世界から名前が消えたなら | 夢はなくとも 希望はなくとも 

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「雑草という名の草はありません。すべての草には名前があります。」

 

 

 

このセリフはこちらの小説からの抜粋なんですが

 

 

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昭和天皇の御言葉らしいですね

映画化されたので

ご覧になられた方や

原作本を読まれた方も

いらっしゃると思うんですけど

 

 

ジャンルでいうと

基本的には「ラブコメ?」

になるんですかね

 

 

いや

こういうの悪くないよ

悪くないどころか

むしろ好きっていうか

 

 

僕みたいな

恋愛偏差値低めの平たい顔族の人間としては

まさに未知の領域ですから

こんな爽やかな恋愛なんて

絶対に経験できないっていうか

 

 

ま、いうても

僕アラフォーなんでね

その上、爽やかさの欠片もないんでね

(ま、元からなかったですけども)

 

 

僕にとって

こんな爽やかな恋愛経験なんてものは

小説の中でしか擬似体験できないというか

平たい顔族として生を受けた人間の宿命だと思うんですけど

僕のこの屈折した恋愛願望を満たしてくれるのは

もはや本の中にしか存在しませんから

ほんと面白かったんですけども

 

 

でもね

なんていうか・・・

映画は遠慮させてもらうわ

っていうか見れんわ

 

 

まあ

考えてもみてくださいよ

主演が岩田剛典と高畑充希よ

あり得ないでしょ

何があり得ないって

あのキラキラ感は何なんですか?

あの爽やかさは一体どういうことなんですか?

どうやったらあのキラキラ感は出せるんですか?

どこをどう改造したらあの爽やかさを演出することができるんですか?

 

 

僕にとってはね

あのキラキラ感と爽やかさは

もはやそれを通り越して

ひたすら醜い(見にくい)ですわ

見てられんわ

だってそうでしょ

特に岩ちゃんの

あの笑顔のどアップは何なんですか?

平たい顔族に対する宣戦布告ですか?

どんだけ爽やかな笑顔なんだっていうね

男のオレでも惚れるわっていうね

 

 

だから

ここではっきりさせておきましょうか

結局のところね

僕があの映画に対して

何を感じてるかっていうと・・・

 

 

 

 

 

 

ひたすら羨ましいだけです

 

 

 

 

 

 

ウエダミツトシです

こんにちは

 


 

 

小説を読んでいる時でさえ

けっこう小っ恥ずかしかったのに

映画なんて見ちゃったら

しかもこのキャストでやっちゃったら

あまりの恥ずかしさに映画館から逃げ出しますわ

その恥ずかしさたるや

フラッシュモブされるくらいに匹敵しますわ

 

 

スクリーンの中の岩ちゃんがストーリーとは関係なく

なんか知らんけど

くるくるくるくる踊りだして

周りの観客たちもそれにつられて

くるくるくるくるEXILEばりに踊りだして

僕以外は館内全員EXLIE状態で

こうなったら

もはやサプライズというよりもサバゲーですね

このキラキラ感からのリアルサバイバルゲームになりますね

だから

いち早く映画館から逃げないと

僕の命に関わりますんでね

 

 

平たい顔族の僕にとっては

この映画を見に行くということは

鑑賞ではなくサバゲーになっちゃいますんで

そういう意味では

引きこもり系男子の僕としては

ちょっと遠慮させてもらおうと思うんですけども

 

 

ただね

この「植物図鑑」という小説は

キュン死系ラブコメというには

安易に一括りにできないと思うんですよね

僕がそう感じた箇所が

冒頭のセリフです

 

 

「雑草という名の草はありません。すべての草には名前があります。」

 

 

ストーリーの中で

樹(イツキ)がさやかに言うセリフなんですけども

そして

このセリフが何度も出てくるんですけども

 

 

植物に詳しくないさやかは

樹(イツキ)から一つ一つ雑草(植物)の名前を教えてもらいます

 

 

植物の名前を教えてもらうことによって

さやかは雑草を一括りに「雑草」ではなくて

個別に名前のある植物として認識していきます

つまり名前という存在があることによって

「雑草」として一括りにしていた植物たちを

個別の植物として認識できるようになるんです

 

 

意味わかります?

 

 

植物の名前を知らなかったら

花の色・形や

葉の色・形が違っても

それらを見る人にとっては

それは「雑草」でしかないんです

「雑草」としか認識できません

植物たちの違いがわからないんです

 

 

植物の名前を教えてもらう前のさやかにとっては

「雑草」は「雑草」でしかありませんでした

「雑草」があるという

割と大雑把な世界を見ていたわけです

 

 

しかし

樹(イツキ)は違いました

植物の名前を知っていることによって

植物たちの違いが分かり

個別に認識できていたんです

 

 

へクソカズラ

セイヨウカラナシ

ノビル

フキノトウ

イタドリ

スベリヒユ

アカザ

クレソン

ユキノシタ

ヨモギ

アップルミント

ハナミズキ

 

 

さやかと樹(イツキ)は

同じものを見ているようで

全く違うものを見ていたんです

違う世界にいたわけなんですよ

名前を知っているか知っていないかによって

 

 

つまり

名前(言葉)というものは

「これ」と「それ」の違いを見出し

分けることによって存在しているとも言えるわけです

 

 

これは他の事柄にも当てはまりますよね

音楽を知らない人にとっては

ジャンルはなんなのか

楽器は何を使っているのか

誰の演奏なのか

誰の声なのか

分からないわけです

認識できないですよね

 

 

絵画にしても

これが水彩画なのか油絵なのか

いつの時代に書かれたものなのか

どこの国のものなのか

誰の絵なのか

さっぱり分からないわけです

 

 

これらは割と日常で経験しやすい事柄というか

身近なものなのでイメージしやすいと思うのですが

 

 

もし

この世界から名前(言葉)が消えたなら

人間はこの世界をどう認識するんだろう?

と思ったんですよ

 

 

さやかが

様々な植物を見ても「雑草」としか認識できなかったように

「これ」と「それ」の違いを認識することができるんだろうか?と

名前(言葉)が存在しなかったら

「これ」と「それ」とは全くの別物ではなく

一括りとして認識していたんじゃないだろうか?と

だとしたら

そもそもこの世界にあるものに状態の違いはあれど

明確な区別なんて実際にはないんじゃないか?と

 

 

名前(言葉)が

「これ」と「それ」を分けるものだとするならば

人間が存在しなかったら

名前(言葉)も存在しないわけで

だったら元から区別なんて存在していなくて

動的平衡が保たれているだけなんじゃないか?と

 

 

だって

そうですよね

人間が存在する前から

この世界は存在していたし

名前(言葉)がなくたって

この世界は何も変わらず

そのままの状態で在るわけですから

 

 

この「植物図鑑」という小説は

そういう哲学的な思索をも促す

実に深い

マリアナ海溝よりも深い小説なんです

そういう意味では

キュン死系ラブコメというよりは

哲学系ラブコメという全く新しいジャンルを確立したとも言えるでしょう

 

 

まあ

そんなこと言ってるのは僕1人だけだと思いますんで

キュン死系ラブコメも哲学系ラブコメも

そんな名前(言葉)はこの世界から消えたとしても

「植物図鑑」という小説はこれからも輝き続けることでしょう

 

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