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2007年05月08日

美丘 / 石田衣良

テーマ: 石田衣良
タイトルにもなっている「美丘」は女性の名前。この本の登場人物で、とてつもないパワーと個性をもった女の子です。そして、自分の死が間近に迫っていることを知っているからこそ、光輝くようなパワーを発揮しています。表紙だけ見ているとヌードだし、男女からみあってるし・・・そういう関係の本かな?って思わせるところもありますが、これは恋愛小説。でも、たんなる恋愛小説ではなくて、死というエッセンスが加わっているから短くて濃厚な恋の話です。
大学2年生の太一は大学の同級生6人ほどのグループの中心にいて、そのなかの麻里という子とつき合っていた。麻里はルックスも性格もよく、皆の憧れの的。ある日、太一の前に強烈なキャラと奔放な行動力を併せ持つ美丘があらわれる。彼女の奔放な性格が原因でトラブルになりがちな美丘だが、太一はその嵐のようなエネルギーに次第に魅かれるようになる。太一から告白され、初めて結ばれた夜。美丘は交通事故の手術で移植された硬膜からクロイツフェルト=ヤコブ病 に感染していて、いつ発症してもおかしくない身であることが判明する。残りわずかとなった美丘の生命を前に同棲をはじめる二人。太一は美丘がこの世に生きていた証人になろうと決意するが……。
美丘は自分がいつ死んでもおかしくないという体だということを知っている。だからこそ限りある命を無駄にできないと、必死で生きようとしている。でも、周りから見るとそれはあまりに強い個性と奔放さで奇妙な子と思われてしまうんです。そんな彼女の強い個性に太一は心を奪われて、次第に好きになっていく。でも、その恋は短かった・・・。自分が美丘のように「いつ発病して死んでもおかしくない」という状況におかれたとき、こんな風に強く生きていくことができるだろうかと真剣に考えてしまいました。美丘の強さは自分の弱さを知っているからこそ。本当は恐い。でも、恐がっているだけでは人生がもったいないと考えられる美丘の強さに惹かれました。

それにしても、この表紙の女の子。背中からお尻にかけてのラインが本当にキュート。こんなボディーが欲しい♪うらやましいです。(^_^;)

タイトル:美丘
著者:石田 衣良
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2006年12月31日

アキハバラ@DEEP / 石田衣良

テーマ: 石田衣良

アキハバラを舞台にしたオタクといわれる人たちの集まりを書いた作品です。

という本だと思っていたので、ものすごくオタクな人たちがいっぱいでマニアックな話なのかと勝手に想像してました。が、それほどマニアックではありません。よくある石田さんの青春系といっても良いのではないでしょうか。夢と希望をいっぱい持った、ちょっと風変わりな若者たちの話です。


社会からドロップアウトした5人のオタクとコスプレ喫茶のアイドルが裏秋葉原でインターネットの世界に大きな変化をもたらすeビジネスをたちあげた。デザインセンスは抜群なのに極度の潔癖症で3枚傘ねの手袋越しでないと何も触れないボックス、言葉や知識の量は膨大なのにしゃべりでは吃音がひどくて会話が成り立たないページ、曲を作らせたらものすごくうまいのに原因不明のフリーズが起きてしまうと全身が凍りついたようになってしまうタイコ、腕のいいプログラマだけどアルビノ という病気のために普通に生活ができないイズム、10年も引きこもっていた弁護士のダルマ、そして美人がゆえに嫌がらせを受けたりして人間嫌いになりかけているアキラの6人だ。会社の名前は「アキハバラ@DEEP」。彼らはAI(人工頭脳)を持ったクルークという検索エンジンの開発をしていたが、それに目をつけたネットビジネスで悪名高い男に目を付けられてしまい騒動に巻き込まれていきます。

という感じのストーリーなのですが、この5人のオタクがそれぞれ個性的。みんなどこかすぐれた才能をもっているのですが、逆にどこかで欠点があるために社会に馴染むことができないんです。そんな社会に馴染めない仲間たちが1つになったときに、ものすごいパワーを発揮します。AIって確かにこれからどんどん発展していく分野で、これが検索エンジンに組み込まれたとしたら画期的なことかもしれない。(たぶん実現しないと思いますが・・・)その検索エンジンを狙って悪いやつがちょっかいを出してくるんですよ。彼らはそれぞれの欠点をお互いに補いつつ、勇ましく戦うんです。大切な自分たちの子どもとも言えるプログラムのために。そんな彼らの姿は読んでいて気持ちが良いくらい。相変わらず衣良さんの書く青年たちはいいなぁと。ちなみに、アキラは女の子ですがかなり男の子みたいな性格なのです。


ただ、欠点もあり。6人でクルークというプログラムを作るんですけどね。プログラムって素人がそんなに簡単にできるもんじゃないと思うのですよ。なので、みんなでカリカリ作ってるシーンを読んだとき「えー、イズムはともかくとして他のメンバーは何が手伝えるんだろう???」って正直思ってしまいました。もちろん簡単なプログラムを書く手伝いなら指示されれば書けるかもしれないけど、AIでしょ?一般人に手伝えるような代物ではないと思うんですよ。しかも、不眠不休とはいえたった2ヶ月で・・・。その辺がちょっぴり無理なのでは?って思ってしまいました。それともアキハバラなオタクのみなさんってそんなに普通にプログラミングが得意なのかしら・・・。ま、そんな感じです。


でも、全体的にはドキドキはらはらしながら楽しむことができましたよ。


タイトル:アキハバラ@DEEP
著者:石田 衣良
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2006年11月28日

灰色のピーターパン / 石田衣良

テーマ: 石田衣良

IWGP第6巻、最新作の灰色のピーターパンです。相変わらず池袋を中心にマコトが頑張ってます。というか、ここ数冊で池袋からはみ出てしまっていたマコトが街に戻ってきたような気分。今回は全編池袋で起こった事件が描かれていました。やっぱり池袋のトラブルを扱ってる方がマコトらしくていいなぁ~なんて思いながら読みました。


この本には4つの短編が入っています。あちこちで説明は見かけることが多いと思うので簡単に・・・。


「灰色のピーターパン」

改造携帯でパンチラを盗撮してはROMを売って稼いでいた小学生が、高校生に恐喝されていたのをマコトが助ける話。


「野獣とリユニオン」

たった3000円を盗んだ強盗に足を折られてシェフになる夢を砕かれた兄のために、復習を誓う妹の話。


「駅前無認可ガーデン」

無認可保育所で働くテツオが幼児誘拐&ロリコンの疑惑を親たちからかけられている。本物の犯人を探しだして、テツオの無実を証明しようとする話。


「池袋フェニックス計画」

池袋の街が警視庁と入国管理局に襲われた!池袋の治安を守るという名目で、街から風俗や暴力団、外国人の一斉清掃作業が行われたのだ。きれいで安全になった街が本当に正しい姿なのか・・・。


といった感じです。で、今回の作品全体に通して描かれているテーマは「グレーゾーン」って大切だよねってことかな。白か、黒かだけが正義じゃないと思うんです。時には白黒決着つけてしまうより、グレーの方が正しい場合もある。法律に違反している=悪いこととは限らない。この前読んだ奥田英朗さんの町長選挙 じゃないけど、人間っていろいろな人がいるらある程度ファジーな部分って必要なんですよね。マコトはそのバランス感覚がとてもよいんだと思うんです。6作目になってマンネリの声もありますが、私は相変わらずマコトいいなぁ。マコト頑張ってるなぁって楽しく読むことができました。


ちなみに、今回もちょびっと活躍した、マコト母。

今度はもっと活躍するところが見たいわ♪なんてファンになってしまっている私です。


** 他に読んだIWGPシリーズ **

 >> 池袋ウエストゲートパーク
 >> 少年計数機 IWGP2

 >> 骨音 IWGP3

 >> 赤・黒 IWGP外伝

 >> 電子の星

 >> 反自殺クラブ

タイトル:灰色のピーターパン―池袋ウエストゲートパーク〈6〉
著者:石田 衣良
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2006年11月21日

下北サンデーズ / 石田衣良

テーマ: 石田衣良

雑誌パピルスで連載されていて、 2006年7月にはテレビ朝日でドラマ化 された下北サンデーズの原作本です。主役は上戸彩さんだそうです。とはいっても、私はドラマを見てないのですが・・・。


春から東京で大学生になる里中ゆいかは、一度だけ見た「下北サンデーズ」の舞台に魅了されて入団を決意する。下北サンデーズは劇団の多い街・下北沢で10年間興行を続けているが、座長のあくたがわ翼をはじめ、たった9人のマイナーな弱小劇団。ゆいかの入団をきっかけに、下北サンデーズはメジャーへのステップを踏み出した!


ということで、10年間泣かず飛ばずだった弱小劇団のサクセスストーリーです。それまでは貧乏でみんなで地道にバイトしなければ食べることも公演することもできなかったのに、ゆいかの入団で劇団に風が吹き込んだように急成長していくんですよ。急にメジャーになり、CMやドラマに出演できるようになった団員たち。貧乏だった生活が少しづつ変わっていくと、人格も少しづつ変わっていってしまう。まぁ、よくありがちなサクセスストーリーといってしまえばそれまで。なんでそんなうまくいく?ってくらいの急成長。でも、実際成功する瞬間ってこんなものなのかもしれないですよね。頑張ったからといって、必ずしも報われるとは限らないのがこの業界ですし・・・。


主役のゆいかは天然ボケ系で素直な癖のないタイプでしたけど、脇役たちが個性的でなかなかよかったです。貧乏しながらでも夢を叶えたいと願っている彼らの生活がいい感じでしたよ。ぜひぜひ下北サンデーズの舞台を見てみたいなぁと思いました。


それにしても、最近の衣良さんってばすごい勢いで作品作りすぎてません?もう少し時間をかけてもいいんじゃないかなぁと。衣良さんならもう少し良いものが書ける気がするのですが・・・。ま、余計なお世話でしょうけどね。(^_^;)


タイトル:下北サンデーズ
著者:石田 衣良
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2006年11月11日

1ポンドの悲しみ / 石田衣良

テーマ: 石田衣良

あとがきによると「スローグッドバイ 」に続く恋愛短編の第二集だそうです。 こちらも同じく軽めの恋愛短編が10個入っていました。ただ、違いは年代。スローグッドバイでは若者の恋が中心だったと思うのですが、こちらはちょっと年が上がって30代の恋になっています。


収められている短編は「ふたりの名前」「誰かのウェディング」「十一月のつぼみ」「声を探しに」「昔のボーイフレンド」「スローガール」「1ポンドの悲しみ」「デートは本屋で」「秋の終わりの二週間」「スターティング:・オーバー」の10作です。この中で結婚しているのは「十一月のつぼみ」と「秋の終わりの二週間」の2つですが、私はこの2つが好きでした。


「十一月のつぼみ」は花屋に勤める英恵が主人公。結婚して7年目の夫と子どもがいるが、夫は忙しすぎて結婚記念日も忘れる始末。夫との生活に疲れてしまい自分が乾いていると感じている英恵にとって、毎週必ず花束を買いに来てくれる芹沢という若い男性にドキドキするのが唯一の潤いなんです。


花は決して咲いているときだけが美しいのではない。

花には花の、つぼみにはつぼみの美しさがある。  (本文より)


そんなつぼみの恋は、私にもこんな潤い欲しい~(笑)と思ってしまうような、読んでいるこちらまでドキドキしてしまうようなものでした。


そして、「秋の終わりの二週間」は逆に仲の良い夫婦の話。伊沙子と俊隆は16歳離れたかなりの年の差夫婦なのですが、このダンナサマである俊隆がいい!かなり妻に惚れているんですよ。はたから見てもわかるくらい。なぜこのタイトルなのかは読めばわかります。この二週間が、2人にとってとても大切な二週間だからなんです。こんな夫婦なら結婚って最高だなと思えますよ。


衣良さんの少年物も好きなんですけど、私はこういう恋愛ものも結構好きだったりします。読後に心がほわ~っと温かくなる感じがします。

タイトル:1ポンドの悲しみ
著者:石田 衣良
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