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ハデスの花嫁(Ⅵ ⑤)

テーマ:【ハデスの花嫁】
2009年06月10日(水) 12時00分00秒
Ⅵ ⑤ 「なんとなくわかるんです。雰囲気で」 バーバラが思い出したように言う。 「それで、アレックスは猛獣なのね」 二人とも声をあげて笑った。 「キリー、あなたは人を楽しませる天才ね。 いつもそうなの?」 キリーはこの前、 母とケインに笑われたのを思い出し、 続いて父にしてやられたことも思い出す。 「父ほどではないと思います」 笑って答えるキリーに微笑むバーバラ。 「お父様はとても楽しい方なのね。 今度お会いしたいわ」 楽しそうな母とキリーを見つめながら、 アレックスは内心母に感謝していた。 アレックスが思ってもいなかった事や 知らないキリーをどんどん引き出してくれる。 キリーはとても奥が深くてその奥の深さに 出会う人はみんな魅了されていくのかもしれない。 その日の午前中、 キリーは有名な宝石店で婚約指輪を選んでいた。 なぜこんなことになったのだろうと小さい吐息がでる。 「キリー、これから仕事で外出するんだが、 一緒にきてくれないか?」 バーバラとの楽しい朝食の後、 アレックスはそう言った。 「お邪魔でなければ喜んで」 キリーは微笑んでそう言ったのだが、 なぜかいるのは宝石店だった…… アレックスは油断ならないことを いつもうっかり忘れてしまう。 キリーの隙を突くのが上手いとしか言いようがなかった。 「アレックス?仕事は?」 アレックスがにやりと笑う。 いつもキリーを驚かせるあの不敵な笑みだ。

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