2005-01-25

2005厳寒、ふるさと京都(3)下鴨「宝泉」

テーマ:【京都】カフェ(甘味・スイーツ)

次に向かったのはわたしの地元、下鴨の和菓子屋さん「宝泉」。実は翌朝ささっと帰る前に立ち寄るつもりだったのだが、取材で行くことになってほんとによかった!

さて宝泉さんに訪れたのは、急なことだった。柏井さんが鹿ケ谷でお電話を入れられてそれからすぐタクシーで行ったのに、撮影のためということで素晴らしい春の生菓子をすぐに作っていただいた。ここで作り、ここで売っているからこそできる技だ。

店主の古田さんは中学の先輩なのだがもちろん年も違うし、お会いするのはこれが初めて。まずお干菓子やら生菓子の撮影に時間がかかるので、わたしは店の奥に案内してもらった。繊細な和菓子づくりがここで・・・!少し前にやはり富士見堂さんのおせんべい作りの現場を訪れ見学させてもらったことを思い出す。

それから菓子作りに使うという石臼を見つつ蔵に案内された。年季の入った干菓子の木型、お饅頭に柄をつけるための焼きごてなど、実物を見るのは初めて。
「もうこういうもんは今、作ろうとしても作れへんもんなんです」と古田さんは話す。

宝泉は本格的な和菓子の店としては、京都で一番新しいといってもいい店だ。古田さんが当代となってから、業務用だけでなく一般向けの小豆や黒大豆を使った和菓子のお店「あずき処宝泉堂」をまず開店されたのだが、その後のこの「宝泉」の開店はずっとあたためていた以前からの夢であったという。そのために、素晴らしい日本建築の一軒家も用意し、菓子修行をし、菓子作りのための道具も集めおいたのだとか。

「宝物・・ですね」と私が言う。
「ほんま宝物ですわ」・・・そして菓子作りへの熱い思いを語る古田さん。

薄暗くひんやりとした蔵の急な階段を上りさらにその上で、そんなお道具を見せてもらいながら、ああ今日ここにくることができて本当に良かった、と心から思った。

そんな場所でだからか、ぽろっとわたしは「実は・・・もう実家は下鴨になくなってしまったんです」と話してしまった。すると古田さんは「そうですか・・・いつでも自分のうちやと思てまたここに来てください」とおっしゃっる。涙があふれそうになって困った。

もっとお話を聞かせていただきたかったのだが、隔離されたようなこの場所では撮影の進行状況がわからない。名残惜しかったが、「そろそろ戻らないと・・」と階段をそろりと降り店先に戻った。


撮影が終わり、靴を脱いでお座敷へ。広い。手入れの行き届いたお庭に目を見張る。炉がきってあり、本格的なお茶席のしつらえだ。
予定になかったことなので、お懐紙もトランクの中。他の場所ならいざ知らず、京都ではいつもそのくらいの用意をしておかないといけないなぁと反省した。久々にきちんとしたお茶をいただいた。自分でもお薄やお濃茶をたてるけれど、やはり正座していただくと気分も違う。

生菓子はふたつ。「春らんまん」と同じ材料で作られたものだという。ああ・・・これだ、わたしはこれに飢えていたのだ、と思った。いくらがんばっても東京では、こんな素敵な場所でこんなに美味しいつくりたての生菓子は食べられない。

・・・京都ってなんて贅沢なまちなんだろう。そして、こういうのってどれくらいぶりになるんだろうと、考えるとせつなくなった。お干菓子から生菓子まで、わたしが欲しくて先に注文しておいたたくさんのお菓子をすべておみやげに、といただいてしまった(涙)。

生菓子はもちろん、「本日中」。これは宿に到着後、てら参での夕食の前にコタツに入ってほっこりといただいた。雑味のない餡、上品なこなし・・・まさに口福だ。ひとつひとつ心をこめて作られた美しい和菓子! すっと胃に収まる。本当に、ケーキならこうはいかない。

一日に生菓子を6つも・・・ああ、本当に幸せ!
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