爆烈QUEST つー

人生は、冒険だ。



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ゴリゴリのおばあちゃん子である。

 

孫としてはながらく僕が末孫だったので、

姉や、近所に住んでいた従姉兄を含めても

僕が断トツで可愛がってもらって…

いや、ワガママをかましていた。

 

特に母方のおばあちゃんには

溺愛されていた。

と、思う。

 

自分がご贔屓筋だったことは理解しているが

どれほどのものなのか迄は

なかなかピンと来ない。

 

ただ従姉妹のお姉ちゃんに姉妹が生まれた時、

その姉の方がお気に入りだったようで、

後を追いかけ回してごはんを食べさせたり、

何かと傍に置こうとしているのを見て、

自分がこうだったのだろうと

少しひいた。

少し、ひいた。

妹ちゃんはそこまで、可愛がられていなかった。

そこにはひいてない。

おばあちゃんのおばあちゃんらしさを感じて、

おばあちゃん子の僕は、とても微笑ましかった。

 

 

酉年らしくと言っていいのか、

華奢な身体でコマゴマとよく動く。

 

というより、

恰幅のいいおじいちゃんがいつも

掘り炬燵の壁際の席にどーんと腰を下ろし、

銀の煙管を吹かしながら、

用があれば、おばあちゃんを使う。

典型的な亭主関白のイメージ。

おじいちゃんは、日頃から

パンツをはかずに、褌を絞めていた。

 

おばあちゃんは元々身体が弱く、

こどもの頃はよく、死にかけたらしい。

高熱を出して、お医者さんには

今夜が峠でしょうと言われたこともあるとか。

 

その日、おばあちゃんは夢を見たのだそうだ。

ながーい田んぼの畦道を夕方、

一人で歩いていた。

道端に六地蔵さんが並んでいる。

なんとなく眺めていると、最後の一体が

小さい頃に亡くなられたおばさんの顔になって

「あんたはまだ来たらあかん。お帰り」

と言ったのだそうだ。

おばちゃんはそのままその道を戻って、

目を覚ました。

 

そういうこともあり、こどもの頃にあまり

勉強することができなかった。

よく僕には、盛大勉強しときや、と言った。

 

 

奈良県の美吉野台というところに家があり、

隣におじいちゃんが一階はガレージ、

二階が倉庫になっている建物を

自力で建てた。

 

まるという犬を飼っていて、小さいときに

膝を咬まれた。綺麗にカプリといかれたのを

憶えている。3ヶ月くらいどっかに行って、

帰ってくるを繰り返していた。

余命3ヶ月ですねと言われてから

べらぼうに長生きした。

 

美吉野台という名の通り、

高台にあった家の周りには何もなく、

公園から続く長い階段と、蛇行した道を

長々と下って駅に買い物に行く。

 

おじいちゃんが車に乗っていたが、

仕事場は大阪だったので、

いつも歩いて買い物に行っていたのだろう。

おじいちゃんが隠居してからは

どうだったのかわからない。

夕方にはまるの散歩で、結構な距離を

ウォーキングしに出ていたので。

やはり歩いて買い物に行っていたのだろうか。

 

その長い道を一緒に歩いて

買い物に行った。

階段でおばあちゃんが躓き、

足から血が出る。

動転する僕に、

かんにんな、かんにんやで

とよく謝った。

 

夢の件があるからか、近くのお地蔵さんには

長くお経を唱えていた。お地蔵さんの頭が

どっかへいってしまったときは似た形の石を

のっけてあげていた。

朝は仏壇に向かって般若心経唱えてたし、

信心深かったのだと思う。

京都の八十八か所参りにも連れていってくれた。

 

マクドナルドがまだ少し珍しかったくらいの頃

あんたハンバーグ好きやろ、と言って

ハンバーガーを買ってくれた。

ポテトは家でジャガイモから揚げてくれたりもした。

冬にホットカルピスを入れようとして

熱湯をグラスに注いでしまい、

ガチャンと大きな音がして割れた。

僕はそれで、熱膨張を知った。

 

こどもの頃の記憶がほとんどない僕だが、

おばあちゃんとの思い出だけは色褪せず

明確に憶えているような気がする。

僕もおばあちゃんが好きだった。

泣き虫で怖がりだった僕は

すぐおばあちゃんに縋っていた。

 

そんななか、どうしても心残りなのが

 

「あんたが免許取ったら、(美吉野台の)

家までのっけてってな~。もうその頃

おばあちゃんボケてもうて、

あんさん誰でっか、言うてるかも知らんけど」

 

というお願いを

叶えてあげられていないことだ。

 

おばあちゃんはボケてしまった。

少し前までは、僕の声だけは電話口でも

結構にわかってくれていたそうなのだが。

 

3月が誕生日で(おばあちゃんも同じ月だ)

高校時分に免許を取れないまま、

金やるから取っとけ、と父方の祖父が

言ってくれてたのも、卒業が危うかったのと

東京通いが重なって、無碍にしてしまった。

 

 

断トツで身体の弱かった

はずのおばあちゃん。

だけがまだ生きてる。

こどもの頃、自由に遊べなかったお返しに

お地蔵さんが長生きさせてくれてるんやろか。

 

美吉野台の場所とかが曖昧で、

大学のときにバイクで一度行ったのか、

それともこの記憶はただの夢なのか

よくわからないまま、

グーグルアースでおばあちゃんの家を探した。

 

おばあちゃんが躓いた階段はあったが、

公園はなくなっていた。

お地蔵さんもなかった。

 

車で帰るとき、見えなくなるまで

手を振ってくれていた角はあった。

僕もその角まではずっと

手を振っていた。

いまどうなっているのかよくわからないが、

家はまだそのまま残っているようだ。

誰かが住んでいるのだろうか。

 

ああ、行きたいな、

できればおばあちゃんと。

奥さんも連れて。

 

そう思って地図をなんとなく引く。

おばあちゃん家のすぐ近くに

 

「高見台」

 

とあった。

 

 

 

 

 

何かの縁を感じ、思い出が一気に噴き出して

溺れてしまいそうになる。

 

おばあちゃんもう少しだけ、

いや別にあとどんなけでもええから、

長生きしておくれ。

 

まるが死んだとき、朝、電話をかけてきて、

どうしたん?と聞く僕に、とても空虚な声で

なんもない、と言っていたおばあちゃん

泣いてたんやろか。僕に縋れたやろか。

 

おじいちゃんが死んだときは、

泣いていた母がとても印象的だったので、

おばあちゃんの記憶がない。

おばあちゃんの泣いた姿は

見たことがないのかも知れない。

 

 

僕はいつも、泣いていたのに。

 

 

 

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間一髪。
夏を告げる鐘のように雷が鳴って
夕立が地面を叩く。まるで拍手、
緞帳みたいに雨があがる。
空の半分が昏く、もう半分は明るい。

自転車のサドルがびしょびしょになる前に
ドラッグ・ストアのビニール袋を巻けた。
空気穴みたいのがあいてて、
一度水を吸い込むとケツをしとどに濡らす。

階段にどんにゃぐと横たわってた
マンションねこがエサをよこせと
ぺたんこの靴つっかけた足首に
まとわりついてきた。

いつもの場所は雨に濡れるので
別のところを手で丁寧に払って
エサを出す。横で虫が死んでいた。
食べ終わりに床までなめるので
できれば綺麗にしてあげたい。
エサを食べはじめると何をしても
反応しなくなる。手を振って部屋に戻る。

SNSを覗くと
夏のはじまりと夕立へのコメントがアメアラレ、
色んな表現で描かれてて
僕はねこみたいに笑う。
回る扇風機、傾ぐ食器、台所のシンクへ
蛇口からじょぼじょぼと水が落ちる。

しょんべんみたいな内容の投稿を読んで
正に社会の窓だなと、うまいこと言った気分。
アイドルが自撮りをあげ、アイドルじゃない人も
自撮りをあげ、絵を描く人は絵をあげ、
会社員は音をあげる。
覗いていた小さな社会の窓を閉じ、
閉じていたベランダの窓を開けた。







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※下部ネタバレというやつもしてます。


観てきました「ドラえもん
新・のび太の日本誕生」!

大人なんで大人料金で観て来ましたー!

や、あのね、準備不足ですよね。
当たり前なようで不思議な感覚。
前売り券買っとくべきやったなー
と毎年思います。来年も忘れそう。

ぎりぎりの滑り込みだったので
どこの映画館も朝イチ一回のみ公演。
平日なのでさらに少人数でした。

うるさいのはかなわんのですけど
こどものリアクションも込みでドラえもん
なので、ちょっと残念。
ま、しょうがないですよね。


で、本編。
ひと言でいえば良リメイク!でした。
もちろん旧ドラと新ドラは別ものですが、
これに関しては、考えざるを得ない呪縛
みたいなもんですので一応ね。

八鍬監督は原作に忠実…と思いきや
ややご都合主義やった部分を修正。
確かにこっちの方がリアルですよね。
素晴らしい!

ただ、のび太の恐竜のピー助でやりつくした
ペットとの別れにスポット当たり過ぎてて
ククルとはどうなん!?て気持ちも。
でもみなさん泣いてらっしゃいましたよ~。

今回はママとの絡みも強調されてたので
3匹を一度突き放すシーンがあれば、
なおのび太の成長に繋がったかも…
なんて親心が芽生える始末。
ドラえもんとの関係がちょっと希薄
なんですよね、日本誕生は。


新ドラは既に5年生の設定なんですが
(答案も5年○組になってましたね)
ドラえもんのサイズ感がのび太の成長を
追随しているような気がしました。
そんなことないんかしら?
このサイズやと大山のぶ代さんの声が
聞こえてきそうで変な気持ちになります。
これも呪縛かしら。

でもそれも込みで現ドラえもんの
順方向へと進む現在と未来、ですもんね。

ドラえもんたちの行為はタイムパトロールに
何のお咎めも受けないことや、
ククルが美少年であることも、
彼らには彼らの、そして新ドラには新ドラの
未来や歴史があるのだ、という
テーゼだと僕は思っています。

この未来のえりちゃん(チンプイに登場。
ククルの子孫らしいです)は
さぞカワイイんでしょうねえ。うへへ。


ククルとは括る(くくる)という言葉遊びで
=絆であり、運命の糸、遺伝子の螺旋
とも繋がるんかしら、と今更ながら。
だからこそ、なんですが、冒頭の写真コマ、

「遠い先祖をたどれば
世界中の人たちが親戚なのね」

というセリフは、ペガ、グリ、ドラコの
混血たちの背中で紡がれるべきなのでは
と歯嚙み致しましたのです。

このコマは
どんな血の混ざり方をした生き物・人たちも
みな、同じ祖先、つながりなんだ
というメッセージなんですよ!
と、思っておりますの。
ミトコンドリア・イブ、というより
もっと大きな博愛の意味で、ですね。
珠玉のコマなだけにここだけは残念でした。

そして未来人のび太の発想である
ペガサス、グリフィン、ドラゴンが
ヒカリ族の伝聞で、世界に広がった
なんて考え方もできますね。
その輪廻が冒頭ののび太の絵。
あー、素敵…。


神隠しの説明シーンが
めちゃめちゃ怖かったのも興奮しました。
怖さもドラえもんのファクター。
なのでそれ以外の人類消失エピソードも
描いて欲しかったですが、
時間との兼ね合いもありますよね。
あー、欲望をいえば止まらんなー。


というわけでとにもかくにも
大魔境につづき素晴らしいリメイクでした。
色んなこと言われるでしょうけど
(お前が言うな)感謝と感激ですねえ。
次回作も面白そうでしたよ?期待大!



余談ですが(まだあんのかい)
「コノウラミハラサデオクベキカ」
があるだけに、犬笛を吹こうとするのび太が
魔太郎に見えて笑いが止まりませんでした。
こんなときこそ不謹慎狩りしてくれよ!
というウラミハラサデオクベキカー!



というわけでまた来年。
次のリメイクでは声優参加するぞぁっ!
というつもりで日々を頑張ります。
ロコロコかドラコルル、ゲンブもいいな…

あ、今年も藤子・F・不二雄先生、
そして製作に関わられた全ての皆様、
ありがとうございました。
幸せ~。









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