ビジネスジェット・プライベートジェットのパイロット兼航空会社社長から、日々のフライトで接した出来事や、航空業界へのメッセージを皆様にお伝えしていきます。思わぬところからの可能性を信じて…
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September 24, 2016 23:06:38

アラスカの空で1人~大自然を感じて

テーマ:ブルージェット

「今日は何回離着陸するの?」パルマ飛行場のレディオの女性が無線で僕に聞く。

「25回くらいかな」滑走路が南北と東西で交差してるのであらゆる方向からの風を想定して

訓練するために一方送信をして滑走路を毎回変えていく、追い風、右横風、左横風、正対風

「なんでそんな離着陸するの?」無線で聞かれる。「ゼロで飛ぶためだよ」と送信する。

彼女は無線で他の機体に「黄色いハーバードが滑走路逆に追い風で訓練してるから注意」

狂ったように、僕は計器を見ずに翼の先端を中心に空に綺麗な、楕円を描くように、そして

操縦桿の重さを軽減するトリムを使わず、右手の力と左手のパワーコントロールだけで飛ぶ。

腰から背筋、両腕と両足は筋肉痛になり、静かな大自然は風の音しか聞こえない。

アラスカの天気は変わりやすい、この飛行機はタイヤが大きく地面に接地しても

着陸装置の緩衝装置に重量がすぐに乗らないため、ブレーキをすぐに使うと事故を起こす

濡れた滑走路と視界を遮る雨、そして突然強くなる殺人的な風、それでも毎日飛ぶ。

危険な訓練ばかりなのでもしもの時にかけてきた生命保険の期限は切れてしまった。

氷河が見えた、その美しさに見とれて、この写真を撮ったあと、僕は地獄を見る。

この山の先を進み氷河が広がった時だった、右に旋回すると雲の壁が雨と共に迫る。

引き返そうと後ろを振り返ると、何も見えない、完全に囲まれてしまった。

左急降下旋回で、翼が震え失速して一回転して回復操作して高度1000フィート

見えない、前に豪雨と雲が迫る、速度を落として、着陸装置を出してパワーをたして

高度をさらに川の上で下げる、高度計の針が300フィートを切ってからは翼の先端を見て

風防は豪雨で前は全く視界が見えない、左横の窓から翼と地面で水平を確認しながら

川の縁を頼りに、いつでも不時着してもいい覚悟で、無線を、この谷の緊急周波数に入れる

この飛行機は計器飛行で飛行出来る計器はついていない。

完全に前の谷間が雲と豪雨で壁になっていた。

速度は90マイルまで下げてフラップも下げていつでも不時着する覚悟もして高度を下げた

地面すれすれで、一瞬雨が弱くなる隙間が見えた、フラップとギアを上げ全速にする。

谷を抜けて、飛行場があったのでとにかく着陸した。豪雨でエンジンを止めて操縦席にいた。

ふと睡魔に襲われ、操縦桿をロックして、ヘルメットを脱いで、寝て夢を見た。

「ずっと楽しみにしていた、ナパで買ってきたBV、開けていいかな?」

「乾杯しましょ」

素敵な夢を見ていたら、雨がやんでいた、メリルフィールドに着陸したら、大きな虹が出た。

苦しい時に見た夢は、常に現実になってきた。

素敵な夢は、現実になるかもしれない。

 

bluejet

 

 

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