昨日の上映会&トーク・ライヴには大変勇気付けられました。
鎌仲ひとみ監督とウィンドファームの中村隆市さんの気さくで気負わないお人柄とお話にとても感銘を受けたのですが、作品の素晴らしさにも感動しました。

 「ヒバクシャ~世界の終わりに」を観るのは2回目でしたが、湾岸危機のおりのイラク人質経験者として経済封鎖による飢えを直接経験したり、イラクのバスラに何度も出張したりしたことのある私にとっては、全く他人事とは思えないシーンの連続でした。低線量の放射線被爆の恐ろしさ、被爆による何代にも亘る劣性遺伝の酷さと恐怖、湾岸戦争の10倍もの劣化ウラン弾が使われたと言うイラク攻撃の非人道性、本当に心が痛みます。
 広島・長崎で多くの人々が被爆死傷し、未だに医療補償も受けられずに苦しむ方々がたくさんおられる中、イラク・アフガニスタンだけでなく米国内や東欧でも放射能汚染による癌や遺伝性の障害が頻発し、日本の北海道や東北でもチェルノブイリの放射能障害と思われる病気で苦しむ人々の多くいる現実を知るにつけ、やはり私達は核・原子力の恐ろしさを認識しなければならないと考えました。私には放射能障害で苦しむ覚悟はないので、これらの使用に反対し続けます。また、内部被爆が子供や婦人により大きな影響を与えると言う事実は私には耐え難いことです。
 皆さんも下記の映画紹介をご覧下さい。
http://www.g-gendai.co.jp/hibakusha/index.html
それから、「JIMーNET 日本イラク医療ネット」の放射能障害で苦しむ子供達への医薬品提供支援活動「バスラ支援」にも協力頂けると有難いです。
http://www.jim-net.net/contents.html

「六ヶ所村ラプソディー」を観るのは初めてでしたが、いろいろな教示に富んだ映画だと思いました。
 一方的な見方ではなく、核再処理施設反対派と容認派の人々の気持ちや考えをバランス良く描いている映画には、所謂社会派の気負いはありませんでした。また、そうであるが故に、現地の人々の苦悩が浮き彫りにされていました。
 巨大開発で六ヶ所村とその近郊の人々の農地や漁場を奪い、結局は産業誘致はされず、困窮した人々に危険極まりなく、使う宛てのないプルトニウムを作る使用済み核燃料再処理工場を押し付けるやり方は、沖縄への基地の押し付けと同じに思えます。そればかりか、将来的に製造したプルトニウムで核装備をして、核大国への仲間入りを考えている人々の意図も透けて見えるように感じました。
 イギリスのセラフィールド再処理工場では事故が起き、工場は閉鎖の追い込まれました。また、因果関係は証明されていないとは言いながら、その周辺では事故の前でさえ小児白血病の発生率が標準の10倍発生していると言う現実を考えれば、六ヶ所村の核再処理工場の危険は日本国民全体にとっても重大な問題であると考えます。
 六ヶ所村でコツコツと反対運動に関わる、地域の経済振興に励む「花とハーブの里」の菊川慶子さん、おいしい有機農法のお米お作りながら、再処理工場の影響でお客を失うことに苦悩する苫米地ヤス子さん、そして同じく有機農法で作った完熟トマトを幼稚園やその他の施設に配る荒木信義さんなど、その日常の生活や活動や一つ一つの言葉に涙が出るほど感動しました。
 自らだけでなく、子々孫々に惨たらしい放射線障害の危険を引き継ぐ覚悟のない私達は、原子力発電や使用済み核燃料の再処理工場の稼動に反対し、一方で電気を節約し、多少の不便を覚悟を決めることが大切だと考えます。
 この「六ヶ所村ラプソディー」の自主上映を行おうと考えていますので、その際はご協力下さい。

 また、「花とハーブの里」をご支援下さい。
http://www.infoaomori.ne.jp/~ushigoya/framepage1.htm

 鎌仲さんの映画やお話を聴いていると最近気負って空回りしているきらいのある私は反省することしきりでした。それから、完熟トマトの荒木さんが映画の中で「やっぱ、小さいうちにに本当の味を覚えさせておくとさ、大人になってから違うんだ。だから本当の味を知らない子供が大人になると駄目なのよ。困るのよ、子供が。」と言う言葉は、教育の本質そのものだと思いました。


山口実

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