新型コロナウィルス感染症の感染拡大の速度が勢いを増してきて、
日々、更新される状況から、目が離せなくなってきました。


GORE GORE GIRLS vol.14
「とまらないハミングの中で」

4/2に公演中止が発表されました。
応援してくださっていた皆様には心よりお詫び申し上げます。


個人的な気持ちを正直に言うと、やっぱり、やりたかったです。
同じメンバーがもう1度揃うことの難しさをわかっているし、
何よりたくさんの方にこの作品を観てもらいたい。
よく言われることですが、舞台はお客様に観てもらって、はじめて完成するものです。

でもそれと同時に、この決断が決まるまで、ずっと不安でした。
公演をやる場合にはもちろんお客様の存在が必要不可欠です。
団体と劇場と協力の上、対策を講じ、現状を真摯に受け止めて対応していましたが、
私たちにできることには限りがあるのが実情です。

私たちがつくっている作品を1人でも多くの方に楽しんでいただきたい気持ちと、
少しでもウィルスの感染拡大を防がないといけないという気持ち。
本当にどちらも両立することが可能なのかという疑問。
確信がもてる答えは出ませんでした。


ずっと苦しくて、ようやく飲み込めるようになってきました。

2月末からこれまでたくさんの公演が延期や中止になっていて、
今後もウィルスの終息まで、その波は止められなさそうです。

芝居がすきです。
劇場という空間がすきです。
どちらもあたしにとって大切なものです。
でも、だからこそ、ここでウィルスの感染を拡大させてはいけないと強く思います。
芝居をやるためには、劇場には、お客様が必要だから。
お客様が不安を抱えて来るような場所には絶対にしたくありません。

だから今は、自分と周りのひとを守るために、できることをしていきます。
なるべく家で過ごします。
それがきっと、未来に繋がることだと信じます。


本当に1日も早い収束を祈ります。
また劇場でお会いできますように。

新型コロナウィルスが世間の話題をすっかり独占中。
とはいえ3月なので、まずは例年通り、花粉の猛攻を受けてます。
コロナの影響としては、ラルクのアリーナツアーが開催中止になりました(死)←
ばかやろぉお。。
ここまで何のために生きてたと思って…ッ!!
耐えるしかないってわかっているから、めそめそと生き延びます。
ラルクはだめだったけど、まだ斃れるわけにはいかない…!

とゆーわけで、4月にGORE GORE GIRLSの公演に出演します。
おかげさまで前回に続き、今回も出演させていただけることになりました!

GORE GORE GIRLSは今年10周年だそうで(おめでとうございます!)、
2020年は4月と8月に公演の予定が発表されています。
10周年記念と銘打ってるのは8月の公演なんだけど、
あたしは8月はいちごがあるから、どう頑張っても出演は望めないので、
どうしても4月は出演したくて、わりと明確に意思表示してたのです。
拾ってもらえてよかった…!

1年半ぶりにゴアゴアします。
もちろんコメディです!


*****

GORE GORE GIRLS vol.14
「とまらないハミングの中で」

やましいことがある時にこぼれるハミングの音色が一番美しい。
これは世界を失くしてしまった人間が
ハミングに巻き込まれながらも世界をとり戻すっぽいお話。
小さな物語の中にある大きな違和感。
解釈の仕方によってはハートフルコメディ。
これが GORE GORE GIRLS。※ミュージカルではありません。

■作・演出
西山雅之

■日程
2020年4月14日(火)~19日(日)
14(火)19:30★
15(水)19:30★
16(木)19:30★
17(金)14:30/19:30
18(土)14:00/18:00
19(日)12:00/16:00

★…前半割
※開場は開演の30分前。全席自由席。

■チケット
前売 3,300円
当日 3,500円
前半割★ 3,000円

■劇場
下北沢 OFF・OFFシアター
(東京都世田谷区北沢2-11-8 TAROビル3F)

■アクセス
各線「下北沢」駅より徒歩3分。
  ■ご予約(ニシハラ扱い)
https://ticket.corich.jp/apply/106126/008/  

■web
https://goregoregirls2010.wixsite.com/home

*****


今回もあらすじが最高すぎて、期待が膨らみます。笑
どんな作品になるんだろ。

去年のKUROGOKUプロデュース公演の脚本・演出が西山さんで、
客席で観ている自分が大変悔しかったので、
また出演させてもらえることになって小躍り中です。
図々しいことに「ゴアゴアは、観るより演るものだ!」と思ってしまったんだ。
西山さんはキャストを見て物語をつくっていく人だから、
役をもらえるのが本当に嬉しくて幸せです。

先週、顔合わせだったんですが、
パワーワード多めの西山脚本は相変わらずで、笑いを堪えるのに必死。
本格的な稽古開始がすごく楽しみだけど、あたしの表情筋は既に瀕死です…。←
初めて西山さんの脚本と演出で立たせてもらったときを思い出しました。
これやばい。
舞台上が間違いなく楽しい。
お客様にも楽しんでもらえるように、全力でがんばろうと思います!


それから、いちごドロップの話も少し。
既にTwitterで発表していますが、ふたつぶめのキャストが決定しました!
ひと夏のお祭りに相応しい、やばい10人です。笑
個人的には、とにかくご一緒したかったひとたちにお願いできたので、マジで大変幸せです。
10年ぶりの再会と、特大のときめきと、絶対的な信頼と、未知数の期待と、3度目の正直。
…端的に表すならこんな感じなんだけど、何が何だかさっぱりだな。笑
要するに今回もすきなひとしかいません!
じわじわと準備を進めているので、楽しみにしていてもらえたら嬉しいです。
詳細はまた改めてブログを更新するつもりなので、どうかしばらくお待ちください。

あたしも、今年の夏が終わるまでは、意地でも生き延びるぞ…!

寒中お見舞い申し上げます。

気付けば2020年になって半月が経ちました。
ご挨拶が大変遅くなりましたが、今年もどうぞよろしくお願いします。

2019年が終わるギリギリまで芝居をして、いろいろと放り出したままで年を越したら
年明け3日ぐらいで、完全にスイッチが切れました←
引き籠って、ガチで家から1歩も出ない生活に陥りかけましたが、
なんとか日常に戻って、溜め込んでいたあれこれをやっと片付けています。

というわけで、すっかり遅くなってしまいましたが、改めてご挨拶です。


*****

Hi!sun. 第七作目
「炎天のサンタクロース」

2019年12月25日に無事に公演終了いたしました。
ご来場くださった皆様、関係者の皆様、応援してくれた皆様、
本当に有難うございました。

魔女でした。
劇場の舞台の上に立って思ったのは、
この役は舞台だからこそ存在できるんだなあということ。
衣装と音響と照明と、何よりも魔法の力を信じてくれた共演者とお客様のおかげで、
あたしは魔法が使えました。
みんながあたしを魔女にしてくれました。

初めてお世話になる団体さんで、初めてのエンタメ作品。
正直いままででいちばん緊張していたと思います。
OP映像後に舞台に立つとき、照明が点くまでの数十秒が毎回ほんとうに怖かった。
だけどたくさんの方に勇気をもらっていたから最後まで立てました。

舞台に立ってお客様に観ていただいて、
その反応で気付いたことがたくさんあります。
ダブルキャストのおかげもあって、本当にいろいろ勉強になりました。
自分がまだまだ足りないことを痛感しつつ、
それでも発見があったことは素直に嬉しかったです。
経験をきちんと糧にして、半歩でも前に進めるように、
まだもうしばらく足掻いてみようと思います。

ちゃんとエンタメをやったのは初めてで、結局いつもどおり立ってしまったけど、
エンタメにはエンタメの立ち方があることを実感したので、
もしまたエンタメ作品に出逢えることがあったら、
そのときはもっとちゃんと意識して立てるようにがんばりたいです。
それに、お互い知ってる相手ほど
舞台上のあたしに対するイメージが固まっちゃってるんだろうと思うから、
その辺はちょっと積極的に壊していかないといけないな←
まだまだこれからも、自分でも知らない自分を見つけていきたい。

…そんな風に思えるのは、きっとこの作品に出逢えたおかげです。
結局最初から最後まで、どこかでずっと緊張していたし、
きちんと作品の役に立てたかどうかわからないけど。
それでも、選んでもらえたから経験できて、

だからこそわかったことがたくさんある。
おかげでどれだけ心が折れても、まだ諦めずにいられます。
出逢えてよかった。


今回関わったすべての方々へ。
またいつか、劇場でお会い出来ますように。

誠 に 有 難 う ご ざ い ま し た !


*****


そうそう。
劇場で迎えた誕生日は、ただただ幸せでした。

あの日の客席はほんとうに温かくて、
お客様ひとりひとりが楽しもうとしてくれていて、
世の中のイベントとは関係なく、あたし個人として大切な夜を
たくさんの方と一緒に過ごせたことに、本当に感謝しかありません。

てゆーか、小屋入りしたときから、
みんなが時間差でひとりずつ「おめでとう」を言いに来てくれたり、
甘いものをくれたり(本番前だったからすぐ食べられなくてごめん)、
集合のときにハッピーバースデーを歌ってくれたり(だいぶぐだぐだだったな。笑)、
ほんと優しくしてもらっているなあと思いました。

ほんとうにありがとうございました!!


さて、改めて、2020年になりました。
今年のメインイベントはもちろん、いちごドロップのふたつぶめです。
やらいでか!

脚本は現在ボスが鋭意執筆中。
完全にお任せして、好き勝手書いてもらってます。
何を隠そう、ボスが送ってくれた、物語の最初と最後のト書きで、
個人的にめちゃくちゃテンション上がりました。
ひとつぶめのときと同じ。
無条件で「楽しい」って信じてしまう感覚。
これ、だいぶやばいことになりそうです。

キャストはもちろん、スタッフもすきなひとたちにお願いするって決めてるから、
想像するだけで胸が高鳴るし、顔がにやける。
レシピと材料が揃ったら、
あとは山並さんがきっとおいしくお料理してくれるのです。
マジで楽しみ…!
ここのところサボっていた事務作業も進めなくっちゃ。
がんばります!


しばらくはふたつぶめの準備を進めつつ、おとなしく過ごす予定です。
とはいえ、芝居の予定が何もないと、それはそれで生きていけなくなるから、
またオーディション探して受けたりしないとなー。
どこかにご縁があるといいのだけれど。
また新しい作品に出逢いたい。

とりあえず、今のうちに遊ぶ予定を立てとこう。

朝、毛布のぬくもりを手放したくない時期になりました。
でもまだ暖房はつけていません←
部屋の乾燥がひどくて。
最近は寝るときにはガンガン加湿器をつけています。
白いミストを眺めているのが好きで、つい排出量を最大にしがちなんだけど、
結局水分だから、出し過ぎるとけっこう濡れるよね…。

嗚呼、冬の空気だ。

今年もあと20日。
この時期はどうしても心に余裕がなくなってしまって、うまく呼吸ができない。
だけど、舞台の上でなら、ちゃんと生きていられる。

芝居があってよかったと思った。
モノクロでカラフルな作品になるみたいだよ。
舞台だから感じられる時間をみんなで一緒につくりたいなあ。


*****

Hi!sun. 第七作目
「炎天のサンタクロース」

■作・演出
カジワラタクト

■キャスト
○炎side/●天side

白神美弥妃○/藤元志帆●
長谷川鈴○/北川嵩●
札内茜梨○/葉月娃伊●
紅子○/楠真宙●
角田佳代○/ニシハラフミコ●
笹川智之○/後藤那奈●

吉岡瞳
寒水慶佑
高橋みき
小澤風花
近藤哲也

松森謙治
長嶺一生
カジワラタクト

■日程
2019年12月18日(水)~25日(水)

18(水)19:00○☆
19(木)19:00●☆
20(金)14:00○☆/19:00●
21(土)13:00●/18:00○
22(日)13:00○/18:00●
23(月)14:00●☆/19:00○
24(火)14:00○/19:00●
25(水)13:00●/18:00○

○炎side ●天side
☆サンライズ割

※一部ダブルキャスト
※ニシハラの出演は【●天side】です。

■チケット
前売 3,500円
当日 3,800円
サンライズ割 3,000円
【☆割引適用回】18(水)19:00○/19(木)19:00●/20(金)14:00○/23(月)14:00●
学割(中学生以上) 500円引き
親子券(小学生以下のお連れ様) 2名で5,000円

■劇場
西日暮里 キーノートシアター
(東京都荒川区西日暮里1-1-1 パレスいしかわB1F)

■アクセス
京成本線「新三河島駅」より徒歩2分。
東京メトロ千代田線「町屋駅」より徒歩7分。
JR山手線「西日暮里駅」より徒歩13分。
JR常磐線「三河島駅」より徒歩6分。

※詳細は劇場サイトでご確認ください。
https://keynote-theater.tokyo/access/

■ご予約(ニシハラ扱い)
http://p01.work/2/santa

■web
http://h-t-t-s.com/

*****


今年はつくづくダブルキャストとか、チーム制の公演に縁があるらしい。
本当は少し、緊張する。
同じ役の相手と自分の違いを、どうしても考えてしまうから。
とはいえ、今年1年散々複数キャストの公演に出演させてもらってたおかげで、
ようやく必要以上に意識しないでやれるようになってきた、かも。
どう真似したって絶対に同じものにはならない。
あたしはあたしが選べるものをきちんと拾えばいいのだ。
うん、ちょっと神経が太くなったかな。笑


物語のページをめくるときのわくわくする感じがすき。
…言葉とか展開とか、どうしても好みはあるけど。
ただ、芯の強さがあるなあと思う。
自分たちの信じているものに迷いがない。
だからあたしも、まっすぐ舞台の上を信じようと思うよ。

自分がいただいた役の役割は、なんとなく理解できているような気はしている。
そのままのあたしで寄り添える役というか。
やっと自分なりに彼女として進みたい未来が見えた。
どこまで伝えられるだろう。
これはちょっとがんばらないと。
舞台の上で起こる出来事に素直に向き合いたい。
ちゃんと、やり切りたい。

信じて任せてもらった彼女を、きちんと舞台の上に立たせてあげたい。
まだ時間はある。
本番の舞台の上でみんなと出逢うそのときまで、しっかりもがくよ。

…そうそう、今回は衣装をつくっていただいていて。
あたしはダブルキャストなので、当然同じ役の方と2人で1着だと思ってたんだけど、
実は、衣装さん自ら2着つくってくださったのです。
あたしたちの役が、衣装さん的にいちばん“遊べる”からって。
なんて、贅沢…!
それぞれのための1着です。
試着させてもらうだけでガチでテンションが上がります。
愛がやばい…!
この衣装に正しく見合う、この作品に応える芝居をしなくっちゃ。

ダブルキャストだからこそ、唯一無二のひとりになりたいと思うんだ。

今まで出演させてもらってきた作品とはまた違う雰囲気の物語だけど、
ぜひたくさんの方に観てもらいたい。
新しいってほんとうに刺激的だね。

どうか、劇場でご覧ください。
この気持ちはきっと劇場じゃないと伝わらないから。
ご予約を心よりお待ちしております…!




それと、もうひとつお知らせ。
ついったでは既に簡単に情報公開済みですが。
鬼が大笑いする来夏の話ではあるけど、
いちごドロップのふたつぶめを決めました。決まりました!!


*****

いちごドロップ ふたつぶめ
「(タイトル未定)」

■脚本
ボス村松(劇団鋼鉄村松)

■演出
山並洋貴(サムゴーギャットモンテイプ)

■日程
2020年8月27日(木)~30日(日)

■劇場
中板橋 新生館スタジオ
(東京都板橋区中板橋19−6 ダイアパレス中板橋B1)

*****


今回も思わずにやにやしちゃう方々にお声掛けしたんだ。
脚本のボス×演出の山並さんは、はじめての組み合わせ。
相性はきっといいと信じてる。

出演者は改めて発表になりますが、今回は男性陣多めでお送りする予定。
当然、あめちゃんとあたしのすきなひとばっかり。
ほんとは早く言いたい…!笑

あたしが自分でお願いした方々は全員ガチで100%ですきなひとなので、
もはや全員に「だいすきです」って告白したのとおんなじです。
オファーするのって、毎回ものすごく緊張する。。
ほんとに胸が苦しい←
でもみんなと一緒に楽しむために、たくさんのすきと苦しさを乗り越えて
めいっぱい愛を叫ぶのです。

「あなたと、舞台の上で出逢いたい」
「あなたに、この作品を観てもらいたい」

がんばるから覚えててね。
2020年はきっと楽しい夏になるよ!

物語の表紙をそっと閉じて、
あのときの答えがわかるのは、
きっと一万年後のこと。

どうか振り返った先に希望がありますように。


*****

filamentzプロデュース
「息を止めるピノキオ」

23日に無事に公演終了いたしました。
ご来場くださった皆様、関係者の皆様、応援してくれた皆様、
本当に有難うございました。
 



本番が始まる直前から、ずっと、門が視えていました。
それはあたしにとって此岸と彼岸を隔てるもの。
向こう側に行きたいけれど、けして通り抜けることはできない。
まだ、生きているから。

落とし穴から這い上がって門に辿り着くまで、しんどかった。
何も持てていないから、何もできなくて。
みんなにほんとうにたくさん迷惑をかけました。
不甲斐ない。
苦しくて悔しくていなくなりたいと何度も思ったけれど
台本を手放すことだけはできなかった。
…手放せる人間じゃなくてよかったと、我ながらほっとしています。。
とはいえ迷惑をかけたことは事実なので、ほんとうにごめんなさい。
みんなありがとう。

あまりにもできなくて、稽古場ではいろいろと吐露してしまった、
あたしがずっと手を伸ばしていた彼女の中身について
ほんの少しだけ残そうと思います。
もちろん、劇場でお客様に観てもらったものがすべてです。
今更書き連ねるのはかっこ悪いしみっともないし、
自分の未熟さを露呈することだし、
なにより幕を閉じた物語の蓋をこんなところで開けてはいけないと思います。
思うけど。
…少しだけ。


あたしの中の彼女は、ひどく自己中心的なひとでした。
「すべての人のため」「人間のため」「人を救う」「世界を救う」
どれも違和感がありました。
その違和感が拭えず、彼女が生きている意味がずっと見つけられなかった。
稽古場で演出の佐野木くんに聞かれました。
じゃあ何故死ななかったのか、と。
家族を喪ったときに一緒に死ねばよかったのに、何故、生きているのかと。
即答しました。
「死ねなかっただけ」

あたしの彼女は、死ななかったのでも、生きているのでもなく、
ただ死ねなかっただけでした。
そして自分と似た境遇のエレナについては、正直、会いたくなかった。
エレナの言葉は彼女にとってはすべて諦めた「過去」で、「綺麗事」で、
叶わなかった現実を否応なく突きつけてくるものだったから。
会いたくない。関わりたくない。
出口のない迷宮に入り込んだように、自分のことも周りのことも何も見えなくて
死にそうでした。

あるとき、江益ちゃんのエレナと向かい合ったとき、世界が反転しました。
エレナのような人と会う度に「過去」を引き摺り出されるのはもう嫌だ、
だから「世界を救う」、そしていずれは人間が滅びればいい。
「すべての人のため」、人間を滅ぼす。
黒が白になった。

「死んだ人間は二度と戻ってこない」
そのことをずっと考えていました。
門の向こう側。
此岸と彼岸。

テオに対してやりたい放題していたのは、
あのコは自分の側にいることが当然だと思っていたからです。
テオの「なぜ?」に対して答える「そのために造られた」の「そのため」は、
当然、人間のためなんかではなく、あたし個人のため。
彼女がテオに無意識に甘えていたように、
あたしも舞台上のあやかに甘えていました。
あのコがそこにいてくれたから立てた。ほんとうに。

大切なものはいつも喪ってから気づく。
岡田くんのピノキオは、彼女が出逢うときには
もはや機械の名残すら感じさせないほど人間で、だからこそなにより苦しかったのは
彼が彼女を信じてくれることでした。
彼が最後に語る未来への希望を聞いたとき、いつも決意していたことがあります。
それは稽古を見ていた佐野木くんがふと言っていたことで、
ただの可能性の話で、
でもあたしはそれを信じたい、信じようと思いました。
どこにもいけなかった彼女が
此岸と彼岸の門の前で立ち尽くしていた彼女が
やっと足を踏み出せたのはピノキオのおかげです。

カーテンコールで、しれっと手を繋ぐようにしたのは、2ステ目からでした。
差し出した手を、あやかが笑顔で取ってくれることが嬉しかった。
あのコの笑顔と繋いだ手の温もりを感じるために生きてると思った。思えた。
それを観た友達が
「てんこさんのハンナはテオを可愛がりたかったんだなと思った」と言ってくれて、
救われた思いがしました。


ハンナちゃん。
あなたのすべてを抱えてあげられなくてごめんなさい。
全部あたしのせいです。
もっと早く気づいてあげたかった。
あたしにとってあなたはどうしても切り捨てられない大切な存在でした。
ぼろぼろになったけど諦めなくてよかったと思います。
そばにいてくれてありがとう。


…全然少しじゃなかったな←
長くなったついでに、みんなのことも。
Bチームはみんなまっすぐ素直でかわいいコたちでした。
人見知りかつ既にいい年齢のあたしには大変眩しかったです…。笑
あたしが出逢うピノキオが岡田くんでよかったと心から思います。
江益ちゃんのエレナも、おんちゃんのジミニーも、
安定のあらたさんのゼペットさんも。
あたしのテオはもうあやか以外に考えられないなあ。
ほんとに舞台の上で、稽古場で、みんなにはたくさん助けてもらいました。

そしてスタッフの皆さんにも、言葉にできないほどお世話になりました。
舞台監督の小林さんにはいろいろと気遣っていただいたし、
奥田くんの照明はほんと綺麗だった。
音楽の瀬奈さんは稽古場にもたくさん来てくれて、
出来上がった楽曲もそれぞれのチームの芝居に合うように微調整してくれて、
こんなに幸せな作品は他にないと思います。
打ち上げの帰り際に言ってくれた言葉がすごく嬉しくて、嬉しくて、
嬉しかったので、あの死にそうだった時間も無駄じゃなかったと思えました。
まだまだ諦めずにがんばります。
あー、もうゆうたくんには全然頭が上がらないんだよなあああ。
モルフェウスのときから迷惑かけっぱなしで、ほんとかっこ悪いし申し訳ないし、
だけど信じて付き合ってくれてありがとう。
君にはいつか返します、何かを。たぶん。きっと。

佐野木くん。
こんなことを言える立場じゃないとわかってはいるけれど
あたしはやっぱり、あなたの物語がすきです。
どうかまた一緒にやらせてください。


今回関わったすべての方々へ。
またいつか、劇場でお会い出来ますように。

誠 に 有 難 う ご ざ い ま し た !


*****


いろいろ思うところはあるけれど、
もしかしたらあたしにも愛があったかもしれないと思えたので、
諦めたりせずにしっかり次に進みます。
…まだ諦めない。
満足するまで、納得するまで、何度も何度も何度も繰り返す。
ちゃんとこの手に掴むまで。


次回は、12月です。
完全にはじめましての団体です。
お互いにお互いのことをまったく知りません←
あたしのことを何も知らないひとに、あたしはどう見えているんだろうと思って
何も知らない団体さんのオーディションを受けました。
だからあたしも、この団体の作品を観たことがありません。
いまのところ、関係者にも知り合いはいません。
一応、知り合いの知り合い的なひとはいるみたいだけど、
直接知ってるひとは誰もいません。

…自分で望んで得た状況とはいえ、人見知りにはだいぶ高いハードルで、
だけどあたしはなぜか初対面のときに人見知りがバレないんだよなあ。
ある程度お互いを知ったあとにそれを言うと、相手には深く頷かれるけど。

がんばります。
ちゃんと役者として一歩踏めるように、がんばりたいと思います。

詳細が公開されたらちゃんとお知らせしますが、とりあえず。
日程は12/18(水)~25(水)です。

さて。
ここ数年この時期は息を潜めてひっそりと過ごしていたので
みんな忘れてると思うんだけど、12/24は誕生日です。
あたしの。
おそらく人生で2回目と思われる、本番期間中に誕生日を迎えます。
ひとりでも多くの顔が見られたら嬉しいな。
たくさんのひとに会えるように、まずはしっかり稽古を頑張ります。
人見知りしてる場合じゃない。。


日付変わったから、今日が顔合わせです。
超緊張する。。
ううう、負けない!めげない!!
今夜、いってきます!