新書野郎 -263ページ目

第五の権力 アメリカのシンクタンク

著者: 横江 公美
タイトル: 第五の権力 アメリカのシンクタンク
第一から第四の権力が何か言えますか?ちなみに第四はマスコミ。そして最近、アメリカで第五の権力と言われているのがシンクタンク。実際、そこまで権力が あるとは思えないが、大きな影響力を持っているのは確かな様だ。だとするとシンクタンクに影響力を持つ者が、権力に近い位置にいるという事になるが、果た してそれはどこのどいつでしょう。
☆☆

ネットと戦争

著者: 青山 南
タイトル: ネットと戦争―9.11からのアメリカ文化
田中宇ばりのネットネタだけで構成された時事本。こちらは最初からそれが目的だから良いのだが、岩波新書なのにこれでいいのか?と思ってしまった。たぶんいいんだろう。こういう時代だし。
☆☆

アメリカ大統領の権力

著者: 砂田 一郎
タイトル: アメリカ大統領の権力―変質するリーダーシップ
分かりやすいとは言い難いが、アメリカ大統領の権力構造を丹念に解説。日本の官邸筋が何人で成り立っているのか知らないが、米大統領府はその数が 1,800人にも達するらしい。いわばそこが「国=世界」を動かす中枢なのだが、それが任期四年でパーッと集まって、パーッと去って行くというのも凄い。 成果主義のアメリカでは、その後の高給確保のためにも、大統領府の連中が、短い任期中の手っ取り早い成果を求めて、あれやこれや大統領に進言しているので はないだろうか。大統領府に年功序列、終身雇用を導入すれば、多少は世界が良くなるかも。
☆☆

アメリカ 過去と現在の間

著者: 古矢 旬
タイトル: アメリカ過去と現在の間
硬派なアメリカ論。アメリカの伝統はリベラリズムであり、保守主義は冷戦体制の中で誕生した後発的なものに過ぎないとする。そしたらフランシス・フクヤマ の言うとおり「歴史は終焉」したのだから、反共に支えられた保守主義も役割を終え、伝統的なリベラリズムに回帰するはずなのに、なしてネオコンだの、宗教 右翼だのが蔓延る事態になってしまったのか。といった視点から論じている。ひとつの転機として国連のイスラエル非難決議をアメリカが抑えられなかった事を 挙げているが、それ以上はヤバそうなのでつっこめず。
☆☆

アメリカの大学で成功する方法

著者: 吉原 真里, Mari Yoshihara
タイトル: アメリカの大学院で成功する方法―留学準備から就職まで
中公新書には珍しいハウツーもの。アメリカの大学については、日本の大学とは正反対である事が半ば定説となっているが(易しい入試、難しい卒業、大量の必 読資料など)、実際は日本でも全ての大学がそうではない様に、アメリカでもやはり大学、授業、教員にもピンキリがあり、楽勝卒業の所もあるらしい。そんな 大学は著者の眼中になし.
☆☆

アメリカ政治の現場から

著者: 渡辺 将人
タイトル: アメリカ政治の現場から
アメリカ選挙のスタッフ体験記。インターンだったらしいが、英語が分からない選挙民がゴマンといる国、外国人スタッフはどの陣営でも必須。ただし、新移民 があまりない日本語の需要はほぼ皆無なので、担当はもっぱら中国韓国系だったらしい。最近は日本でも、選挙は若いボランティアが中心になっている様だ。昔 はアルバイトだったのに。意外と若者の政治意識は高くなっているのかな。

アメリカ大統領の嘘

著者: 石澤 靖治
タイトル: アメリカ大統領の嘘
選挙便乗本っぽいけど、読み物としてはまあまあ面白い。ブッシュも色々言われているけど、もはや米大統領に、個人の意思に基づいた発言があるかどうかさえ 疑問。スピーチライターの存在は、半ば公式化しているが、メディアのインタビューも、外交会談での発言も全て、事前にお膳立てがある訳で、一連のバカ失言 も、実はエリート臭さを消す為の「仕込み」であるらしい。世界一の権力者も所詮は、操り人形に過ぎないのかもね。
☆☆

帝国アメリカと日本 武力依存の構造

著者: チャルマーズ・ジョンソン
タイトル: 帝国アメリカと日本 武力依存の構造
思いっきりヤンキー名なのに、「進歩派」学者の時代遅れの非武装中立論。往年の社会党の政策論議を読んでいるみたいで、懐かしさを感じた。


朝日新聞記者が書いたアメリカ人「アホ・マヌケ」論

著者: 近藤 康太郎
タイトル: 朝日新聞記者が書いたアメリカ人「アホ・マヌケ」論
タイトルがトホホ。マイケルムーア便乗も酷いが、「朝日新聞記者が書いた」だとよ。で、他の記者と違って、音楽や文化に関心がある、変わった記者だとかほ ざいていんるんだから仕様がない。「朝日新聞記者」なんてタイトルに付けてんだから、それが自分の個性なんだろ!中身はフツーの小ネタ集。国を批判するな らともかく、自分が駐在している国の人たちを「アホマヌケ」とか冠せるところに、記者としての見識を疑う。

アメリカ外交とは何か

著者: 西崎 文子
タイトル: アメリカ外交とは何か―歴史の中の自画像
普通のアメリカ外交入門書。何かとは教えてくれる訳ではないが、教科書にも、ひま潰しにもなる。
☆☆