2011年07月20日
ライブハウスでつかまえて
テーマ:ブログ最近は暑いせいか眠りも浅く、日中ついついボーっとしてしまう。寝ている間じゅうクーラーと扇風機をフル動員すれば少しはマシになるのだろうが、元来冷房に弱い私はなかなかその手段も使えない。
注意力が散漫になっている私は、これまたついつい、コップや皿、酒瓶を手から滑らせて割ってしまう。昨日も酒瓶を片手に玄関前で鍵をまさぐっていたらツルン、と足元に酒瓶を落としてしまった。
「しまった」と思うのが先か、ガラスが割れるのが先か、はたまた同時なのかは測りかねるが、私の頭はアドレナリンやらなんやらを分泌し、その一瞬がスローモーションで流れていく。
ただ悔やまれるのは、いくら目の前の光景がゆっくりになったとて、身体の反応はそれに全く追いつかない、もしくは下手に反応して何処かしら傷がついてしまう。
閑静なアパートメントで、購入したばかりの酒瓶は一際大きな音を立てて割れた。「他の住人にこの体たらくを見られては私の沽券に関わる」と、呆然と立ち尽くした思考のループのに陥るが、行動がどうにも伴わない。あの時間の中では冷や汗だけがまともに働いていたように思える。
ハッと正気に戻り慌てて片付けようとすると、例によって下手に反応したせいか、私の手がまたズッパりと切れていた。なんとか片付け始めたものの、その最中に訪れる虚無や疲労感は、アレが終わった後と少し似ている気がする。
普段から少しでも回りに気を配ってさえすれば、このように土壇場で神経を磨り減らす必要など無いのだが、過去の体験から学ぶことが出来ない言い訳を“歴史は繰り返すのだ”とさも大仰そうに呟き、私的な不手際のスケールを大きくして悦に浸ってみる。愚かな私はそうやって現実と折り合いをつけるフリを決め込む。
“こうなったら、いっちょ服もオーバーサイズにしてスケールのデカイ男になろう” と思い立った。普段はタイトな柄シャツやTシャツを着るが、暑くてそれどころではいられない。そんな矢先にとある知人からこれまたデカイ、アロハシャツを譲り受けた。
「どうぞ、下品に着て下さい」と言われたために、どう下品なコーディネートをするか日夜画策している。手始めに金のネックレスをジャラジャラ首に引っ掛けようか。深夜のコンビニに溢れるガルフィーを身に纏った連中に尋ねてみようか、とも考えている。
私はここで一つ思いついた。ステレオタイプな“自信に満ち溢れた英文訳調”で流暢に喋ることが出来れば、ビッグマウスも板につく上に、デカイ服も似合うやも知れぬ、と。
ここで名作として名高い「ライ麦畑でつかまえて」野崎孝訳、を参考にしよう。以下、ホールデン・ボガードの文章をお楽しみ下さい。
色んな人間が僕の首根っこを抑えたがっているみたいだけど、御託はいいからとにかくライブハウスに来ることをオススメするね。損はさせないよ、本当さ。僕は見ての通りのアオびょうたんだから、腕っ節はおろか、口ですらいとも簡単に負かされちまうのさ。自分でもそれなりにだけど、たまに嫌んなるよ。
でもライブハウスで出番を待っている時は、不思議と誰にも負ける気がしないんだ。訳知り顔で控えていた連中の度肝を抜いて「ステキ」なんて言葉を頂いた時にゃ、ことさらいい気分になれるね。“鼻を明かす”ってのはこういう事なんだな。
…これくらいのことをサラッと言ってのけることが出来れば、少しは垢抜けるだろう。ただ、傍から眺めるとものすごく嫌な奴になってしまうが。
酒瓶を片付けた翌朝、玄関を出ると、デカイ虫が2~3匹、仰向けで転がって死んでいた。一瞬ゴキブリかと思い身構えたが、なんと子供のヒーロー、クワガタだった。甘い酒の匂いにつられて来たは良いが、ベタついたアスファルトから脱出できなくなったのか、アルコールをクらったのか、それ以外なのか。原因は不明である。
ここで皮肉か悪態の一つを先の英文訳調に言うことが出来れば一人前なのだろうが、「うおっ」と驚いた、あくまで素の自分の言葉しか出てこないところを見ると、私もまだまだなのだろう。
でも、今度のライブに来ることはオススメするよ。なんてったって我々を含め、カッチョいいバンドだけだからね。損はさせないよ、本当さ。
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Live!
\2000+Drink
act: THE××ズ / トーキンバウチューズ /THE BOYS PURE SIDE
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