タイヤとの整合性がとれていない?
日本での販売も好評なアウディのスポーツクーペ、TT 2010年9月にはエンジンにバブルシフトコントロールが採用された。アウディは伝統の4WDモデル、クワトロの評価は果たして!
エンジンは評価できるが足とタイヤの設定に問題
今世界的に勢いのあるブランドであるアウディの2ドアスポーツクーペTTを今回は評価しよう!
さて、2LTFSIエンジンの改良は、アウディ・バブルリフト・システム(AVS)と呼ぶカムの切替機構が排気側についたことだ。ハイ/ローの2段切り替えでバブルリフト量が変化する。この機構によってスペック上も数値は上がっているが、実際に走らせると低回転から上まで回していったときに段付きがなく、つながりが良くなった印象を受ける。また、低回転トルクも十分で、明らかな変化を見せた。ただし、せめてあと500rpm程度、高回転域が使えるようになれば、ピークパワーも上がるだろうし、もっとスポーティーに走らせることができるだろう。
(AVS)を採用し、排気側バルブのリフト量を2段階で
切り替えターボへの排気圧を最適にコントロールする
全体の走りについて述べよう。
TTはシャーシやボディの基本性能には申し分なく、剛性もしっかり出ている。ダンパーには磁力を用いて連続的に減衰力を変化するマグネティックライドを用いているが、これはスポーツとノーマルと言う2段階の設定変更が可能だ。
しかし、路面のサーフェスが荒れている日本のワインディング路ではノーマルでも、コンプレッション側に少々固さを憶えた。
欧州の路面がいいカントリーロードならば、このタイヤとサスペンションの組み合わせでも問題は感じないだろう。しかし日本で販売している以上、タイヤに合わせてサスペンションを煮詰めるか、タイヤの変更によって、よりしっとりとした上質な乗り味を追求してほしい。
さて、評価したTTはアウディの代名詞ともいうべき4WDモデルだ。4WDを頭から否定する気はないが、あくまでその主となるメリットはμの低い路面でのトラクションであること
は述べておこう。実際、今回の試乗でも、アンジュレーションが変化し、路面も荒れている状況のコーナーリングで、各輪の接地性がバラバラに変化したとき、その挙動がステアリングに違和感として伝わってきた。雪道や雨のサーキットなどではなく、舗装路を走る限り、4WDの持つメリットは2WDに対する価格アップと重量増しをカバーできるものではない。
【コメント】
エンジンは本当に素晴らしい改良だと言える。
だが、最新ライバル車に対抗するには、ほかの
構成要素の進化やセッティングの煮詰めがもう少し
必要だろう。










