ひちわゆかさんのビブロス1996年刊『TOKYOジャンク』の文庫化です。
とても古い作品なのでかなり手を加えたそうですが、
時代背景、風/俗などはそのままということです。

ビブロス版BBN収録の2作と
同人誌のお話2話が収録されてます。

イラストも当時のままのようで、
如月さんの絵が全然違います!

やっぱ絵柄に古さを感じますねー。

TOKYOジャンク 著者:ひちわゆか イラスト:如月弘鷹
ルチル文庫 BL小説 2011年1月
★★★

TOKYOジャンク (幻冬舎ルチル文庫)/ひちわ ゆか
¥650
Amazon.co.jp


◆あらすじ(文庫裏表紙)
高校生の岡本柾は、日本屈指の財閥・四方堂家当主の孫。そして四方堂重工取締役の貴之は柾の血の繋がらない叔父であり秘密の恋人――。そんな柾が、デート/クラブでバイトを始めることに……!? そこで働く同級生・吉川が謎の死を遂げたことから、フリーライターの草薙傭と共に事件を調査し始めるが!? 著者代表作「TOKYOジャンク」シリーズ、刊行スタート!! ◆

時代背景そのままということで
携帯を持っている高校生は少なく、
ポケベルが一般的な通信手段になってます。
柾は貴之の意向によってポケベルも持たされてないですが(笑)

あらすじにあるようにサスペンスな展開です。
覚せい剤が絡むハードなお話なので
柾が拉致監禁されたりもして。

時代背景だけでなく、設定やお話の展開にも時代を感じるかな。

特に、貴之と柾の関係が気になります。
もうすでにカプとして出来上がってる状態で始まってますが、
12歳という年の差カプで、柾は17歳という幼さ。
しかも身体の関係が出来たのは柾が中学の頃からのようです。

中学生と成人男性。
しかも血は繋がらないけど叔父と甥となれば
どうやって恋人同士になったのか知りたいじゃないですか。
でも、それに関するエピソードがないのですよ。

恋が成立する過程や理由付けがポイントとなる今のBLからすると、
それをすっ飛ばしてカプありきでお話が進んでいくので
少々違和感を感じなくもない。

JUNEは少年愛がメインだったとも聞くので、
少年が対象の年の差カプが特異ではなかったからなのかもしれませんが。

そしてこのお話、攻めの貴之が活躍しないですw
柾と別の男がメインに動いてます。
なので、貴之は単なる嫉妬深いエロオヤジにも思えてきたりwww
いえ、貴之が柾を溺愛してるのがわかるからいいんですけども。

あとがきに、二人のお初を書き下ろしでという案があったけど、
16年という年月の経過により、
社会状況やひちわさん自身の変化もあるので、
それは難しいということでした。

社会状況という部分には都条例改正も含まれるのかもしれませんね。
お初の頃の柾は中学生ですから。

お初のエピソードがあれば、
二人の恋の成り立ちが判ったと思うので
これはちょっと残念です。

でも、恋愛の経緯の部分はイマイチしっくりこなくても、
事件を追っていくというストーリーは面白いので一気に読みました。

このシリーズ、全10巻の予定だそうです。
那義は学生に萌えることがほとんどないので、
どこまで追いかけられるかわかりませんが、
とりあえず次巻は楽しみにしてます!

全サもあります。
4枚の応募券が必要なので、
少なくとも4巻まではたぶん買いますw

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