貢献の敷居が下がり、協力する人が増えます。そこに小さなグループが生まれて、Causeが実現することを期待しはじめるわけです。これに応えるために、NPOはファンドレイジングの目標額を設定したり、「寄付によって○○人の命が救われました」と貢献を実感できる形でアナウンスします。途方もなく大きな問題を分割して、実現可能なステップを一歩ずつ進んでいく、Causesにはこういった側面もあるかもしれません。

多くの人は社会貢献といっても、交差点ですれ違った美人のようなもので、気づいたときだけ関心が高まるものです。それが良いか悪いかは別にして、たとえ一瞬であっても何かの貢献をすれば現実に誰かが救われる、その一瞬をどれだけ集められるか、というアプローチは現実的でいいんじゃないかな。

ところで、社会貢献の話をすると、アメリカと日本を比べて宗教観や税制の違いがよく言われますが、そんなものは実はそれほど影響していないのかもしれません。SNSのプロフィールを見ていると、ネットで寄付を行っているのは若者や働く世代が中心です。若い世代は、行動を左右されるほど宗教に意味を持たせないし、数年にわたって税控除を期待できるほど多額の寄付をしているわけでもありません。

自分がどのグループに属するか、つまり、満たされているのかいないのか、教養があるかないかなどが背景となって、世界で起こっている問題を考える余裕がある人はクールなんだというイメージがそこにはあるように思います。
2009年11月21日(土)

日光東照宮

テーマ:My way
そういえばひと月ほどまえに、日光東照宮へ行きました。首都高から東北道を通って2時間半ほどで着きます。

さすが世界遺産。実際に見てみるとすごいものです。

舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』


舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』
若狭国小浜藩主の酒井忠勝が奉納した五重塔。200年も前の建造物ながら、心柱を基礎から浮かせた耐震構造が施されているそうです。

舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』


舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』
上神庫には狩野探幽の彫刻「想像の象」が施されています。当時は象を見た人がほとんどいなかったので、伝え聞いたイメージで彫られたそうですが、結構あってますね。

舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』
有名な、見ざる言わざる聞かざるの「三猿」彫刻。江戸ジョーク。

舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』
唐銅鳥居。三代将軍家光が金2000両を費やした、日本で初めての青銅製の鳥居。

舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』
輪蔵(経蔵)は、天海版の一切経が納められた建物。天海とはまさに、この日光東照宮を建てた大僧正です。天海は実は明智光秀ではないか?と疑われたりしてますが、蘆名盛高の系族、船木景光の子という説も資料等から有力です。自分と同じ名字なので、この説が正しいとしましょう。

舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』
島津家久が奉納した青銅燈籠。

舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』
刻まれた名を見ると、「薩摩宰相藤原家久」とあります。本名の藤原で書くんですね。伊達政宗も正式には、藤原政宗です。

舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』
伊達政宗が奉納した「南蛮鉄燈籠」。ポルトガルから運んだ鉄で作られ、当時、鉄は銀よりも高かったそうです。

舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』


舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』
国宝「陽明門」。当時の技術の最高峰をつぎこんだ彫刻が508もあります。完成した瞬間から崩壊が始まるという故事から、柱を意図的に逆につけて未完成を表しています。

舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』
後陽成天皇から賜った「東照大権現」の額。

舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』
徳川家康の神廟。この下に徳川家康の遺骸があるそうです。当時は将軍職にあるものだけが参拝できた家康の墓。

舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』
東照宮にある、「日光東照宮美術館」。こちらもなかなか良かったです。日本庭園が素晴らしい。

舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』
ちょうど、紅葉が色づき始めた時期でした。

2009年11月17日(火)

商工にっぽん11月号に掲載されています

テーマ:マネジメント
商工にっぽん11月の特集記事「上司をリスペクトできないのはなぜか」に、以前取材していただいた内容が掲載されています。

「成果を出すことに貢献する。リスペクトはその結果」舩木俊介

商工にっぽんさんの特集テーマは、世代変化や時代の流れが背景にあってのものが多く、いつも面白いです。環境変化に起因する経営課題の扱いは、年齢によって分かれる傾向があるのではないかと思います。

経験豊富な経営者ほど、仕事とはこういうものだ、こうすれば上手くいく、といった成功体験がどこまで通用するのか、それとも新しい考え方を取り入れる必要があるのか、を模索することになるからです。

特に、社内の現場に若い社員が多くなり、理屈以前の感覚そのものが違ってくるのがいまの時代でしょう。

今回の取材「上司をリスペクトできないのはなぜか」では、サーバント・リーダーシップを主題にお話しました。先が読める時代には通用した、トップダウンで会社や部署が動く方法論には限界が来ています。じゃあ逆にボトムアップか?と言えば、180度の転換は難しい。そこでチームが成果を上げるということに焦点を絞ったリーダーシップを展開していけばいいという内容です。

お持ちの方は、ぜひお読み下さい。

舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』
2009年10月14日(水)

医療の未来とPHRについて

テーマ:マネジメント
睡眠3時間で仕事をしてるとなかなかブログを書く時間がありませんが、今日、友達で医者で変態のIとメールをしていてふと思い出した医療制度のことです。

いまアメリカのシステム業界で、最も大きな可能性を期待されているものの一つがPHR(Personal Health Record)です。日本語で言えば生涯電子カルテ、全ての医療記録が銀行口座のように一元管理されるシステムで、Googleやマイクロソフト、インテルなどがシステム構築に参加しています。

アメリカの医療制度は問題だらけで、特に影の部分はあまりに酷いことはよく知られています。公的医療保険がないため、保険に入っていない移民系低所得者層の子どもが生死に関わる病気になったとき、手術で助かったとしても返済不能な借金が残り、まともに育つ道や希望まで閉ざされます。そもそも保険に入っていないと、病気になっても医療行為そのものが受けられないことの方が多いでしょう。本人は病気になっただけで、何も悪いことをしていないのに追い詰められていく姿は悲劇としか言いようがありません。

ただ、アメリカの民間保険制度には「機動的でオープン指向」といった光の部分もあります。通常の就労をしている人ならば、会社を通じてカイザーパーマネンテ、ブルークロスなどの民間の保険会社と契約します。これら保険会社が、次々とPHRを実運用段階にもってきているわけですが、個人は自分が契約している保険会社のウェブサイトで医師とのコンタクトや診察予約、医療履歴の閲覧などが簡単にできます。

さらには、あらゆる病院での医療履歴が全てシステムとして残ることで患者側にとって様々なメリットが生まれます。

$舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』
担当医師へのEメール送信やカルテ、処方箋の履歴など全てウェブサイト個人専用ページから利用できます

一つは、医師は診察時に患者個人の履歴ページを開いて、過去に色々な病院で行われた医療記録や処方箋を全て見ることができるので、よりきめの細かい医療サービスが受けれること。さらには、複数の医師や専門クリニックを訪ねる場合も、コンピュータを通して情報共有されるため、スムーズな医療連携が可能になります。また、処方箋もデータ化されているので、薬局では保険証を見せるだけで薬が受け取れ、指定回数までは再度処方箋をもらうことなくリフィルもできます。(機動性

もう一つは、PHRへはスポーツジムでのトレーニングデータや自宅からの血圧データなどの記録も可能なようで、診察の際に医師が運動量を見て「生活習慣病ならもっと運動量を増やすべきだ」といったアドバイスなど、予防医学の観点からも期待されています。(オープン性1「外部からのデータ取込」)

さらに、情報の利用においても画期的なサービスが生まれています。一例として、NY Timesの記事「Adding Health Advice to Online Medical Records」によると、個人の医療履歴に基づいた「自分の」病気のための情報が得られるWebサービスがあります。いままでの医療情報サービスでは、肺ガン、心臓病といった一般的な情報はいくらでも手に入れることができましたが、細かい病状を加味した「自分の肺ガン」「自分の心臓病」に対しては無力でした。個人の医療データが一元管理されることで、そのデータを分析し、蓄積されたデータと比較し、まさに「自分の」病気についての知識が得られるようになります。最も適切な知識を身につけて健康改善に取り組むことができるわけです。もし身近に大きな病と闘病した経験を持つ人がいれば、「自分の」病気に関する情報・知識をどれほど本人が求めているか分かるでしょう。(オープン性2「外部機関へのデータ送信」)

努力目標のような日本の「患者本位の医療提供」と違い、「個人の医療情報を個人の元へ」というアメリカの「患者中心の制度設計」は国民に大きな利益をもたらすことができる仕組みだと思います。

日本でも経産省、厚労省、総務省が2008年度からPHR構築の実証実験に取り組んでいますが、どうなるでしょうか?過度な個人情報保護や文化的背景、関係機関への配慮など官僚的な調整(言い訳)を考えると、この「機動性」と「オープン性」といった本質をそぎ落とした形で、独立行政法人「電子カルテ保存機構」設置のような下らない事態を招きそうな気もします。スケールの小さな枝葉の議論よりも、「国民にとってこれが有益な仕組みだ」といった大きな理想を描けることが大切です。

医療費削減のため、医師数の制限や後期高齢者医療制度などの非人道的な数字調整ではなく、もう少しハイレベルの発想が必要ですね。個人が幸せに暮らせることが医療の原点ですから。
2009年09月16日(水)

警告灯でStudie Tokyoへ

テーマ:My way
先日、突然、車の「エンジン警告灯」がつきました。マニュアルを見てみると、排気ガスの値が異常だからディーラーに見せろと書いてあって、どうやらほっておくとまずいトラブルのようです。

走行中に動かなくなったり、エンジン爆発したり、空飛んだりしたら嫌だなとおもって、一応ちゃんとみてもらうことにして、ネットで評判のよさそうだったStudie Tokyoへ行ってみました。

舩木俊介 『かつて未来とよばれたソサエティ』

テスター(コンピュータ)につないでエラー記録を調べると、なんとかベントバルブ??が原因だけど、一度リセットして再発したら交換しましょうとのことで、大事ではなさそう。爆発はまぬがれました。

このStudieさんは整備工場ではなくて、チューニングショップ。マフラーやサスペンションを変えて、「Freude am Fahren(駆け抜ける喜び)」を追求する人のための専門ショップです。かなりの支持を集めていて、Studieファンのような人が多くいます。

「駐車場ではイタリア人」(バンパーを多少こするくらいは気にしない)の僕には敷居が高いんですが、違いが分かる男のふりをして乗り切りました。

お客さんの評判もよくて、ウェブサイトも凝ってる、前から気になってたんですが、実際に行ってみると対応も丁寧でいい感じでした。

飲食店でもデパートでも、初めて行ったショップではいつも、良いサービスをするための仕掛けがあるかないかを勘繰るのですが、このStudieさんではかなりしっかりとした顧客管理システムが動いていました。病院のカルテのようにメンテナンス履歴を管理して、お客さんには会員カードが渡されます。メンテナンス箇所を説明するために、各パーツの図入りデータベースもシステム上には用意されていました。信頼できる技術というのは他でもあるかもしれませんが、それをお客さんに見える「形」にできているところは少ないですね。ファンが多いわけです。

ところで秋の交通安全運動が近いからか、警察官や白バイをよく見かけます。僕は車に乗っているとき警察を見かけると「サツだっ!!」と言うことにしています。べつに追われるようなことは何もしていないんだけど、この一言を言うだけで平凡な日常がスリリングなひとときへと変わります。ドラマチックな体験をすることができます。ぜひ一度やってみてください。

でも、本当に悪いことをしている人は気をつけてください。

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