久し振りに心の底から「観たい!」と思う映画の公式サイトに飛んでしまった。もう、どこから飛んだかなんて覚えてない。予告編を観ただけで、魂が震えた。映画は岡山にある「こらーる岡山診療所」が舞台になるようだ。何せまだ本編を観ていないので、何とも言えないが、登場人物は全員、現役(?)の精神障害者である。モザイクは無い。予告編を観て気になったシーンがいくつかある。大量の薬を目の前に「死んじゃう薬」と呟く女性。手首に無数の傷跡がある女性。観ていて苦しかった。何故なら、以前の自分を見ているようだったからである。否、現在進行形かもしれない。私自身、もう20年近く精神科に通い続けている。症状は様々であり、その時々に寄って診断名も変わる。始めは「重度のうつ」であった。それが「パニック障害」になり、数年前に「統合失調症」と診断された。やがて来るかもしれない「自死」の為に必死で薬を溜めていた(今はきっちり飲んでいる)自分と「死んじゃう薬」と呟く女性がダブる。今でこそ消えかかっているが、リストカットの痕と、無数の傷を抱えた女性。これは、「私の話」なのではないかと錯覚してしまうほどである。私はこのドキュメンタリー映画を「観たい」と思う反面「怖い」と思う。何しろ、この映画は「私自身」でもあるからだ。自分の中を見るのは怖い。自分を知るのは怖い。でも、観たいという気持ちを抑えられない。残念なのは神奈川での公開が無い事だ。キャッチコピーも秀逸である「こころの傷に特効薬ありますか」きっと精神病を抱える人が一度は思う事ではないだろうか?この作品はもっと世の人々に観てもらうべきであると思う。ミニシアター系での公開しかないようだが、もっともっと世の人々に知ってもらいたい。この大不況下での生き辛さ、自分と対峙しても出ない答え、死にたいけど生きたいという思い…人は誰しもそんな思いを抱えているのではないであろうか?例えそれがいわゆる「健常者」であったとしても、だ。何が正気で、何が狂気かなど、誰も判らないのである。この作品に出てくる患者さんは皆、「普通の人」である。「ただの人間」である。「生身の人間」である。ただ少し、他の人より「生き辛さ」を抱えてるだけだ。この作品を私はシアターで観るか、DVDになるのを待つかは判らない。でも、観たいと思う。そして、自分をもっと知りたいと思う。この作品は、私を写す鏡であるように感じる。正視出来る自信は無いけれど、どうしても観たい。観た後に、私は何を感じるだろう?そこには「答え」は無いかもしれない。「こころの傷の特効薬」も無いかもしれない。ただのゴシップのような映画で無い事を祈る。きっと愉快な映画では無いだろう。でも、こんなドキュメンタリー映画が、今の時代の日本に1本くらい有っても良いではないかと思う。もちろん、観る、観ないは自由である。観てもらいたいけれど、露骨に嫌な顔をする人もいるだろう。「自分と同じだ」と自分の中の「何か」を発見する人もいるだろう。この映画には、観た人それぞれ様々な意見を持つだろう。でも、ここに在るのは「紛れもない現実」なのである。
ただ、一つ難点を言えば「精神」というタイトルは誤解を生みやすいと思う。精神病は特別な病ではないと言われて久しいが、まだまだ偏見は根強いのである。ここだけは、私は少し受け入れ難かった。
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