腸重積症とは、腸が腸の中にもぐり込んでしまうトラブル。大人や大きな子どもにも起こりますが、6カ月~2才ぐらいの子どもに多く見られます。いままで元気だった赤ちゃんが急に不機嫌になって泣き出し、顔色が悪くなってグッタリ。しばらくするとまたはげしく泣き始め……という状態を繰り返します。
●発症から24時間以上たつと開腹手術に
腸の中にもぐり込んだ腸は、どんどん奥に入っていき、自然に元に戻ることはありません。奥に入ってしまった部分は、締めつけられているので、血液が止まり、壊死を起こします(腸が死ぬ)。発見が早ければ、肛門から食塩水や空気で圧力をかけて、もぐり込んだ部分を押し出すことができますが、発症から24時間以上経過してしまうと、開腹手術をすることに。
手術では、もぐり込んでいる腸を引き出すだけですむ場合と、壊死を起こしている部分を切除してつなぎ合わせる場合があります。後者の場合の手術は大がかりで、2週間ぐらいの入院が必要になります。
原因と経過は?
周期的に泣き、血便が出る
何の前ぶれもなく、突然起こります。それまで機嫌のよかった赤ちゃんが、突然、火がついたようにはげしく泣き出し、しばらくすると、ぐったりおとなしくなります。どうしたんだろうと思っていると、またはげしく泣き出します。
泣きやんだときにおなかをさわると、フランクフルトのようなしこりがあるはず。それが腸と腸が重なり合っている部分です。
腸の中に腸がもぐり込むときに、激痛が走ります。これを繰り返し、腸はどんどん奥に入ってしまうので、周期的にはげしく泣くわけです。
もぐり込んだ腸に押し戻されるように、ミルクや食べたものを吐き出したり、血のまじった便が出てきます。
オムツにいちごジャムのような真っ赤な粘血便が出てきたら、一刻の猶予もありません。即、お医者さんに相談してください。忘れずに便のついたオムツを持参のこと。便の出た時間をメモしておくと、診察がスムーズです。
治療は?
24時間を過ぎると手術しない
一度もぐり込んでしまった腸は、自然に元に戻ることはありません。
病院では、まず超音波検査やレントゲン透視で、腸のどこが重なっているのかを確認。そして、空気や食塩水を肛門から入れて、腸に圧力をかけ(高圧浣腸)、もぐり込んだ腸を押し戻します。発見が早ければ、多くの場合はこれで治ります。
ただ発症から24時間以上たっていたり、高圧浣腸で戻らないときやもぐり込んだ腸が三重になっていたりする場合は、手術が必要になります。手術になると10日~2週間の入院が必要になるでしょう。
開腹して、入り込んだ腸を引き出します。重なって壊死した部分は切り取り、つなぎ合わせます。
腸重積は2度、3度と再発することがありますが、その場合には、原因を調べてもらいましょう。整復した直後は要注意です。
家でのケアは?
血便が出たら即病院へ
赤ちゃんが急に不機嫌になったら、だっこしてあやしたり、ミルクを飲ませたり、オムツを確かめるなどしますね。それでも、原因がはっきりしなければ、浣腸をして便を出してみます。便秘が原因ならば、それで機嫌が直るはず。
でも、腸重積の場合は、そうはいきません。血便が出れば、緊急を要すると思ってください。赤ちゃんがぐったりしているようならば迷わず救急車を呼びましょう。
退院後は、お医者さんの指示に従いましょう。食事は、重湯やよく煮たおかゆ、クタクタのうどんなど、できるだけ消化のよいものを。母乳やミルクは、ふだんどおりに飲ませても大丈夫です。冷たい飲み物や刺激の強いものは避けます。おふろは長湯は避けますがふだんどおり入って大丈夫です。