「台湾へ行こう!」。大阪・梅田の地下街の雑踏で、突然そう思った。台湾観光局がイメージキャラクターとして起用している男性アイドルグループ「飛輪海(フェイルンハイ)」の観光案内板を見たからだ。台湾らしさを探しに、神秘のレイクリゾート「日月潭(にちげつたん)」を訪ねた。どこか懐かしく飾りっ気のない風景が、ちょっぴりささくれ立った心と体を癒やしてくれた。(文・写真 上岡由美)

 ◆新幹線で日月潭へ

 日本から3時間のフライト、そして台北から台湾新幹線に乗り込むというやや慌ただしい旅の始まりだ。

 でも車窓からの風景が市街地から緑に変わり、山肌にへばりつくように点在する茶畑やヤシがちらほら見え始めると、「台湾に来たんだなあ」と実感した。

 台中の南東約60キロにある日月潭へは、3千メートル級の秀麗な山々が連なる道を車で走る。バナナやサトウキビと並んで道沿いのスタンドで目につくのがビンロウ(檳榔)の屋台。小指の先くらいの大きさの実を緑の葉でくるんで売っていた。これも台湾ならではの光景で、ビンロウをガムみたいに噛むと、眠気覚ましの効果があるそうだ。

 標高約760メートルの日月潭まで約1時間。湖畔に建つ日月潭雲品ホテルに着くと辺りはもう真っ暗。部屋に荷物を置き、散歩がてら庭に出ると、地元のバンドが宿泊者のために歌うテレサ・テンの「時の流れに身をまかせ」がどこからともなく聞こえてきた。

 ◆人気の乗り物

 翌日、台湾で今一番人気というロープウエーへ。今年1月に開通したばかりで、乗り場に着くとすでに40分待ちの大混雑。

 湖岸から、地元の民族文化を伝える「九族文化村」まで全長約1・8キロを往復するが、途中の険しい谷が絶景で、一番深いところは140メートルにもなる。

 もともと日月潭は山に囲まれた小さな湖だったが、日本統治時代に水力発電所を建設するため上流から水を引き、台湾最大の淡水湖になった。小山が水に埋もれて数々の島に変貌(へんぼう)し、山水画のような景観が生まれたという。谷あり湖あり、本当に爽快(そうかい)な風景だ。

 空中散歩を楽んだ後は、湖を見下ろす高台にある文武廟へ。廟門をくぐると、どこかユーモラスな赤い獅子が迎えてくれる。中国宮殿様式を踏襲した廟の内部は前殿と中殿、後殿の3つに分かれ、文の神である孔子、次に武の神である岳飛や関羽、そして各道教の神々が一堂に祭られている。

 孔子廟である後殿の上部へ上がると、緑豊かな木々が眼下に広がり、穏やかな湖面が見えた。夕日を受けた廟の屋根はあかね色に輝き、湖水とのコントラストの美しさにしばし見とれた。

 ◆台湾人の素顔

 最終日は台北。やはり夜市ははずせない。なかでも有名な「士林夜市」は圧倒的な人出と活気にあふれ、食欲をそそるB級グルメのオンパレードで見ているだけで疲れも吹き飛んだ。

 話題の巨大フライドチキンの店には、長い列ができていた。でも回転が速いのか待ち時間は短く、しかもチキンは揚げたての熱々で衣はカリカリ。これなら少々並んでも文句はない。

 夜のにぎわいを冷やかしながら歩いていると、ついつい時間を忘れてしまう。駆け足でめぐった台北が“眠らない街”と呼ばれる理由がよくわかった。

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