中高年齢者の職業の一つとして、マンション管理員という職業をこのブログ記事のテーマとしています。
管理員の仕事は、中高年齢者がこれまでの経験や知識を活用でき、また、規則正しく生活して健康を保つことができる職業として、最適ではないでしょうか。今回は、これから管理員に応募される方々へのご参考となる情報を紹介します。
これまで、マンション管理員と居住者のトラブルなど、悲哀めいた管理員の体験話がブログに連載されるなど、管理員に対するイメージが悪かったようですが、最近、そのような悪い話しを聞かなくなりました。
その理由としては、管理員を雇用する管理会社がマンションの管理形態を改善し、また、マンションなどの居住者に対する管理員の応対などについても、管理員への研修の質を向上するなど、努力していることが原因のように思われます。
そのような背景に加え、高齢者の雇用への公的な助成金が設けられたこともあり、2010 年後半から、マンション管理員へ応募できる上限年齢や、退職年齢を引き上げたり、廃止する建物管理会社が多くなっています。
また、生活様式の変化に伴い、今後も都市部においてマンションの増加が予想され、高齢者に取って、就活がやりやすくなっています。
1.マンション管理員とは
マンション管理員は、次のような会社または団体に雇用され、雇用契約に基づいてマンションの管理業務を行います。現在、男性の管理員が多いのですが、女性だけを採用している管理会社もあります。
* マンションを所有する会社
* マンションを所有する会社から管理依頼された管理会社
* マンションを所有する居住者が組織する自治会
管理員を必要とするマンションは、分譲がほとんどで、賃貸マンションは僅かです。また、最近急増している超高層マンションは、分譲と賃貸の両方がありますが、居住者が多く、設備も多様化している関係で、建設会社がマンションの開館までに職種毎の人材を募集し、研修するため、一般公募は限られているようです。
2.マンション管理員の業務内容
管理員が行う管理業務は、次のようなもののすべて、またはその一部で、管理員を雇用する会社などが指定します。
* 居住者及び外来者への応対など窓口業務
* 宅配便の取り扱い(宅配箱設置マンションでは不要)
* 火災、警備、電気、水道、照明、宅配箱などの設備点検(修理は業者依頼)
* エレベーター、機械駐車設備など、業者の定期点検の立ち会い
* マンション内及び周囲の巡回
* 照明灯の交換
* 植栽の手入れ、灌水
* 共用部分の清掃(玄関ホール、エレベーター、廊下、階段、ゴミ場、駐車・輪場など)
* 居住者自治会の運営補助(管理会社が直接行う場合が多い)
3.マンション管理員の勤務形態
マンション管理員は雇用される会社との契約に、配属先マンション、雇用期間、勤務日と時間、担当業務、休憩時間などが指定されます。
マンションの規模によって、次のように管理員などの員数や勤務形態、勤務日が異なります。大規模マンションの場合、居住者自治会の希望により、夫婦の住み込み管理員を雇う場合もあります。
* 小規模:管理員1名、週3~5日、各日3~4時間勤務
* 中規模:管理員1名、または2名が交代勤務、月~金曜、各日6~8 時間勤務
* 大規模:受付、清掃員、設備管理員、警備員などが各日8~10 時間勤務
4.必要とされる知識や経験、技術
管理員の経験者は採用されやすく、また、管理会社の人事担当者は、求職者の知識や技術よりも、健康状態や人柄を重視し、見て採用するかどうかを判断しているようです。
出勤日や勤務時間などに制約のある場合や、住所が勤務地まで遠くて通勤交通費が高いと、人事担当者から敬遠されるようです。
5.マンション管理員の賃金・社会保険
管理員の賃金は通常時間給で、単価は管理会社や仕事の内容によって異なります。また、月額制はほとんどありません。
時間給は、管理会社が仕事量によって決めているようです。統一した基準はなく、求人情報によれば 650 円 ~ 900 円程度です。
雇用会社による社会保険加入については、通常雇用保険と労災保険ですが、高齢者の場合、労災保険のみです。
6.マンション管理員への求職の仕方:
マンション管理員への応募は、ハローワークを通じて行うか、求人情報紙を見て行います。
7- 1. ハローワークを通じた求職:
最寄りのハローワークへ行って、求職の登録をします。
登録すると、求職者氏名、求職番号、担当窓口番号が記載された 「ハローワークカード」が発行されます。
「ハローワークカード」の発行後、窓口担当者に、希望職種、勤務希望地域名や勤務できる曜日及び時間を伝えると、担当者が求人情報から検索し、希望に沿うような求人情報が掲載された「求人票」をプリントして渡してくれます。
「求人票」の中に面接を希望する求人情報があれば、担当者に、求人会社名を伝え、会社への電話連絡を依頼します。
その際、担当者が求人会社に、その時点の応募状況も聞いてくれます。面接可能であれば、面接を希望する日時を担当者に伝え、予約してもらいます。
面接の日時と場所が決まれば、ハローワークから「紹介カード」が発行されます。帰宅後、次のような書類とともに、送り状を添付し、求人している会社へ郵送します。
* 履歴書
* 職歴書
* ハローワーク発行の「紹介カード」
7- 1 - 1. ハローワークを通じた再求職の仕方
引き続いて求職する場合は、次の方法から選択します。
ア. 再度、ハローワークへ行く(ハローワークカードを持ち窓口へ)
イ. ハローワークのウェブサイトで求人情報を検索する
パソコンでハローワークのウェブサイト「ハローワークインターネットサービス」にアクセスし、自分で求人情報を検索できます。最初にハローワークへ行ったときに発行された「ハローワークカード」に記載してある「求職番号」を入力し、検索します。すべての項目について入力する必要はありません。
ハローワークインターネットサービス:https://www.hellowork.go.jp/
ハローワークインターネットサービス 求人検索編の解説:http://tinyurl.com/HelloWorkIntService3
(a. 条件を入力して検索 URL: http://tinyurl.com/HelloWorkIntService1)

求職登録の有無:○ ハローワークに求職登録しているの ○(丸)をクリックし、求職番号を入力
求人情報の種類:一般(パート)を選択
希望する職種:サービス業 を選択
フリーワード:マンション管理員 などを入力
類義語を使用して検索:□ (四角) にチェックを入れる
(b. 詳細条件を入力して検索:上のページの最下段にある「詳細条件入力」青ボタンをクリックしてページ移動)

希望する職種:「居住施設・ビル等の管理の職業」を選択
「求職番号」がないと、パソコンで検索できても、情報によっては求人情報の詳細が公開されない場合があります。
なお、「求職番号」は発行後 2ヶ月で一度失効し、使えなくなりますが、ハローワークへ電話するか、または行って依頼すれば、翌日(週末の場合は翌月曜日)から再び 2ヶ月間有効になりますので、再発行は必要ありません。以後、必要であれば、同じように有効化できます。
なお「ハローワークカード」を紛失した時は、ハローワークへ再発行を依頼できます。
「求人情報詳細条件入力」への必要事項入力の際、フリーワードに入力するキーワードは「マンション管理員」だけでなく、次の「参考1」に書いているような表現、例えば「マンション管理人」や「マンション通勤管理員」を入力して検索するとヒットすることがありますので、お試しください。
<参考 1>
ア. マンション管理員を検索する際の職名
マンションやアパートなど共同住宅を管理する職業は、建物の種類や、勤務形態などにより、次のような呼び名があり、求人広告やハローワークの求人情報では統一されていないようです。
マンション管理員
マンション管理人
マンション通勤管理員
マンション通勤管理人
マンション住み込み管理員
マンション住み込み管理人
分譲マンション管理員
分譲マンション管理人
分譲マンション通勤管理員
分譲マンション通勤管理人
分譲マンション住み込み管理員
分譲マンション住み込み管理人
賃貸マンション管理員
賃貸マンション管理人
(他に賃貸アパート管理員(管理人)がありますが、ごく限られた求人しかありませんので、この記事では触れていません)
イ. マンション管理員の雇用形態・条件の表示
ハローワークでは、マンション管理員の求人情報を次のような種別で表示しています。
* 職 種:管理人業務
* 雇用形態:パート
* 産業:サービス業
* 賃 金:時給
7- 1 - 2. ハローワークのウェブサイトで求人情報を検索
ハローワークインターネットサービスで検索すれば、パソコンで前日までの求人情報を見れます。あなたに合う情報があれば:
・ ハローワークへ行って、求人会社へ面接の予約を依頼する。
・ 求人情報を掲載している会社へ電話し、照会する。
検索にあっては、次のような勤務条件をあらかじめ整理してから求人情報を検索すると、能率よく検索できます。
* 勤務を希望する地域
* 勤務可能な曜日
* 勤務可能な時間帯
検索して希望に合う求人が見つかっても、年齢、勤務の時間・曜日、自分自身が求人会社の雇用条件をみたしているかどうかを、よく確認する必要があります。
ハローワークを通じて求人状況を確認し、面接を申し込むと、ハローワークが面接を予約後、「紹介カード」を発行してくれ、求人会社の対応がよくなることが多いようです。求人会社は、面接後、その結果を「紹介カード」に記入してハローワークへ送付しなければなりません。
7- 2. 求人広告紙の情報による求職
毎週日曜日に新聞折り込みで配布される次のような求人広告紙にも、マンション管理員の広告が掲載されます。このような広告紙はエリア毎に発行されています。
「アイデム」 株式会社アイデム 発行
「ディースター」株式会社大新社 発行
両社ともウェブサイトでも求職情報を公開していますが、全国ベースですので検索に時間がかかります。広告紙は各エリアの情報ですので、早く、最新の情報を入手できます。
マンション管理員に関しては、通常「管理員」という項目で掲載されています。多くの広告の中に管理員の求人を見つけるのは大変ですが、管理員のイラストで、容易に管理員の求人広告を見つけることができます。
7- 2 - 1. 求人広告紙で求人している管理会社への求職:
求人広告紙で求職情報を探した場合は、求職情報に記載されている方法に従って応募します。
通常は、あらかじめ求人会社へ電話連絡し、求職を受け付けていることを確認のうえ、履歴書など必要な書類を郵送します。
この場合、後日、電話または書面で連絡があります。面接してくれる場合は電話があり、面接日時を決めます。
8. 履歴書などの作成についての注意点
先に履歴書など、求職の際に求人している会社に送付する書類について述べましたが、作成する際の注意点について説明します。
履歴書:市販のA4判の履歴書様式を使用します。履歴書は販売会社によって様式が少しずつ異なります。特に志望の動機などを書く欄は、罫線がなければ書きにくく、わたしは同欄に横の罫線が入り、レイアウトが書きやすいようにバランスよく配置された、官公庁就職活動用(一般用兼用)菅公工業株式会社のものを使用しています。
顔写真を履歴書に貼りますが、できればカラーで、よい表情をしている写真を使用しましょう。あなたの第一印象が、貼った写真で決まります。思い切って写真館で撮ってもらうのもよいでしょう。値段だけの値打ちのある写真を撮って貰えます。デジカメで撮った写真でも、うまく撮れておれば、プリントし、切り抜いて使うという方法もあります。
職務経歴書:あなたがどのような仕事してきたのか、どのような成果をあげたのか。また、履歴書には記載されている免許・資格以外に、どのような専門的知識や経験があるのかを分かりやすく、A4判用紙にまとめます。用紙は、履歴書に付いている職務経歴書も使えますが、自分でパソコンを使用して作成した方がうまくまとめられます。
職務経歴書の項目例:
* 応募動機:応募の動機となった、あなたの知識や技術など、PRしたいことを箇条書きで説明します。3~4つに絞り、分かりやすく書くことが大切です。
* 職務経歴:履歴書に書いたあなたの職歴について、職名や具体的な担当業務を簡潔に書きます。
* 賞歴:受賞年月と賞名、授与団体名、賞を受けた自分の功績などを簡潔に書きます。
書くことが多くあるからと、2枚、3枚と枚数を増やすと、せっかく素晴らしい経歴や賞歴が書いてあっても、読んで貰えないでしょう。「一枚ベスト」です。
文中に、どうしても専門語や名称を使うときは、末尾に注釈を入れましょう。例えば「フェスピック」には「1989 年神戸市開催 極東・南太平洋身体障害者スポーツ大会」というように注釈を書きます。
文章を簡潔な表現にし、字数や行間、上下左右の余白を調整して一枚にまとめます。ただし、行間や上下左右の空白を、あまり詰めすぎないことです。どうしても一枚にまとめられない場合は、思い切って文章を削りましょう。
求人会社の担当者は、あなたが何をできるのか、どんな知識や経験があるのかを手っ取り早く知りたいのです。
<参考 2>:職務履歴書の書き方のウエブサイト
ハローワークインターネットサービス職務履歴書の書き方
送り状:
送り状の重要性を忘れがちですが、求人会社の担当者に直接伝えたいことが書ける、唯一の書面です。
具体的には、同封した書類名のほか、書類審査だけでなく、是非、面接の機会を与えて欲しい旨を書いておくことをお勧めします。
9.面接の受け方について
面接の際、大手の管理会社の場合、面接前に職業適正テストや漢字テストを行うことがあります。日頃、パソコンを使うことが多く、手書きをされない方は、面接にそなえ漢字の書き取りを練習しておかれることをお勧めします。漢字を知っていても、書けなければ知らないのと同じです。
面接については、既に経験のある方ばかりでしょうから、あまりご説明する必要はないと思います。念のため、次のようなことだけ、ご注意ください。
* 面接会場は、前日までに下見しましょう。当日会場に到着するのに、思った以上に時間がかかって慌てないためです。
* 服装はビジネススーツで、印象をよくしましょう。
* 予想質問を考え、その答えを作っておきます。回答は簡潔にし、話し過ぎないようにしましょう。
* 前日はアルコール類は控え、体調を整えましょう。体調が悪いと、質問に答えるとき、言いたいことを思い出せなくて面接に失敗するかもしれません。
10.「管理業務主任者」試験について
マンション管理員として特に資格は要求されないものの、取得しておいた方がよいものに「管理業務主任者」があります。
試験は年に一度、12月初めに社団法人高層住宅管理業協会が行なっています。マンション管理員の仕事をされる場合、求職時に有利になると思います。
ほかに「マンション管理士」という資格がありますが、建物管理の専門家であれば必要となる資格です。
次のウェブサイトに「管理業務主任者」と「マンション管理士」に関する情報が掲載されています。また、同試験に関する参考書籍は、書店で購入できます。
URL: http://www.kanrikyo.or.jp/kanri/siken_h22/jisshi.html
編集者から
中高年者が増加の一途をだどる昨今、わたしも高齢者の一人として、元気で創意工夫しながら、自営業とマンション管理員の仕事をしています。
このブログは、管理員への求職について、わたしの体験から得た知識を整理し、説明しています。これからマンション管理員をやってみようとされる方に、少しでも情報を提供できれば幸いです。
今後、マンション管理員の具体的な業務についての記事を書いていく予定です。
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