満天の冬の星空
冷たく白き輝きに目を細め、幽かな囁き声に耳澄ます
眩しきものは遠ざかり、静かなるものはそばへよる
足元の下のブラジルの空の下にも星空は広がり
地球も宇宙に同じように浮かぶ
手で掻く夜の闇は彼方まで続く宇宙の闇へとつながる
夏の寝床で寝苦しく目を閉じていれば
幾種もの虫の音が聴こえてくる
全身を包囲した響きは重なり合い押し寄せては引き返す
大きな音は近くなのか、か細い音は遠くから届くのか
耳による距離感覚に集中すると部屋や家にいることを忘れ
狭い寝床ではなく広い大地に横たわっていることを知る
懐かしい白熱球の温かい色をともした部屋で
好みの匂いを仄かに漂わせ、気のほどける音楽を静かにかける
寝心地の良いベッドで枕を背に当て酒を飲みまどろむ
匂いも音も感触もすべてが心地良く
安らぎ求める感覚と室内の空気が同じとなった瞬間
意識と心は、不快な肉体の存在を忘れる
そして窓を開け、なまぬるい空気が流れ込むとともに
入れ替わるようにして夜空へ漂いだす
夜の闇へ溶け込むように同化して広がり
ただ感じ、考えるだけの存在となる
全てを内包する、彼方まで続く闇となり
星々の煌きを、呼応する虫の音を身の内に感じて
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