** 徹の部屋 **

ようこそいらっしゃいました!
Tetsu Kuroiwa、俳優です。                      


テーマ:
朝の公園に、置き去りにされた野球のグローブがひとつ。


きっと昨日、ここで野球をしていた子供のひとりが忘れて帰ったのであろう。

グローブの大きさからして、小学生だと思う。

その昔、私が小学校1年生で、兄が3年生だったころ、東京に出張に行った父がお土産を持って帰ってきた。

今とは違い、当時、福岡から東京に出るのは大変だったようだ。新幹線はまだ福岡まで延びてなかったし、夜行列車を使って、片道24時間以上掛かると父に聞いた記憶がある。曖昧ではあるが。

その父のお土産だが、なんと読売巨人軍のユニフォームだった。私は1年生だから背番号は1。兄は3年生だから3。

その日から私は王貞治、兄は長嶋茂雄のファンとなった。

当時はひとつの古いグローブを兄と共有していたが、私はそれがとても嫌で、自分のグローブが欲しくて欲しくて堪らなかった。

王貞治のポジションはファースト。

ある日父にねだってみた。ファースト・ミットを買って欲しいと。

そして迎えた誕生日の日、父が念願のファースト・ミットをプレゼントしてくれた。

私の手にはまだ大き過ぎたが、小学校の高学年になっても使えるようにと、かなりしっかりした高級そうなグローブを買ってくれた。

嬉しかった当時の気持ちは、今でもはっきり覚えている。

ファースト・ミットなんて誰も持ってなかったし、みんなに羨ましがられて、私も鼻が高かった。

ある週末の日曜日、その日は野球の試合だった。

私は父のお土産のユニフォームに、ファースト・ミットを持って試合をやる公園に行った。

さすがに試合内容までは覚えていないが、試合が終わって、みんなでワイワイ騒ぎながら家路についてる光景は覚えている。なぜならその時、ファースト・ミットを公園に忘れて来たのを思い出したからだ。楽しい気持ちが一転、顔から血の気が引いて、心臓がドキドキと高鳴った。

私は直ぐに公園へと走った。何人かの友達も付いてきてくれた。

公園を出てそんなに時間は経っていない。きっとあるはず。大丈夫 !!

そう自分に言い聞かせた。

みんなで公園を探しまくった。私はグローブを最後どこに置いたかを覚えていなかったから、あちこち探し回った。暗くなるまで探したが、結局見つからなかった。

「とんでもないことをしてしまった。。」

自分がしでかしたことの重大性は、小さな私でも理解できた。

重い足取りで家に帰り、父に報告した。

父は一言、「道具を大切に出来ない奴は、野球をやる資格はない」

私は翌日も、また翌日も公園を探した。

「忘れ物、預かってましたよ !!」という大人が現れることを願ったが、そんな人はついぞ現れなかった。

今朝公園で、置き去りにされたグローブを見たとき、半世紀近く前のことが鮮明に思い出された。

あのグローブが、無事に持ち主の元に戻ることを祈っているが、それにしても、

あの短時間の間に、俺のファースト・ミットを持ち去った奴は、誰だーー !!! (笑)

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