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2009-01-25

坂木司「短劇」

テーマ: コッパー
短劇短劇
坂木 司

光文社 2008-12-17


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 ちょっぴり不思議な、黒いショートショート集。

 坂木版「世にも奇妙な物語」だろうか。ショートショートは難しい形式だと思う。短いぶんネタ一発勝負となり、だいたいのアイディアは星新一を始めとした先達がこれでもかとやり尽くしているからだ。

 本書はハッピーともアンハッピーともつかぬ微妙な読後感の話が多いような気がする。前半の手探り感より、後半のホラーテイストの方がふっきれていて良いかも。

 そんな中で、目を惹いたのは、ひんやりと怖い「MM」。ラストはショッキングでいいのだが、数年ネット歴のある自分には、MMの書き込みがたいして面白いとも感じられないし、具体的な情報を出し過ぎなのは残念。

よくあるネタだが、美しかったのは「最後の別れ」。まあ逃げなんだけど、積極的な退避というか。

「最先端」は文句なく好み。ネタからオチまでこういうのが好き。

「ゴミ掃除」出だしはぐだぐだだが、暗い快楽のある展開。

「試写会」主観と客観の対比が怖い。
2009-01-25

西尾維新「真庭語」

テーマ: コッパー
真庭語―初代真庭蝙蝠 初代真庭喰鮫 初代真庭蝶々 初代真庭白鷺 (講談社BOX)真庭語―初代真庭蝙蝠 初代真庭喰鮫 初代真庭蝶々 初代真庭白鷺
西尾 維新

講談社 2008-12-02


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「刀語」からスピンオフの真庭忍軍物語、「蝙蝠・喰鮫・蝶々・白鷺」~いずれも初代の物語。

「刀語」は私は、主役カップルに感情移入できなくて、ヤラレ役たる真庭忍軍のトンデモぶりを楽しみに読み進めていたくらいだから、真庭忍軍を主役に持ってきたと聞いては読まずにいられないわけよ。

 一読した感想、楽しかった。だが、三十分もかからずすらりと読めるボリュームの本が、函入り千円越えはないわ。講談社BOX、コスパよくないわ。
 個人的には喰鮫のトビっぷりが好みだった。
2009-01-25

森田ゆり「子どもへの性的虐待」

テーマ: シルバー
子どもへの性的虐待 (岩波新書)子どもへの性的虐待
森田 ゆり

岩波書店 2008-10


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 日本はまだまだ児童への性的虐待に甘い国だと警鐘を鳴らす新書。

 データが豊富な上、著者が感情的になることなく抑えたトーンで事実を述べていくのでわかりやすく読みやすい。文章は読みやすいけれども、眉根を思わず寄せてしまうような実例多数なため、休憩をとりつつ読んだ。

 ペドの邦訳は「小児性愛」だが、ここから「愛」を削除し虐待等に置き換えようという著者の主張に賛同したい。そして、「近親相姦」から「相」の字を除くことにも賛成。

p.s.アメリカでは、(毎回ではないそうだが)被虐待児に状況を説明させる際、某有名遊園地の男女キャラクターをモデルに使うそうだが、いいのかなあ。某有名遊園地のメインキャラ見るたびに思い出しちゃうんじゃないのかなあ。そこは、ちょっと疑問。
2009-01-25

久坂部羊「まず石を投げよ」

テーマ: アイアン
まず石を投げよまず石を投げよ
久坂部 羊

朝日新聞出版 2008-11-07


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 医療ミスを自ら患者に告白した医師がいるという報道に疑惑を嗅ぎとったライターの綾乃は、突撃取材を試みるが…医療系サスペンス。

 評価の難しい本である。いつものこの著者の作品に見られるようなアンモラルな展開やトンデモな設定は控えめなのだが、アライアンスが上がったら、不気味なほどの迫力がストーリーから失われてしまった。小説って難しいな。

 女性キャラの描き込みに半端な箇所が見受けられたりとか、謎は魅力的であるものの疑惑の医者の性格をヒネリ過ぎなど難点もあるが、いつものシニカルでニヒリストな著者らしくないラストは新境地と言えるのでは。
2009-01-25

尾木直樹「「よい子」が人を殺す」

テーマ: アイアン
「よい子」が人を殺す―なぜ「家庭内殺人」「無差別殺人」が続発するのか「よい子」が人を殺す―なぜ「家庭内殺人」「無差別殺人」が続発するのか
尾木 直樹

青灯社 2008-08


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 おとなしい、まじめと見られていた若者が、なぜ殺人に至るのか、事件の解説と予防策を述べるノンフィクション。

 ショッキングなタイトルに惹かれて読んでみた。私はTVや新聞をあんまし見ないんで知らなかったが、著者は元教員の教育関連コメンテイターらしい。
 始めは〈空洞化〉を多用したり〈ゴツゴツとしたリアリティー〉など独特な言い回しに読みにくさを覚えたが、主張は概ね納得できるものだと感じる(つまり、新味はない)。

 ただ、熟年世代にありがちなことだが、ネットを過剰に悪と見ている気がする。私個人は、ネットも社会の縮図であるからネットが原因で起きた事件もあれば、ネットのおかげで凶行を断念した事例もあると思う。なんとなく。

 近年発生した十代から二十代の犯人による主要殺人事件を振り返る意味では、本書に事件年表がついていればさらにわかりやすかったのではないか。
 あとがきによれば、本書は昨年刊行された著者の学研新書を加筆したものだそう。

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