まずは水原華城行宮へ。正門、新豊楼から入ります。南漢山城行宮と同様、いくつもの門があり、中陽門は正殿を敵から守るための門だったそう。
ここは2010年に修復が終わったといい、やはりとてもきれいで観光向けに色々と工夫がされています。
正殿、奉寿堂。たとえばこんな風に建屋内に人形を配置してあったり、当時の宮廷料理が展示してあったりと、様子がよくわかるようになっています。
当時の宮廷料理の素材なども美しく展示されていて興味津々! コレ何かな?というものもたくさんありましたが、どれもきっと当時最高の食材だったのでしょうね。
行宮自体はそう広いスポットではありませんが、閉門前にぎりぎり滑り込んだため少し駆け足の拝観に。それでもひととき、色鮮やかな古代王朝の優雅な世界を味わうことができました。ツアーならお任せしておけば安心なのですが、時間配分やお休みの確認は忘れずにしたいですね。
さて、段々日も暮れ始めてきましたが広々とした水原華城を時間フリーで楽しめるのが城壁沿いの歩道です。南漢山城は山ですから夜はちょっと怖いけれど、こちらは町のなか!起伏はありますが山ほどではなく朝夕のウォーキングにもってこいの場所です。
実際、緑の芝生が広がり公園のようになっていて、地元の人たちが凧揚げ(!)や散歩など思い思いに楽しんでいました。この画像の空に、黒く点のように見えるのが凧で、懐かしい!と我々は思わず目を奪われました。日本ではもうあまり見られなくなった昭和的な風景が、心和ませてくれます。
水原華城の東門、蒼龍門(チャンリョンムン)。積石の門の上に楼台があります。広い水原華城の中の東エリアをこれから歩きます。
この城壁はどこまで続いているのか・・・南漢山城といい、日本の城と全く違う造りに驚かされ続けました。わたしたちのイメージするようなそびえたつ「城」ではなく、広く広く堅固な城壁を築き中心部を守ったのが韓国の「城」のようです。
軍事を指揮した場所、敵を討つための穴・・・さまざまな工夫のこらされた戦いのあとはあれど、今は平和のありがたさを感じる、のどかな風景が広がっています。
京畿道は南漢山城も水原華城も、ずっと音楽が流れていました。自治体が流しているようで音楽の種類はわからないのですが、ゆるゆるとした不思議な音楽で面白いと思いました。ソウルのエネルギッシュさ、人混みとは180度違う世界がここにはあります。
1時間ほど歩いたでしょうか。全部を歩くと2時間半といいます。山ほどではなくてもやはりスニーカーがベストですね。
ここからの眺めが一番!とおすすめされた撮影スポット。宝物に指定されている東北角楼・訪花随柳亭は、周辺の監視だけでなく景色を楽しむための東屋的な役割もあったそう。逆に池から望む東北角楼・訪花随柳亭も、確かに素晴らしいものでした。
足もそろそろ疲れてきた頃にたどり着いたのが、華虹門(ファフォンムン)。いわゆる水門です。アーチから人が出てくるのを見て、私もいってみたいという衝動に駆られましたが。トシを考えてやめました。うーん、気になる。向こうはどんな風になっていたのかしら。
このまま流れてきた水は川となり市内を流れていきます。その様子をちょうど頃合いよく迎えにきてくれたバスに乗って眺めながら・・・いよいよ当地名物「水原(王)カルビ」を食べに向かいます!