【新司法試験】合格から修習までやるべきこと(勉強編) | ボクのべんきょう日記~弁護士実務と司法修習と司法試験の巻~

【新司法試験】合格から修習までやるべきこと(勉強編)

【新司法試験】合格から修習までやるべきこと(勉強編)

*新司法試験の巻【目次】
*司法修習の【目次】


[はじめに]

新司法試験合格(今年は9月8日)から、司法修習の開始(11月末)まではあっという間です。

おそらく司法試験直後遊んでいた方々は、「合格したら司法修習に備えてがっつり勉強する」と思っていた人も少なくないはず。
でも、多くの人はそんなに勉強できません。

かくいうボクも、去年のこの時期から3週間近く海外に行っており、返ってきたら事前課題と格闘するのがやっとでした。

しかし、はっきりいって遊びつつも勉強した方がよいです。
特に、司法試験からこれまで勉強していなかった場合。
就活もある中で大変だとは思いますが、修習に集中するためにも、必要ではあると思います。

そこで、最小限これくらいやっとけばいいかなーというとこだけ挙げておきます。
あくまでも「最小限」ということに注意!!
もっと勉強したい!!という方は、武器庫 の本でも読んでみてください。


[やるべき最小限のこと]

※ あくまでボクの経験に基づく主観です。もっとも、ボクはほとんど実行できていないですが。。

■白表紙の確認
・白表紙が送られて来たら、中身を確認します。
・同じものを持っている場合は、あえて白表紙を使う必要はありません。
・事前課題が出されているはずです。何をすれば良いのか確認します。

■事前課題
事前課題をこなします。このとき、課題の要領などに「読め!」と書いている白表紙等の該当部分は読んでおくのが無難です。
少なくとも、課題に関係ありそうなところは読んだほうがいいかも。
どうせ、修習中に読むことになります。

■民裁
修習科目の中でも、メインと言ってよいでしょう。
起案対策としても、もっとも知識が必要とされる科目です。
特に、第1クールの修習が裁判科目(民裁、刑裁)の方は、やっておかないと第1クールの最初にある導入起案(民裁・刑裁同時)でかなり苦しむことになります。

・『類型別』、『問題研究』による主な要件事実を確認すること
・少し暇なら『要件事実30講』に出てくるレベルの要件事実も確認すること
・上記要件事実に関する実体法の知識を「判例・通説ベース」でおさらいしておくこと。(実務修習中の起案は判例六法を使えるので、深くやるよりまんべんなく。)
・もっと余裕があれば、事実認定の本(武器庫参照『入門』や白表紙でOK)の「書証」(二段の推定とかね)の部分を読んでおくこと(ただし、導入起案で事実認定は出ないと思ってよし)。

■刑裁
ロー生にとってはとっつきにくい分野ではありますが、入門レベルでやっておけば問題ありません。

・『導入起案ガイド』(みたいな名前)が白表紙ダンボールに入っているはずなので、それを使って勉強する。起案はガイドの順番どおりに書く。これはゼミ等でやっても良いと思う。
・『一審解説』の手続部分を読む。出てきた条文をちゃんとひき、メモしておくとよい。手続問対策としても重要なだけでなく、実務修習でかなり役立つはず。

■検察
これもとっつきにくい分野。実務が重要なので、起案対策や基礎知識等できれば十分すぎると思います。

・『終局処分起案の考え方』的な冊子が白表紙に入っているので、これを読んで事前課題を解けば十分。逆に、検察起案は型が超重要なので、この型をはみ出さないこと(検察修習時の一斉試験対策)。
・実務修習対策としては、実体法の要件は超重要なので確認。学説より、判例。

■民事弁護
最小限という意味では、あまりやることはない。実務修習でガンバルのが肝心。
ただ、実務修習中にやる暇がない割に、集合修習や実務で重要な「民事執行・保全」について、白表紙を読んでおくのが望ましい(そこまで厚くはない)。

・「民事執行・保全」の確認
・民法一般の基礎知識の確認

■刑事弁護
これは、刑裁とほとんど同じ。

・暇だったら白表紙の「供述の信用性」や「殺意の認定」部分あたりを読んでみるとよい。集合修習では役立つ。


[番外編]

さて、上記は正攻法ですが、個人的に最も重要なのは「情報収集」です。
身近な元修習生の先輩を捕まえて、情報収集しましょう。

「著作権」、「守秘義務」及びその他法令に反しない程度で様々な情報がもらえると思います。
起案の書き方については、かなり多くの情報が回っていますので、うまく収集することが「起案対策としては」かなり重要だと思います。


[おわりに]

以上は、「どうせできないんだから」という諦めをもちながらも、「やれればいいなぁ」ということを最小限に書いたものです。
たぶん、教官等は「白表紙くらい全部読んどけや!!」というスタンスの人もいますが(笑

個人的には、今の情勢を考えれば、「裁判官を目指す人を除き」、人生経験を積んだり就活をしたりする方が「はるかに」大切だと思います。
勉強とのバランスを取ってできれば素晴らしいですね。

※ 勢いで書いたので、書き足すかもしれません。他にやっとくべきことがあればコメントお願いします。
 
※ そのうち任官・任検志望の方への情報提供もしようと考えていますが、いつになることやら。。
コメントで要望が多ければ、書くモチベーションはあがると思いますw