「へぇ...ごめんなすって...おりんが...けぇってまいりました...」
これは横溝正史作 「悪魔の手鞠唄」 
有名な峠のおりんのシーンです。
たまたますれ違った金田一耕助が
茫然としておりんを見つめるところが印象的でした。
このシーンなくして事件解決は有り得ないほど
重要なシーンです...。
その妖怪
思わず おりんが歩いてくるところを思い出しました。
けっこう不気味です...。
白粉婆(おしろいばば):
ただ酒を求めて彷徨う厚化粧の婆。化粧がすごくヘタ。
おもしろいばば ではありません。
おしろいばばです。
こんなのがゆっくり向こうから歩いてくるなんて、もうヤバイ。
特に傘が破れているところから
白粉を塗ったくった表情が見えるなんて...
恐怖の効果絶大だ。
にやりと笑いかけられたら 悶絶するだろう。
しかし待て待て。
この妖怪の行動はというと....
「ただ酒を求めて彷徨う厚化粧のばあさん。それも化粧がイマイチ」
なんと!
いじましいではないか。
白粉もムラになっても
老齢なのに、酒をひたすら求めて流浪するスタイル。
化粧<酒の不等式。
その孤高たるライフ・ワークにある種の共感さえ感じる。
おお 酒準備して待ってるぜ。♪(*^ ・^)ノ⌒☆
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酒飲み婆ではなく 白粉婆
白粉に注目してみる。
基性炭酸鉛 2PbCO3Pb(OH)2
鉛白の発色は人間の美白肌の色彩として大変に美しく見えるため、
絵の具としてはルノワールなど女性の肌を描くのに多用した画家が多く、
日本では人間が肌に塗るおしろいの発色成分として用いられていた。
う~む。
婆さんも美女を描かせたら世界一のルノワールにメイクしてもらえば
案外イケたかも(笑)
江戸時代のお化粧を代表する『白粉』。
顔、首筋から胸にかけてまで白く染めるのは、
女性が余り屋外に出ない平安時代、屋内でも顔が綺麗に見えるようにと
化粧を始めたのがきっかけで、伝来は奈良時代くらいだったといわれている。
>屋内でも顔が綺麗に見えるようにと
現在でも屋内では綺麗にするのか?
何か違和感あるぞ。
当時の白粉には大きく二種類。
・『軽白粉』
水銀を中心とした成分の白粉で、江戸時代には原料を中国より輸入し、
それを加工していたので、高級品とされていた。
ちなみに殺菌効果があるとされ、梅毒の特効薬としても知られていた。
主に利用していたのは身分の高い人々。
・『鉛白粉』
安くて、花魁や歌舞伎役者、そして庶民にまで広く伝わった。
ただしこの『鉛白粉』には重大な欠点があった。
使いすぎると鉛中毒にかかってしまう。
鉛中毒は消化器系と神経系に現れ、
江戸時代はそれほど大きな問題にはならなかったが、
明治時代に入って有名人の発症など、大きな社会問題となり、
無鉛の白粉の開発なども行われたが
やがて現在と同様に人の本来の皮膚の色が好まれるようになった。
古くは世界四大文明の一つである
メソポタミア文明の遺跡から「白粉」が発掘されたという。
化粧という大きなカテゴリとなると
呪術的な意味になるが、何万年も前の人類は
すでに体に化粧を施していた。
う~む。
妖怪白粉婆はすでにそのころから
存在してたのかもしれない(笑)
おまえ どこにいるんだ?
鳥山石燕の妖怪画集『今昔百鬼拾遺』より
影女(かげおんな):ひとり暮らしの長い男のところにひっそりいる。
...そういえば、リヒャルト・ストラウスのオペラで 「影のない女:Die Frau ohne Schatten」
ってのがあったな。これも霊界の話だが、日本の妖怪影女と関係あるのかなあ。

よくよく見ると障子の影に髪の毛らしきものが見える。
しかし、庭の松の枝にも見えることもない。
月の光が障子にあたると出現するそうだ。
なんだ。
一人暮らしをしてる男に
月に代わって御仕置きしに来てるんだー

と
ボケた事を言ってる場合ではない。
この...一見、人畜無害の妖怪の存在はいったい何なのだろう。
ひっそりと居るだけである。
別に危害を加えるという様子もない。
・男に同情して居続ける
・男に女が出来ないよう密かに邪魔している
・男を守る守護霊的な存在
・男が過去に捨てた女の恨みの集合体
・単なる行くところが無い
いろいろ想像の域を離れないが
普段はどこかに隠れているに違いない。
未婚の男性諸君!
今晩障子を眺めてみる事をお薦めする。
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