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2017-04-06 01:30:59

足跡より後継者への余白を残した男 ~ベムカメSHOW 2017.04~

テーマ:オールディーズ

 

Chuck Berry “Route 66” 


10年ほど前に、僕には珍しくアニメーションの映画を見に行った事がありました。 

ディズニー/ピクサー制作の『CARS』です。 

映画はムチャクチャ良かったですよ。 
日本で今、昭和を懐古するブームがあるように、そのアメリカ版というか 
現代の加速し過ぎた文明の進化に置き忘れていった愛すべきものを 
思い出せよってところが主題でありまして、テーマとしては大好きものでした。 

そして、挿入歌だったチャックベリーの“ルート66”を聞いて感動。 
僕はてっきりこの映画のためにレコーディングされた新曲だと思っていまして 
周りの人に「相変わらずお元気そうで…」と勘違いしたまま感想を言ってました。 

すぐにこれが60年代の録音だと気が付くのですが、 
“ルート66”の耳元で鳴る生々しいギターの音… 
リマスターにより命を吹き返したその音はどう聞いても今世紀のようでした。 

その事は嬉しさと共に「今頃かよ」って不満もありました。 

ビートルズなどはいつも特別待遇なんですよね。 
いい音で、いい映像で…って。何でも最優先、最高技術。 

それに引き換えオールディーズは、コンパクトディスクになってからの長い間 
インパクトが薄くて平べったい音でしか世に出させてくれませんでした。 

特に不満だったのが、チャックベリー、ジェリー・リー・ルイス、 
あとは、バディー・ホリーとかエディ・コクランかな。 
CDの帯にはダンスだ!パーティーだ!とか謳っていながら期待外れ。 

逆にこの時期のエルヴィスとリトル・リチャードは、劣悪な音響でも 
聞きごたえがあったので、歌の力ってすごいなって思いましたけどね。 

丁度『CARS』の1、2年後にベムカメライブを知ります。 
生音で聞く“ジョニーBグッド”や、“火の玉ロック”に感動しまして 
やっぱ悪いのはいい音で提供されてないCD音源だと確信しました。 

そのベムカメももうすぐ10周年。あの頃お客さんとして門を叩いた僕は 
すっかり準スタッフになりPAと照明をやって打ち上げに参加しています。 

4/5(水) に練馬BE-bornでライブをやりました。 
今回もゲストなしの全てBK-bornsによる3ステージ。 

では最初のステージから早速紹介いたします。 
今回はベムカメ初登場の“ダンス天国”がありました。盛り上がった。 

【1st.State】 

♪マイ・ボニー/トニー・シェルダンとビート・ブラザーズ 
♪ロール・オーバー・ベートーヴェン/チャック・ベリー 
♪ラストダンスは私に(Save The Last Dance For Me)/ザ・ドリフターズ 
♪ハロー・メリー・ルー/リッキー・ネルソン 
♪青い影(A Whiter Shade Of Pale)/プロコル・ハルム 
♪冷たくしないで(Don't Be Cruel)/エルヴィス・プレスリー 
♪テディ・ベア/エルヴィス・プレスリー 
♪この胸のときめきを 
  (You Don't Have To Say You Love Me)/エルヴィス・プレスリー 
♪オー・プリティ・ウーマン/ロイ・オービソン 
♪ダンス天国(Land Of 1000 Dances)/ウィルソン・ピケット 


「ロックンローラー」と呼ばれる人種の中で 
去年の秋ですが、初めて90才に達した人がいました。 
それは初めて大気圏の外に出たガガーリンのように 
信じ難い領域に足を踏み入れた事になります。 

チャック・ベリーです。 

その喜びもわずか半年足らず。先日3月18日に他界してしまいました。 

彼が亡くなった2日後に亀寿司にランチを食べに行きました。3/20。 
チャックベリーの追悼と、エルヴィスの74年メンフィスライブがあった日を 
分かち合いました。 
こんな同じ豊島園通りにそれを分かり合える人が住んでるなんて(笑)。 

カメちゃんもこの時「チャックベリーの曲入れなきゃね…」と言ってまして 
そして今日のライブで最初のステージから 
“ロール・オーバー・ベートーベン”が登場しました。 

僕は映画『CARS』によってチャックベリーにようやく興味を持ち 
やがてリマスターされた彼のベストを聞いて、一気に好きになり 
彼が亡くなるまでの最後10年をファンだと言っていました。 

でもよく考えたら、僕はチャックベリーはずっと前から好きでもありました。 

それはチャックベリーの撒いた「種」。 
そこから咲いた花がどれもこれも綺麗だったからです。 

Elvis Presley “Promised Land ~約束の地~” 


ロックンロールの起源について話す時、よく言われるのが 
白人のカントリー&ウェスタンと、黒人のリズム&ブルースの融合でして 
人種差別の影響で、レコード会社も、ラジオ局が扱う音楽も、 
別々に流通されてたのが、新しい世代によって徐々に混ざって来ました。 

一夜にして…というよりは、あの時代の音楽に携わる人たちの 
総合力で流れていったという事なんでしょう。 
物凄くそれは自然な事であるんですよね。 

レコード会社とかビジネスの源流が白と黒で別の所から流れてきたとしても、 
ラジオのリスナーや、レコードの購買層は両方選ぶ権利があるわけでして 
そのティーンネイジャー達がやがて社会に出て、 
そういう業界に入れば、分けられている事に無意味さを感じるでしょう。

音楽を愛するという事は、社会の事情なんか超えてますからね。 

また、音楽リスナーから歌手になった人の中からもその融合はありました。 

エルヴィスの様に白人でありながら黒人フレイバーをもった歌手もいるし 
黒人の人だって全員がウネウネした歌い方をしてるわけではないじゃないですか。 

例えばダイアナ・ロスとかは、コテコテのリズム&ブルースよりも 
もっとポップスに馴染んだ声をしていて、本当にモータウンにピッタリの歌手だし 
チャック・ベリーにしても、ブルース、R&B、ソウルのコテコテの世界からすると 
かなり淡白でサラッとしている感じはします。 

でも、チャックベリーの白人寄りについては、歌手という点だけでもないんですよね。 
シンガー・ソングライターなので、音楽の構造もそうなんですよ。 

カバー曲の“ルート66”がチャックベリーらしくないのは、 
いつもの畳みかけるような歌詞の情報量ではないからです。 

今お聞きのエルヴィスの“約束の地”こそ、チャックベリーのカバーですが 
この歌詞の感じがチャックベリーの通常営業であります。 

歌詞の内容以上に、物理的に音楽にその情報量を乗せている彼の曲は
4ビートよりも8ビートが多い事が一番関係しています。

4ビートだとアクセントの強い部分とあいまいに揺れる部分とかあって 
僕の中ではより肉体的、感情的な印象があるんですよね。 
変な話、名詞だけポンと置いて、その言葉の余韻で、聞き手は勝手に 
ストーリーを展開してくれるみたいな。 

リトル・リチャードや、初期のエルヴィスには8ビートの代表作もありますが 
でも彼らの魅力が味わえるのはより4ビートの方かなって思ったりします。 

8ビートは、丁度チェス盤に駒を置くような感じで、デジタルな感じの 
スクエアさと滑空感があって、論理的な印象があるんですよね。 
フォークロックとかも同じメカニズムで平坦な8ビートが多いし
言葉を伝えたいという方が強く出る作家であれば、そうなる必然性があります。


チャック・ベリーはよく「ロックンロール詩人」なんて呼ばれますが、
彼の後継者でもう一人「ロックンロール詩人」と呼ばれる人がいます。

ビートルズのジョン・レノンです。 

カバー曲の選択でもポール・マッカートニーがリトリ・リチャードを歌い 
ジョンはチャック・ベリーの曲を歌うんですよ。 

64年頃にジョンはボブ・ディランと出会い、より歌詞の世界に傾倒するようになり、 
作り話のラブ・ソングよりも一人称…つまり自分の気持ちを綴る作風となりました。 

このようにジョンは歌詞をものすごく大切にする人で、 
メロディーメイカーのポールとは対極ですので、 
字余りの曲が出たり、思いがけない変拍子が生まれたり 
歌詞によって尺や譜割りが特別なものになったりします。 

でもディランと出会う前の、まだ架空のラブソングを作っていた時代に 
すでにジョンはチャックベリーという詩人に影響されていたんですよね。 

僕は特に、架空のラブソングを作っていた“ヘルプ”より前のジョンの歌詞にも 
特別なものを感じていました。やっぱり他のメンバーよりも 
スパイスが利いていて、ウィットに富んでいるというか。 

だから“ヘルプ”から本当のジョンになったみたいな通説というのは 
あまり信じてなくて、彼は生涯詩人だったなって思います。 

ジョンに関してはもうひとつ、歌の力がとてつもなくすごいです。 

アーサー・アレキサンダーの“アンナ”とか、ドクター・フィールグッドの 
“ミスター・ムーンライト”、シュレルズの“ベイビー・イッツ・ユー” 
スモーキーロビンソンの“ユー・リアリー・ガット・ア・ホールド・オン・ミー” 
…とカバー曲がことごとく命を吹き込まれたように、生き返るんですよ。 

ラリー・ウィリアムスなんかハローワークに行ってしまうのではないのかと 
心配するくらい、ジョンが自分のモノにしてしまいっていました。原曲越えが凄い。 

ポールの場合、例えば“のっぽのサリー”は、原曲のリトル・リチャードの方が 
いいっていう人もいて意見が分かれるところなんですけどね。 
僕もリトル・リチャード版が好きです。間奏がサックスだし。 

ジョンの歌声には「暴れん坊将軍」と「甘えん坊将軍」が宿っていて 
同時進行で顔をのぞかせているんですよね。そこがたまらない魅力。 
熱狂的なポール派の僕もジョンに参ってしまいます。 

そんなジョンの真骨頂は、ジーン・ヴィンセントみたいに 
たっぷりディレイをかけたチャック・ベリーのカバー。 
僕が生まれて初めて好きになったビートルズの曲です。 

The Beatles “Rock And Roll Music” 


では、ベムカメSHOWセカンドステージです。 
最初はベムカメ抜きの楽器陣によるインストゥルメンタルから始まりました。 

【2nd.Stage】 
♪パイプライン/ザ・ベンチャーズ 
♪クルーエル・シー/ザ・ベンチャーズ 
♪ダイアナ/ポール・アンカ 
♪恋の片道切符(One Way Ticket To The Blues)/ニール・セダカ 
♪朝日のあたる家(House Of The Rising Sun)/ジ・アニマルズ 
♪ドナ/リッチー・ヴァレンス 
♪ルイジアナ・ママ/ジーン・ピットニー 
♪リトル・ダーリン/ザ・ダイアモンズ 
♪ザ・ツイスト/チャビー・チェッカー 
♪レッツ・ツイスト・アゲイン/チャビー・チェッカー 

今回はビートルズ以降の曲、アニマルズとか、エルヴィスの後期の曲とかも 
ちょいちょい盛り込まれていますが、セカンドステージはポップス系が中心でした。 

チャビー・チェッカーがツイストブームに点火した“ザ・ツイスト”と 
翌年のブームを延命させた“レッツ・ツイスト・アゲイン”というニクい流れ。 
亀ちゃんがチャビー・チェッカーそっくりの声で、笑ってしまいました。 

チャビー・チェッカーもオールディーズ/ロックンロールの時代の後期でして 
ビートルズ前夜祭のような感じで、世間をツイストブームに巻き込んでましたが 
ツイストも8ビートで、コマーシャルな感じですので、リズム&ブルースの 
ベストに入れるよりは、オールディーズのべストにいる方が馴染んでます。 

さて、再びチャックベリーの話になりますが、 
彼は歌手でもあり、ソングライターでもありますが 
さらに言うとギタリストでもあるんですよね。 

あの有名なイントロは、ギターきっかけでバンドが演奏し始めるブルースの 
フレーズを高速にした変形でもあるし、それそのものは物凄く胸を打つフレーズ 
というわけでもないのですが、今や、ロックンロールの共有資産として 
祭り上げられています。 

チャックベリーは、“ジョニーBグッド”のイントロだけでなく、“キャロル”、 
“ロール・オーバー・ベートーベン”、“バック・イン・ザ・USA”、 
“スウィート・リトル・ロックンローラー”、“プロミスド・ランド”と 
多くの曲で同じイントロとして使い回し、ブランドを作り上げていたからです。 

タイトルも“スウィート・リトル・ロックンローラー”や 
“スウィート・リトル・シックスティーン”など、似た言葉で 
チャックベリーの代名詞みたいな方向に引きずり込んでいる計算が凄いです。 
そういうコマーシャリズムって大好きなんですよ(笑)。 


ブルースって日本の川柳に似ているんですよね。 
リズムを持った短い言葉とボヤきが基本であると事。 

ブルースには五七五はないのですが、12小節と枠が決まっているので 
2回同じ言葉を繰り返して、最後にオチというか、まとめの言葉で締めくくるという 
三行の構成が主流であります。例えばこんな感じ。 

♪ついにボス殴っちまった 
 とうとうボスを殴っちまった 
 かまいやしねぇさ ポスと呼ばれる奴は星の数ほどあるさ …みたいな。 

恐らくチャックベリーは、こんなんじゃ満たされなくて 
小節を書くように文章で伝えたかったんでしょうね。 
1番、2番、3番とものすごい情報量。全然黒人音楽という気がしない。 


だから、ブルースやジャズやR&Bの人達からすると
チャカチャカとした新しい音楽なんです。テーンネイジャーの大好物。

さて、ビーチボーイズの“サーフィンUSA”は、チャックベリーの 
“スウィート・リトル・シックスティーン”のメロディーに 
新たな歌詞を乗せた歌だという話は有名ですが、イントロはチャックベリーの 
“ブラウン・アイド・ハンサム・マン”によく似ており、タイトルと歌詞の内容は 
チャビー・チェッカーの“ツイスティンUSA”のハロディーであり、 
地名を盛り込んで世界中でサーフィンが大流行と歌っています。 
パロディてんこ盛りなんですよ。 

でも“サーフィンUSA”と“ツイスティンUSA”には大きな違いがあります。 

それは、サーフィンは海がないと出来ないという事。これはリスキー。 

ところが、ブライアン・ウィルソンの作った第一声の歌詞が泣かせるんですよ。

「♪If everybody has an ocean~」 

もしみんなの所に海があったら…この願いを込めた言い方… 
このさりげない配慮で心をつかんだのか、当時、アリゾナやユタなど内陸の地で 
本当にサーフボードが売れたそうなんです。 

しかし、ビーチボーイズの曲には、チャックベリーのカバーでなくとも、 
もっとチャックベリーらしい1曲があります。“ファン・ファン・ファン”です。 

The Beach Boys “Fun Fun Fun” 


2012年のビーチボーイズ50周年のインタビューで、 
マイク・ラブが歌詞の作り方について言及していました。 

“ビー・トゥルー・トゥー・ユア・スクール”と“ファン・ファン・ファン”を 
例に挙げ、どうやって作ったかを丁寧に説明していて、 
そしてそれはチャック・ベリーの影響である事を伝えていました。 

彼の説明の様子が、平坦なモールス信号のようなメロディで、 
まるでラップを作るような感じだったけど、その意味ではチャックベリーって 
ラップの方もルーツもあるのかもしれないなぁと思いました。 

僕ら日本人には歌詞の事をスルーしてしまうんで、なかなか興味深かったです。

僕は“ファン・ファン・ファン”の物語が大好きです。 

父親が新車のサンダーバードを買って舞い上がった娘が 
毎日図書館に行くってウソをついて父親の車に乗って飛ばしまくって 
同級生(歌の主人公)の横に付けてドヤ顔でいる様子を描いています。 
最後に、彼女は父親にバレてしまい鍵を取り上げられてしまうんですよ。 

でも、この物語は「ざまぁみやがれ!」じゃないんですよね。 
「一緒に楽しもうよ。」と手を差し伸べるハッピーエンディングなんですよ。 
「俺のオンボロ車で良ければ…」って事でしょうが(笑)。 

そしてそんなハッピーなラストシーンの余韻が消えないうちに、 
ブライアンによる空高く舞い上がるファルセットでエンディングを迎えます。 

もはやパロディーではなく、継承と昇華。チャックベリーイズムの見事な形です。 

さぁ、では最後のステージです。 

【3rd.Stage】 
♪L-O-V-E/ナット・キング・コール 
♪ルート66/ジョージ・マハリス 
♪ベイビー・フェイス/ブライアン・ハイランド 
♪バラバラ/ザ・レインボーズ 
♪悲しき街角(Runaway)/デル・シャネン 
♪素敵な16才(Happy Birthday Sweet Sixteen)/ニール・セダカ 
♪のっぽのサリー/リトル・リチャード 
♪グッド・ゴーリー・ミス・モーリー/リトル・リチャード 
♪キープ・ア・ノッキン/リトル・リチャード 
♪トゥッティ・フルッティ/リトル・リチャード 

【アンコール】 
♪ロックンロール・ミュージック/チャック・ベリー 
♪ジョニーBグッド/チャック・ベリー 

“ルート66”もありましたし、ラスト4曲は嬉しい事に 
すべてリトル・リチャード。新曲の“キープ・ア・ノッキン”もありました。 

途中で「4月生まれの人~!」ってベムカメから声が掛かり、 
中村詠子さんが予告なしでステージに上げられまして、最多出場記録を更新。 
当初ベムさんが歌うはずの“素敵な16才”を詠子さんと交代で歌う…しかも 
英語と日本語で交互に切り替わる、珍しいデュエットが実現しました。 

そしてアンコールは、再びチャックベリーが2曲。 
天国に届く勢いで盛り上がって終わりました。 

様々なアーティストによってチャック・ベリーはカバーされ、 
そのカバーがチャックベリーを超えるくらいいいものが出来たりして 
彼本人の音源の偉大さと同時に、楽曲そのものの偉大さも改めて痛感しました。

それは多くの人に可能性の余白を残して引き渡しているという事です。 
自分の足跡を残そうとするよりも、バトンを渡す人ってすごいなって思います。 

チャックベリーの世界感は、レコードジャケットのデザインアートの世界でも
コマーシャルにイジろうという意欲を引き出されるのでしょうか…。 
僕は彼のレコードジャケットがいつの時代も結構好きでした。 
部屋に飾っておきたくなるんですよ。ベリーにかけてイチゴものも多い。 



さぁ、お次は再び英国です。チャックベリーの曲をワイルドに展開するのは 
ロッド・スチュワート。オープニングで犬の鳴き声が聞こえますが、 
ハウンドドッグの1stアルバム『Welcome To The Rock'n'Roll Show』の 
オープニングでもドッグにちなんでこの鳴き声から始まります。 

Rod Stewart“Sweet Little Rock'n' Roller” 


ワイルドといえば、チャックベリー本人は全然ワイルドなタイプじゃないのに 
なぜかロッカーズ達の象徴として、エルヴィス達と共に掲げられてるんですよね。 

僕のイメージではロッカーズ達のアイドルは、ジェリー・リーとか 
エディ・コクラン、それにリトル・リチャードであって欲しいと思うのですが。 

60年代半ばのイギリスでは「モッズ」と「ロッカーズ」という若者のスタイルが 
反目し合っていました。 

モッズはあの当時の「今風」でして、カチッとしたスーツとミリタリーパーカー、 
服が汚れないように移動にはスクーターを利用して、聞く音楽もスカとか、 
あとはレアな音楽の趣味があり、極端に言うと、 
あの当時のイギリスの渋谷系という感じなんですよね(ややこしい)。 

ロッカーズの方は、ジェームスディーンのような革ジャンとジーンズ。 
そしてバイクに乗って、髪にグリースを縫ってリーゼントというスタイル。 
ビートルズの時代になっても、エルヴィスの時代のものは継承されていました。 

モッズの方が当時は先端を行ってて、 
スタイリッシュでカッコ良さそうだったと思いますが、 
ロッカーズの方が、現在でもサブカルチャーとして根強く継承されており 
ダサい方が長く愛されるという一例なのかもしれません。 

そのロッカーズ達の中に生きていた1人がチャックベリーの曲なんですよね。 

ロッカーズ達の国家と言ってもいい“ジョニーBグッド”は
田舎町から都会に向かって夢を叶えようとする少年の話で
アメリカンドリームですし、あのイントロとか、
「スウィート・リトル・なんちゃら」というブランド化されたタイトル。
ロッカーズ達の大好物であります。

下火になっていたオールディーズリバイバルブームの始まりは、 
ビートルズがそろそろ解散しようとする1969年。 
ウッドストックにも出たシャナナで火が付き、 
74年にアメリカングラフィティの映画がヒットして 
我が国ではクールスにキャロルに登場しまして、 
ネオ・ロカビリー時代が到来します。 

そのため「ロックンロール/オールディーズ=ワルの所有物」が定着しました。

バイク、タバコ、酒、ケンカ、そしてロックンロール。 

中学時代に校舎の窓ガラスを割る事もなく、バイクを盗む事もなく、 
熱い缶コーヒーだけは握りしめた事があり、タックが一つも付いていない 
厚いカンコー学生服の標準服で3年間を乗り切った僕は、現在でも人生で一度も 
タバコを吸った事はなく、タバコを吸うと身体がどういうリアクションになるか 
知らないまま大人になりました。 

「あの…呉服店のおぼっちゃんですけど…ロックンロールを愛してもいいですか」
…と、あの頃は恐る恐るうかがわなければならない状況でした。

そんな僕に勇気を与えてくれたのはバディーホリーとファッツドミノでした。 

ぅわ、やさしそう…。毒がない。 



「こちら側の人間もロックンロールをやっていいんだ(ToT)」 
…と、僕はこの2人の写真に問いかけてしまいました。 

さらにビートルズの時代には、デーヴ・クラーク・ファイブというグループがいて 
すごく優しそうなお兄さんたちが、お行儀のいいスーツでロックンロールの 
豪華なメドレーをやってくれています。 

自転車、深呼吸、校庭の蛇口の水、交換日記、そしてロックンロール 

今なら胸を張って言える! 

今日のお別れは、本当は僕が一番好きなチャックベリーカバー、
エレクトリック・ライト・オーケストの“ロール・オーバー・ベートーベン”に
しようかと思ったのですが、やっぱDC5のメドレーでお別れしたいと思います。

次回ベムカメは6/7(水)になります! 

The Dave Clark Five “Good Old Rock'n'Roll” 



ついでに僕の告知です。 

4/7(金)は渋谷GABIGABIで昭和歌謡ナイトに出演致します。 

今回はかまやつひろしさんの追悼で1曲 
そして新作『ラブソングの王様』を歌います。 

ギターの弾き語りで短い時間ではございますがお時間ある方はどうぞ。 

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