nurse
名詞では看護師、看護人、保育士、乳母などの意味。


成りすましのナースはそのどれでもあり得るようです。

ある偽ナースの自己紹介:
『私はアメリカ生まれの32歳、ナースの仕事をしています。今は国連の仕事でナースとして、ガーナに来ています。』

この自己紹介の文脈だと、看護師という印象を受けます。

しかし、同じ人物と対峙していた、あるスキャムハンターの方のバイティングでは、相手の男性に

『私はナースといってもナーサリーのナース(保育士)なの。でもあなたの面倒も看れるわよ』

などと言っていたのが笑えました。まぁ、どっちでもよいわけですね、『彼女』は本物ではないですから。

ナースのロケーションのパターンとしては、
1)すでにガーナなどの西アフリカに来て仕事(あるいは看護学の留学)をしている
2)ヨーロッパやアメリカで看護学を学んで看護師等の資格を取った後にこれから西アフリカに任命されて出かける
というのがあるようです。

手口は、やはり男性に会いに行くための飛行機代やビザ費用、食費や雑費のおねだり。


Scamwarners.comなどの詐欺情報掲載サイトにあるほとんどの情報は最初のいくつかのメールの内容とプロフィールの内容に終始しています。それだけで詐欺だと証明できるわけですから。

http://www.stop-scammers.com/
このStop scammersというサイトには、掲示板形式で写真に対していろいろな人からのコメントが入っていて、その中から詐欺手口を見てゆくことができます。

いくつか抜粋してみました。

●僕が飛行機の切符を買ってあげるよと言ったけれども、ビザが取れたら自分で買うので、ウェスタンユニオンからお金を送ってほしいと言ってきたんだ。

●両親が2,3年前に交通事故で死んだと言って、宝石商をしていた父親の財産を受け取るためにお金が必要と言ってきた。インドネシアの法律により、2億5千万ドル相当の遺産を受け取るために税金を支払う必要があり、それを払ってほしいと言ってきた。それが完了したら妻になってくれるのだという。

●彼女はアメリカ人だと行ってたけれど、ガーナに住んでいる36歳で独身、子供なし、ガーナで看護を学んでいると言っていた。

●最初は彼女はスウェーデンにいると言って、これから任命地のガーナに行くんだと言っていた。彼女は本物じゃないって気づいていた。ものすごい速さで恋に落ちる、そして彼女がガーナに行くと、インターネットを使用するためにお金が必要になったんだ。

●彼女と数週間チャットした。ビデオチャットもしたよ。それから、学校の最終試験のために1万ドルが必要なのでお金を送ってほしいと言ってきた。その試験が終わったら僕に会いに来てくれると言って。

●1か月ほどチャットしていた。彼女はマンチェスターに来て僕と一緒になりたいと言っている。パスポートや航空券でお金が欲しいと言ってきた。スペルミスが多くて、アメリカ生まれだと言ってたけれどガーナに4年住んでいるそうだ。そして、ガーナ大学で看護師の資格を取ったと言っている。

●ウェッブカメラが壊れて、新しいのを買うために僕に75ドルを要求してきた。僕の国では30ドルしかしないよ。何かおかしいと思って、しかも10代の子供みたいだった。でもいつでもYahooメッセンジャーでオンラインになっている。

●男性の国が、女が自称する国籍ならビザが必要のない国なのにビザ申請料が必要だと言ってくる。

●新しいパソコンを買うのに200ドルをねだってきた。

●生理痛の治療のために450ドルを送ってほしいと言ってきた。また、食費が必要だと言ってくる。断ると、実は大金を相続することになっていて、遺産を相続するために6000ドルを支払わなければならないのでそのお金を工面してほしいと話を変えてきた。

●電話代の請求で100ドルをウェスタンユニオンを通して送金するように頼まれた。そのあと食費や学費がないと言ってきた。

●父親が亡くなり、母親と二人きりだという。

●看護学校の最終試験で400ドル必要、それが払えないので支払ってほしいと言われる。

だらだらと並べてみましたが、たいてい最初に来るのは小額、食費や診療費など。
そのあとだんだん金額が大きくなり、最後は父親の遺産を相続するための数千ドル等、他の419詐欺と変わらない。

最初の段階でうさん臭いと思って気が付けば、少額の被害で済むので、詐欺にあったとは言わない男性も少なくないのでしょうね。ちょっと困った女に噛まれただけみたいな感じで。


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タイトルはドラマの『ナースのお仕事』をもじってみました。

BBCの記事(2015年2月)
”How Ghana has reversed exodus of nurses”

ガーナの看護師の流出を食い止めるため、ガーナ政府はいろいろ方策を打ち出してきました。

資格を取ったら向こう5年間は国内で働かなければならないとか。5年間の縛りを省略しようとすると、毎年650ドルの罰金が取られるのだそう。そうなるとなかなか脱出できなくなる。

リンクしたBBCの記事は2015年2月のものですが、
ガーナの資格ある看護師の数 20,400
月給  $400
2004年にガーナを出た看護師 700人
2013年にガーナを出た看護師 107人
2914年にガーナを出た看護師 192人

病院の設備が十分でなく、看護師の仕事はかなりきついものです。しかも給料はよくない。

先進国に出稼ぎに行けば、資格ある看護師なら最低でも毎月2695ドルもらえるのだそうです。毎月400ドルできつい仕事させられるのはたまったものではない。しかも、給料の払いが遅れることもあると記事にかいてあります。

人材の流出に歯止めをかけるため、月給ではなく時間給にしたところ、2013年、2014年の海外に出て行った看護師の数が2004年に比べて大幅に減った。

それでも、ガーナの看護師は、機会さえあれば月給400ドルの世界から2600ドルの世界に飛び出たいと思っているでしょう。外国の看護師があえてガーナにやってきて働こうというところではないですよね。

もちろん国際赤十字や国連から派遣されたり、看護の技術指導でアフリカに行っている外国人看護師の方々はおられます。

でも、ガーナの看護の現場の大変さを考えると、出会い系サイトに登録したりSNSで男性にコンタクト取ってきたりして、相手の男性がメッセンジャーですぐにメッセージ送ってこないと機嫌を損ねたりなどということをしている暇はなさそうです。ナイジェリアでも同様でしょう。

セクシー美女がナイジェリアかガーナで看護師をしていますと言ってSNSで近づいて来たら、ほぼ確実に詐欺師のなりすましです。そんなことしている暇、国連や赤十字で派遣された外国人のエリート看護師さんには絶対にないですよ。
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男性狙いの女性を装ったインターネット上のアフリカン系のロマンス詐欺手口について紹介しています。男性の方々に注意を喚起するため、このストーリーを連載しています。これは実際に偽キャラを使ってわざと詐欺師に見つけられやすい環境に偽キャラのフェースブックのアカウントを置き、そして釣り上げた相手とのストーリー展開を紹介するものです。本当の被害は発生していません。

第七章 終焉 
女からガーナへ送金する要求をされた後、いくつかバイティングのツールを使って振り回して遊んだのですが、そのあたりはバイティングの手法の話になりますので詳しく書くのは避けます。

本当に送金していないので、送金番号(MTCN, Money Transfer Control Number)にアクセスできるツールにアクセスしてもらっても相手は何も得られないわけです。

フローレンス
『従妹から連絡があったわ。お金を受け取るのに問題があるみたいなの。長距離電話がかけられないのでMTCNにアクセスできないの。それに電話代もなくなっちゃったわ。だからあなたにお願い。ウェスタンユニオンに行って、レシートを見せて、それでMTCNとセキュリティ番号をもらってきてちょうだい。そうすれば従妹は簡単にお金を受け取れるわ。あるいは、フリーダイヤルをおしえてもらってちょうだい。そうすれば電話代を取られないで済むわ。忙しいところ悪いけれど、私のためだとおもって、お願い。ありがとう』

和也
『わかったよ、プリティ。何とかやってみるよ』

翌朝
フローレンス
『ねぇ、ハンサム。お元気かしら。今日はMTCNをもらってきてくれるわね、待ってるわ。従妹に送らなきゃ。』

その日の午後
フローレンス
『どうだった?』

その日の夜遅く。
和也
『やあ、プリティ。今日は忙しくてね、送金センターに行けなかったんだよ。明日行けると思うよ。』

フローレンス
『わかったわ、すべてうまくゆくと思うわ。あなたに会えなくて寂しい。明日すぐにご返事ちょうだいね。』

もっとも本当に送金していないので、MTCNをどこかで見るというセキュリティシステムは電話つかったものでも何でも本当に見れるわけではなく。次に使ったものはフローレンスを怒らせました
 サイトにすらアクセスしていなかった(笑) なんと怠惰な。

フローレンス
『なんでこんなに時間がかかるの? あなたがやって、そしてMTCNを取り出して私に送ってちょうだい。ウェスタンユニオンはとてもシンプルなもののはずよ。なんでこんなに面倒な方法とらされるの? お願いだから従妹のためにMTCNを出してよ。これはいったい何なの?』

受け取りはガーナになっているから日本からアクセスしたら不正アクセスとなってしまうと説明。

フローレンス
『レシートはウェスタンユニオンのじゃないわね。あなたが何を考えているのかわからないけど嘘ついているんでしょう!』


『友達にウェスタンユニオンの人がいるの。その子が行ってたけど、こんな方法なんかないわ。ウェスタンユニオンで送金して、MTCNをうけとって、それを受け取り手に連絡して、それだけの話のはずよ。本当にそうきんしたのだったら、ウェスタンユニオンに戻ってMTCNをもらってきてちょうだい』

じゃあ君の従姉妹はお金いらないんだね、だったら送金センターで払い戻ししてくるよと伝えるとしつこくMTCNをウェスタンユニオンでもらって来いと言ってくる。嫌だと言ったら

フローレンス
わかったわ、自分のお金取り戻しなさいよ』

フローレンス
ウェスタンユニオンはそんな方法とらないわ。
悪いけど、それ詐欺よ』

ウェスタンユニオンを使うのは初めてだったんだ。お金取り戻しに行くよと言ったら

if really you have it sent
本当にお金送ったのだったらね』

和也
『そういうならね。さようなら。僕は明日ウェスタンユニオンで払い戻ししてくるよ。』

フローレンス
『OK』

和也
『自分で従妹を助ける方法を見つけたまえ。僕は彼女には責任はない。』

フローレンス
『Whatever
勝手にすれば』

和也
『いいよ。』

フローレンス
Hey bare in mind, i'm not coming to Japan anymore because i can't trust you

覚えておいてちょうだい。私は日本になんか行かないわよ。あなたが信用できないから』

和也
『よろしい。僕は構わないよ』

フローレンス
『さようなら』


和也
『さようなら』

     

あっけなくてがっかりでしょうか? 


ここで『お前の正体はわかっている。写真はYuliana Avalos,フロリダ州在住のシングルマザーでビキニモデル。送金先がガーナなのはお前がガーナにいるからだ!』みたいに名刑事か名探偵気取りで言ってしまうと、かっこいいですよね。


でもBaitingとしてはNGです。ここは、Scammer もBaiterも、自分がリアルのつもりでお別れです(笑) そして、導き出したかった言葉をゲットできました。


バイリンガルで入れた最後のセリフにぜひ注目してほしいのです。



Hey bare in mind, i'm not coming to Japan anymore because i can't trust you

覚えておいてちょうだい。私は日本になんか行かないわよ。あなたが信用できないから』


お金を送ったご褒美は女が男性の国に来てくれるということ。(永遠に来ることはないですがそのニンジンを突き付けている。) お金を送ってこないなら、『行ってあげないわよ』ということになるんですね。女性が男性の国に行きたいと言っているのは、餌です。女性にはまってしまった男性は、女性に会いたくて、要求をクリアしようとする。


"bear in mind"、フローレンスはスペル間違えていますが…心に留めておくことね、覚えておいてちょうだい、そういったニュアンスのきつい言葉ですね。『お金をちゃんと送ってくれたら、男性の国に行ってあげるのよ』 という態度ですね。


男性狙いの詐欺師はほとんどの場合男性です。仮に電話に女性が出たら、ガールフレンドもしくは奥さん、あるいは変声期前の10代の見習い少年でしょう。写真はAV女優やモデルのものが多いです。画像検索かければどこかで出てきます。出てこなくてもYou Tubeなどに投稿している素人さんの動画をスクリーンショットとったものだったりするでしょう。いずれにしても、普通の女の子じゃない、お金かけて体型を作っている、体型を売りにする女性。


AV女優の写真使っている場合、ビデオも出回っています。おそらくは『私のお部屋』みたいなタイトルのビデオを見せてくれて、あたかもカメラの前で悩ましい姿になってくれたように見せかける。そのあと男性にも服を脱ぐように要求してくるかもしれません。これも罠です。スクリーンショットをとられ、後々脅しのネタにされます。『お金を送らなければ会社に写真を送るわよ』などと言ってくるでしょう。


脅しを受けた場合のアドバイスは男女ともに同じです。応じない。脅しは一方通行では成り立たないので、ブロックすれば写真を何処かにばらまかれることはありません。アフリカン詐欺の盗用写真で、モデルじゃない素人っぽい男性の上半身裸の写真使っているのがありますが、ビデオチャットで女のふりした詐欺師にスクリーンショット取られたものじゃないかと思われるのも若干見たことがあります。


出会い系サイトだと最初からお付き合い前提で話が進みますが、フェースブックなどのSNSだと必ずしもそうではありません。ここが女性狙いのフェースブックのアフリカン詐欺の手口と大きな違いだと思う。 女性相手ならFBでも最初からLoveとか言ってきますから。


相手はお金が目当てです。送金の段階になると、お金目当てであることが見え見えの態度が出てきます。
最初の送金は小額です。100ドルから500ドルくらいだったら、男性はこれくらい出してもいいと思ってしまうような額。ウェスタンユニオンやマネーグラムでの送金を求めてきたら間違いなく詐欺。送金先がアフリカだったら赤信号です。


女を信じて送金を続けると、だんだん金額がエスカレートしてゆきます。学費や家賃など、100ドル台だったのが4ケタ台に。おそらく高額になると、いわゆる419詐欺と同じような手口になるでしょう。女の亡父か祖父がお金持ちで、その遺産を受け取るために外国の銀行口座の名義を変更しなければならない、それを未来の夫である男性の名義にしてもらいたい、そしてその手数料建て替えてちょうだいとか、ここで5ケタ台。


優しい男性諸君、どんなに女に泣きつかれても、もっともらしい話を聞かされても、ネットでしかあったことのない外国の女性にお金など送りませぬよう。お金は戻りません。美味しすぎる話は信じませぬよう。


ここまでで自称ウクライナのファーストフードの清掃員、巨乳美女フローレンスの話は終わりにします。次はナースのお話をしましょう。

国際赤十字から派遣されてガーナで働くアメリカ人の看護師…
がみんなAV女優みたいな体型だってことはないでしょう(笑)

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第六章 発動

さて、フローレンスはウェスタンユニオンから400ドルを送金するようにと要求してきました。

フローレンス
『わかったわ、
Name : Becky Sam 
Country : Ghana 
Code : 00233』

和也
『ありがとう』

フローレンス
『Town : Agona kwanyako 

どういたしまして。私のパスポートの期限は2018年8月23日よ。』

和也
『彼女の住所もお願いできないかい?』

フローレンス
『彼女の住んでるところの住所?
わかったわ、フルアドレスをあげるわ。
Name : Becky Sam 
Country : Ghana 
Code : 00233 
Town : Agona kwanyanko 
これだけでウェスタンユニオンの送金では十分よ。
寮の住所は - B17/173 Agona street 
でもウェスタンユニオンの送金申し込みに寮の住所まで入れないで。』

和也
『彼女のパスポート番号は?』

フローレンス
『ああ、知らないわ。でもなんで必要なの?』

和也
『受取人の身元の情報がいるだろう? パスポートを見せて身元を証明してお金を受け取るんじゃないのかな?』

フローレンス
『ええ。でも彼女の名前だけでもお金を受け取れるの。従妹のパスポート番号は私は知らないわ。でも彼女の住所だけで大丈夫よ。』

和也
『いや、念のためパスポートか学生証の番号をお願いだよ。確認のためにね。じゃなければ誰でもお金を受け取れてしまうんだろう? 』

フローレンス
『そんなことないわ。彼女の名前が書いてあれば彼女しか受け取れないのよ。
早い時間に彼女に電話しようと思ったのだけれど出ないの。
住所だけでウェスタンユニオンに行けば大丈夫よ。私はいつもそうやって彼女に送金しているの。
Name : Becky Sam 
Country : Ghana 
Code : 00233 Town : Agona kwanyako 
これで全部。そして、送金番号をくれるわ、それからパスワードを。それだけで大丈夫なの。』

和也
『わかったよ、やってみるよ。この手のは使ったことがないんだ。いつも小切手か銀行送金を使っているからね。こういうのって、途上国の労働者階級の人が使うものなのかい?』

フローレンス
『そうよ。ウェスタンユニオンは世界的なものなの。だから彼女の名前と住所だけでウェスタンユニオンに行けるわ。そしたら10ケタの数字をくれるから。その数字で彼女がお金を受け取れるの。』



    


さて、このケースの場合はウクライナ在住で従姉妹がガーナにいるという筋書きでした。パターンはいろいろあり得ます。女性がガーナとかナイジェリアにいるという設定も。

和也にもう一人やってきたのが、Janessa Brazilというアダルト系の女優さんの写真を使った同名の女性。まだ話が進展していませんが、プロフィールを見るとガーナでスーパーマーケットを経営していると書いてあります。

メッセージ内容:
"Am from United States but am currently in West Africa-Ghana, am single never married and with only mum no dad will like to hear from your side too."
『私はアメリカ人なんだけど、今は西アフリカのガーナにいるの。独身で結婚したことないわ。今はママと一緒なの。パパはいないわ。あなたのことも教えて。』


I am の代わりにamを使うのが典型的なアフリカン。そして写真はいつでもアダルト系女優かモデルなんですね。

なんだかできすぎた話ではないですか、グラマラスな美人が中年のおじさんのところにいきなりやって来るなんて。そして必ず少額のおねだりから始まります。その前に女性に会えるという希望を男性に与えるのもお決まりの話。

いずれにしても、詐欺手口は少額から始まります。男性がこれくらいなら女の子に出してあげてよいと思えるような額から。

そうすると、最初の1,2回目の送金で、女性のお金の執着やお金を受け取る間際の態度の悪さから嫌気がさして男性のほうから身を引く場合、もしかするとアフリカン詐欺にあったことすら気が付いていないかもしれませんね。ロマンス詐欺は女性を狙ったものばかりではありません。表にあまり出てこないだけでしょう。

この連載も終盤に入りました。Janessaとのお話はここに公開するかどうか決めていません。フローレンスと同じ展開だったらつまらないですよね。ただ、この子は『ママと一緒に住んでる』らしいので、母親の病気という話も出てくるのかなと。いずれにせよ送金しませんので、最初のやり取りでお金が来ないで女を怒らせて終わります。

それよりも、ナースを釣ったことはないのですがネットで資料が結構あるのでナースのお話にしたいと思います。とりあえず予告にて。

男性狙いの女性を装ったインターネット上のアフリカン系のロマンス詐欺手口について紹介しています。男性の方々に注意を喚起するため、このストーリーを連載しています。これは実際に偽キャラを使ってわざと詐欺師に見つけられやすい環境に偽キャラのフェースブックのアカウントを置き、そして釣り上げた相手とのストーリー展開を紹介するものです。本当の被害は発生していません。

第五章 始動

さて、12月に入り、いよいよ詐欺シナリオが始動します。ビザだ、航空券だと話をしていた時に突然、困ったことがあるという話になります。それが何なのかと和也が聞くと…


フローレンス
『従妹がガーナで学校に通っていて、生活費が足りないの。私もお金ないし、彼女のことはずっと私の頭痛の種なの。彼女のために少しのお金を送ってくれないかしら。』

和也
『彼女のご両親はどうなんだい? 学校に行ってるんだったら、ご両親がお金を出すべきだろう? 君を困らせるべきじゃないよ。もし君が困ってるなら、彼女のご両親に話すべきじゃないかな?』

-----------------
翌日

和也
『プリティ、君の住所とパスポート番号、それからパスポートの期限をおしえてくれないかい? 僕のほうで記入するビザ申請書類に必要なんだ』

フローレンス
『返事遅れてごめんなさい。
私の従妹は何年か前に両親を亡くしているの。私が彼女の経済的なことやその他諸々の面倒を見ているの。和也、貴女の助けが必要なの。本当に少しだけでいいの。
私のパスポート番号はg47565E、住所はAksarova 15a, ukraineよ』

和也
『郵便番号、州の名前などは? 君の名前フローレンス・ダビディスはパスポートに書かれている名前と一致しているよね?

なんで君の従妹はガーナで一人で学校に通っているんだい? 若い女の子が一人でいるところじゃないよね。ウクライナに帰れないの? 彼女はいくら必要なんだい?』

フローレンス
『市はハリコフ、郵便番号は
61059、それだけよ。
従妹は400ドル必要なの』

和也
『パスポートの有効期限も教えてくれないかい? それから君の訪問目的はどうすればいい? 観光でいいかな?

それから君の従妹の銀行口座番号を。彼女の詳細も知りたい。なぜ一人でアフリカなんかにいるんだい? 18歳未満だろう? 君が一緒にいないのに、誰が彼女の面倒みているんだい?』

フローレンス
『従妹は22歳よ。私もガーナで働いていたの。でも今はウクライナイいるから、彼女を一人で残してきたの。あと一年、学校があるわ。』

和也
『なんでガーナで勉強してるんだ?』

フローレンス
『彼女は銀行口座を持っていないの。だから私はいつもウェスタンユニオンを使うの。』

和也
『ウェスタンユニオン、使ったことないよ。それは何?』

フローレンス
『私がそう決めたのよ。彼女の両親が亡くなって、でも私はウクライナに帰らなければならなくなったし。だから彼女にお金を送ってやっているの。

ウェスタンユニオンは送金システムよ。日本のどこにでもエージェントがあるはずよ。』

和也
『そんなの聞いたことないよ。ウェスタンユニオンなんて日本にないんじゃないかな』


フローレンス
『日本のどこに住んでいるの? 私が探してあげるわ』

和也
『北海道の札幌だよ。』

フローレンス
『わかったわ。ちょっとまって、近くのを探してあげる



札幌送金プラザっていうのがあるわ。 Asty 45 Bldg 1f, sapporo city. hokkaido 060 0004。
そこでウェスタンユニオンと言えばいいの。』

和也
『ありがとう』

フローレンス
『ほかに彼女の情報何か必要かしら?』

和也
『わからないよ。あとで君に聞くよ。でも必要かもしれない情報をもらえないかい』



    


この話では、美女の従姉妹の援助ということで400ドルほどを求めてきました。確かにミリタリーボックス詐欺の最初の送金に比べると全然小さな額ですね。これが罠です。小さな額、しかも可哀そうな女の子を助けるためのお金。男ならそれくらい出せないと…なんて考えてしまうとすっかり罠にはまります。

女がガーナかナイジェリアにいるという設定なら、女の食費とか生活費として100ドルから500ドルくらいの額を求められる場合もあるでしょう。

そして送金先がガーナ。銀行口座がないのでウェスタンユニオンを使ってという。
ウェスタンユニオンとかマネーグラムは国際送金サービスですが、あまり日本では知られていないですよね。私もこの手の詐欺の話を知って初めて知りました。

銀行口座がなくても海外に送金ができる、そのため銀行などを使用したことがない発展途上国の家族に海外で働く出稼ぎの方々が送金するには便利だと思います。一方で、秘密の質問などを使えば匿名でお金が受け取れるため、詐欺やテロリスト資金の送金にも使われています。

実際ウェスタンユニオンのWebsiteでも詐欺の危険について言及しています。
http://www.westernunion.co.jp/jp/anti_fraud.php

美女に夢中になって盲目になっていると、ガーナ、ウェスタンユニオンというところでアラームが鳴っていても気が付かないかもしれません。これくらいの額、男なら出してやらねばと思って送金してしまうなら、次から次へと美女のお金の必要が発生します。

電話料金、学校の試験の費用、食費、光熱費など少額なものからだんだんエスカレート。もう少し大きな金額、学費とか滞納している寮の家賃、などなど、徐々に金額も増してゆくでしょう。前に書きました自殺したニューヨークの70代の男性は積もりに積もって5万ドルもYulianaさんの写真を使った偽物に貢いでしまったのです。