ジャンプ、縄跳びで背が伸びるか? | 身長を高くするトレーニング

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ジャンプと身長

「縄跳びやジャンプをすると背が伸びる」というのは、私が小学生の頃から耳にする話です。

骨に縦の刺激が加わる。ジャンプの衝撃が骨端線に刺激を与える。といった論理で解説されています。

身トレでも骨に刺激を与えて伸ばすわけですから、これ自体は否定しませんが、結果から考えればジャンプでは適切な負荷を得られていないようです。


縄跳びと聞いて私が真っ先に思いつくのはボクシングです。様々なスポーツの中で一番、縄跳びをするのはボクサーではないかと思います。歴史も長く、選手層も厚い、世界的に盛んなスポーツですから、データ量としても十分です。

したがって、縄跳びで身長が伸びるなら、既にボクシングジムのトレーナーがそれを発見していて、「縄跳び会員」を募集してジムの経営に活かすのではないかと思います。

しかし、マイク・タイソンのトレーナー、カス・ダマト(故人)は、タイソンの背が伸びないように、重りを背負わせてランニングさせていましたが、縄跳びを禁じていません。

カス・ダマトは、モハメド・アリでさえ助言を求める、ボクシングを知り尽くした名トレーナーですから、縄跳びで背が伸びた選手を知っていたら、縄跳びも禁止したはずです。

それにボクシングは、一番狭い階級差では、3ポンド=1361g の体重をコントロールするスポーツですから、脚だけとしても、体が大きくなる要素を嫌います。



では、より高くハードなジャンプならどうか?と考えれば、バスケットボール・バレーボール・走り幅跳び・走り高跳び、といったジャンプが重要な競技に目が行きます。

しかし、各競技を見て気付くのは、選手には「踏み切り足」があり、陸上系は足固定、球技系は左右の使い分けはあっても、やはり得意な足を多用するという事実です。

もしジャンプに成長を促す効果があるなら、彼等アスリートは「踏み切り足」を多用するせいで、脚長の左右差が拡大するはずです。そうなればバランスの悪化から、技術の低下、故障といったトラブルが起きると予想されますが、そのような話は聞いたことがありません。

また「片足だけが成長する」という事態になれば、中学生・高校生の競技者も多くいますので、問題は広く世間に知られることになるでしょうし、あまりにも顕著な左右差が発生するなら、「未成年禁止」となるはずですが、そういったこともありません。

縄跳びにしても、ジャンプにしても、前述のような事実が顕在化していない以上、ジャンプ全般に成長促進の効果はないと考えざるを得ません。




追記:
ジャンプの話題からは外れますが、テニスでは利き手が大きくなるとされているものの、これも左右差を心配するほどの成長量にはならないようです。

有効負荷の発生頻度は日常生活よりは高いものの、マクロモデリングに達する身トレとは、質的な違いがあるためと考えられます。




大人の成長、可能と成る  身長を高くするトレーニング