冬の富山湾の特産「寒ブリ」が不漁のまま、30日で今冬のシーズンを終えた。

 漁獲本数は昨季の10分の1程度にとどまり、水揚げゼロの日も。海面温度が平年より高く、南下が遅れているとの指摘も出ている。

 地元では、北海道沖で回遊して海水温が下がると南下するブリを「寒ブリ」と呼び、本州沖を回遊するブリとは区別する。脂が乗って平均10キロ前後あるのが特徴で、例年は12月中旬に富山湾に入る。富山県氷見市の氷見漁港では初水揚げとともに「寒ブリ宣言」、1月末までに取れた大型のブリを「寒ブリ」として全国に出荷している。

 氷見市によると、今冬の宣言は、これまでで最も遅い12月30日。1月29日までの漁獲は、昨季の10分の1の2460本で、26、27日には1本も揚がらず。市は「ここ数年、水揚げゼロの日はなかった」と言う。仲買人によると、お歳暮で需要が増える年末は、例年の倍以上の1キロあたり2万5000円の競り値に。年明け後も、2~3倍近い5000~8000円が続いた。

 水産総合研究センター日本海区水産研究所(新潟市)によると、寒ブリが沖合を通る富山、石川、新潟各県では漁獲量が少ないとの報告が相次いでいるが、山陰地方は例年通り。昨年12月の日本海の海面水温は平年よりも2度ほど高く、同研究所は「海水温上昇で南下が遅れている可能性があるが、群れが富山湾に入らずに通過したことも否定できない」とみる。

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