こんにちは。
スポーツトレーナー協会JARTA代表の中野崇です。
昨日、無事にブラインドサッカー日本代表の2月強化合宿を終え、自宅に戻りました。
これは戦術の確認中。
ブラインドサッカーでは目が見える選手やスタッフが選手の背中に図を書きながら説明します。
立甲。
サッカーでも重要な身体機能です。
(詳しくは立甲解説書にて|http://jarta.jp/mailmagagine/)
現在、代表チームでは毎日午前午後ともに1時間前後の時間を使い、世界で勝つための身体操作の習得を目的としたフィジカルトレーニングを行っています。
前回記事で現在「代表チームにおけるフィジカルの基準ライン」を高めることに重点を置いていると書きました。
これは例えば、これまで「トレーニング」という位置付けで行っていたものを「ウォーミングアップ」という認識にしていくという感覚です。
これは選手が当初「キツい」と感じていたトレーニングを、通常レベルのトレーニングという位置付けに持って行く作業とも言えます。
なので今の選手にとって非常にキツいトレーニングを行っているのですが、
昨日、その”作業中”に、ふと気づいたことがありました。
トレーニングや練習が終わって、倒れこむぐらい選手たちがヘトヘトになっている姿。
そしてその場に漂う満足感。
指導側は、「選手をめっちゃ追い込めた」。
選手側は、「めっちゃ練習がんばった、追い込んだ」。
こういう感情がこの満足感の正体です。
感じたことあるはずです。
これ、注意しないといけないなと。
なぜなら、この種の満足感は、どんなに無意味なトレーニングでも、肉体的に追い込めれば感じてしまうからです。
つまり、指導側と選手の両者ともに、「本当にパフォーマンスにつながっているトレーニングなのか」という思考が停止してしまう可能性があるのです。
これ、「追い込むこと」が目的になっていませんか??
ちなみに、僕が考えるヘトヘトに追い込むときの条件は、
条件1
トレーニングの内容がまずパフォーマンスアップに論理的につながっていること。
これはどんな練習でも当然ですね。
条件2
その時はヘトヘトになるが、次の段階では「同じ負荷でもヘトヘトにならないことを選手がめざしている」こと。
=省エネを学習する練習であること。
追い込むとき、これが抜けやすい。
追い込むことが目的になっては、パフォーマンスアップにつながりませんよ。
ヘトヘトになるまで追い込んだ。「だからOK」、という短絡的な基準は指導側も選手側も捨てましょう。
練習やトレーニングの強度を上げてヘトヘトになるまで追い込むことが良くないという意味ではありません。
何のために、追い込むのか。
それが明確にならないと、せっかくしんどい思いしてるのに本来目指すべきパフォーマンスの向上に繋がらなかった、ということになりかねませんので、注意が必要なのでは、というのが僕の意見です。
お読みいただき、ありがとうございました。
全てはパフォーマンスアップのために。
追伸
筋トレには、筋力をつける以外に選手特有の隠れた効果があります。
思いつきますか?
ちょっと前の記事になりますが、この記事は選手から賛同がすごく多かったので、シェアします。
「筋トレの隠れた効果」
http://ameblo.jp/bodysync/entry-11906350492.html
中野 崇
JARTAオフィシャルサイト