『無調色パール』について語りたい 本編③
テーマ:無調色パール写真は無調色アコヤ真珠(和珠)8.5mm~9.0mmのネックレスです。
- 諏訪 恭一
- 改訂版 宝石1 品質の見分け方と価値の判断のために
- 諏訪 恭一
- 宝石〈2〉ダイヤモンドとカラーストーンの価値の決まり方
諏訪 恭一
上にご紹介をいた『宝石』、『宝石2』、『宝石3』の著者である
諏訪 恭一氏、
また『間違いだらけの宝石店選び』の著者である長 勝盛氏、
このお二方ともに『調色パール』への異議を持たれているのです。
特に長氏の方は、著書の中で
『調色パール』の欠点を指摘された後に、
『無調色パール』の素晴らしさを語っていらっしゃいます。
また、私ども『マリーアッシュ』は開店以来15年、
アコヤ真珠(和珠)に関しましては
『無調色パール』をメインに販売をしてきました。
なぜ、宝石のプロフェッショナルの方々は
『調色パール』を問題視するのでしょうか?
本来言われるところの宝石の価値とは・・・
①美しいこと
②稀少であること
③耐久性があること
シンプルに言ってしまえばこの3点なのだと思います。
近年、宝石に関しての処理
(エンハンスメント、トリートメントと呼ばれているもの)に
関しましては、業界上げて情報開示を重要視し、
例えばルビーなどに関しましては、
熱処理されたもの、されていないものを
店頭で詳しく説明をさせていただくことはもちろん、
鑑別書にも処理に関して詳細に記されるようになりました。
『調色パール』に関しましては、
宝石の世界で考えましたら、トリートメントと言っても
差し支えないほどの『処理』を施されているにも関わらず、
相変わらず情報の開示は進んでいるとは
言い難いのです。
『調色』と呼ばれる真珠への処理は
真珠層(真珠層はちょうど積み上げられたレンガのような構造をしています。)に
化学染料を入れていく作業です。
このように処理をされた真珠は皆さんが思われるよりも早い段階で
色の退色、光沢の減少など・・・
品質に劣化が見られてしまうのです。
長氏は著書の中で調色真珠のことをでこう仰っています。
『宝石を愛する私から見れば、「宝石」とは呼べない」、
永遠性がまったくない消耗品アクセサリーとしか思えません。』
この言葉は上述の諏訪氏も同じことを言われていますし、
私どもも同じ考えを持っています。
(つまり前述の宝石の条件③耐久性があること、という部分に
著しく問題があるため『調色真珠』は宝石とは呼べないということです。)
このように問題をはらんだ『調色真珠』ですが、
店頭ではなんら説明をされないで販売をされていることが普通ですし、
流通しているアコヤ真珠(和珠)の
・・・たとえば『花珠』と呼ばれる多くの方が
アコヤ真珠(和珠)の中でもっとも品質が良いと思われているもの・・・
その花珠にさえ『調色』は施されているのです。
ヤフーで『無調色真珠』で検索をかけてみたのですが、
中には「最近、無調色パールと呼ばれるものが出回ってきていますが・・・」と
始まって、延々と『調色』することの素晴らしさをお書きになっている
業社さんもいられます。
私たちは『調色真珠』を非難するつもりはありませんが、
お求めになる方に情報を差上げて、
ご判断を委ねていくことは
販売するにあたってはどうしても必要なことなのだと思っております。
消費者の方にとっては
『どこを入口と定めるのか?』
ということによって、
お求めになるものが
まるで違ってきてしまうのが、
宝石の世界なのです。
次回は無調色真珠について記していきます。
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