名古屋場所千秋楽(その2)~幕下優勝決定戦、優勝:里山さん~
名古屋場所千秋楽。その2は、幕下優勝に関連する記事です。
(敬称略。インタビューはテレビから収録しています)
幕下は、13日目に、6戦全勝だった星風と四ツ車が敗れたことにより、優勝争いは6勝1敗で8人が並ぶ展開となりました。
☆まず、それぞれクジを引いて、最初の顔合わせが決まり、4人に絞られます。
○大真鶴-朝ノ土佐●
朝ノ土佐が踏み込んで押し上げ、左からおっつけ。右から起こしながら出る大真鶴、左上手を肩越しに取ります。低い体勢の朝ノ土佐を、大真鶴は徐々に起こしていきます。朝ノ土佐が左をまきかえようかという動きをしたところ、大真鶴が右を差して胸を合わせ、こうなれば大真鶴が十分で、寄り切りました。33秒の相撲でした。
○山本山-蒼国来●
蒼国来が踏み込んで、右はハズで起こし、左前まわしから出し投げ。山本山に左上手は与えず攻めようとしますが、山本山が得意の左からの小手投げ、思い切り振ると、蒼国来はたまらず土俵外に飛び出しました。
*体格差の大きい両者。蒼国来がまず起こして、出し投げ、といった一つ一つの動きに、満員の館内はどよめきました。そして、最後は大きな山本山が強烈な小手投げで勝つと、大きな歓声と拍手。館内は盛り上がってきました。
○持丸-四ツ車●
突いていく持丸。左四つから、互いにまきかえるような動きで、右四つになり、四ツ車が頭をつけます。左おっつけで起こしたい持丸ですが、四ツ車が双差し。持丸は下がりながらもすぐに左をまきかえて、右の上手を引きつけて体を入れかえて寄り、右上手が一枚で伸びた四ツ車は土俵際に詰まります。互いにつま先立ちになっての寄りと粘り、もう無理かと思われた四ツ車が体を戻そうとする動きに、館内からはどよめき、これも盛り上がる相撲になります。しかしやはり、四ツ車は体勢を立て直せず、持丸が寄り倒しました。
*36秒の相撲。最初は静かに見守っていた館内も、最後の四ツ車の粘りと、持丸の懸命な寄りで一気に盛り上がり、大きな拍手に包まれました。四ツ車も力を出し尽くしましたが、優勝争いから脱落です。
○里山-星風●
右から張った星風ですが、右上手は取れず、左も差せず。里山が右おっつけ、左を差してまわしを取ろうという体勢。振りほどこうとする星風は、引いて引いての格好から、左小手に振りますが、里山は右のカイナを突きつけて、右に腰をぶつけて、左では足も取りながら出て、最後は星風は後ろ向き。送り倒すような形で決まり、星風は踏みとどまれずに、勢いよく土俵下まで転がり落ちました。決まり手は押し倒しと発表されました。
☆大真鶴、山本山、持丸、そしてまだ取り終えて間もない、息づかいの荒い里山の4人が、改めてクジを引いた結果、「準決勝」は、山本山-大真鶴、里山-持丸の顔合わせとなりました。
○山本山-大真鶴●
山本山の右が入って、苦しい体勢の大真鶴が引いてくるところを、山本山が押し出しました。
*新十両を決めている山本山が、関取経験のある大真鶴を圧倒し、次の取組を待つことになりました。
○里山-持丸●
持丸が突いていきますが、里山が左からたぐって残し、また突こうとする持丸ですが、里山は左からあてがい、今度は里山のほうが攻勢、頭から当たりながらの押しに、持丸は引いてしまい、里山が押し出しました。
☆優勝決定戦の「決勝」は、山本山-里山という、尾上部屋の兄弟弟子対決となりました。
○里山-山本山●
里山が当たって左下手、右前まわしのいい形で、山本山は右上手ですが、里山がヒザを使いながらの下手投げで揺さぶります。一呼吸おいて、里山が一度、二度と揺さぶりながら横について、左からの下手投げ。120キロあるかないかという里山が、230キロを超す山本山を投げ、館内は大拍手。里山の優勝が決まりました。
<幕下優勝>里山さん(今場所の記事:7日目その2
、12日目その3
、13日目その6
)
里山は、昨年夏場所の新入幕から、7場所連続の負け越しで、今場所は幕下東14枚目。昨年九州場所の頃は、首の具合が悪くて寝るのも辛かったという状況だったそうですが、今年に入ってからは少しずつよくなり、稽古もできるようになったと伝えられながらも、それでもなかなか力を出せない状況が続いていました。
今場所は、最初の相撲で寶智山に敗れた後、6連勝。最初に負けたとあって「まさか優勝できるとは思わなかった」と言いますが、7番目の相撲では、全勝だった四ツ車を破り、決定戦でも大いに沸かせて、優勝を果たしました。「お客さんが多いと気持ちが盛り上がる」と、幕内経験者は館内の応援も味方につけました。
決定戦の最後の相手は、同じ尾上部屋で、日大の3年後輩でもある山本山。おそらく山本山のほうに、やりにくさがあるかと予想しましたが、やはり兄弟子の里山が「稽古場どおりの相撲」で勝ちました。
怪我の状態は「徐々に回復しているので、早く関取に戻りたい」と里山。来場所は、幕下5枚目以内に戻りそうで、今の勢いなら地元・九州場所で関取復帰の可能性もあります。来場所に向けて「一番一番、自分の相撲を取りきるように頑張りたい」と、嬉しさがにじみ出るようなインタビューを締めくくりました。
*優勝決定戦に出たその他の力士の、今場所の記事一覧については、
山本山、星風、四ツ車:13日目その6
大真鶴、蒼国来:13日目その5
持丸:13日目その4
朝ノ土佐:13日目その3 を、それぞれ参照してください。





