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ハデスの花嫁(Ⅵ ④)

テーマ:【ハデスの花嫁】
2009年06月09日(火) 12時00分00秒
Ⅵ ④ 「えーと、わたしがこの家にいるのは 夢なんじゃないかってアレックスが寝ぼけた?」 でいいのかとアレックスに目をやると、 アレックスは苦笑まじりにバーバラに言う。 「母さん、キリーはいつも早起きなんだ。 それを知らなくて目覚めるといないからとても焦った」 バーバラは楽しそうにくすくす笑いながら、 「それで?キリー、あなたはどこにいたの?」 そこは堂々と答えるキリー。 「自分の部屋にいました」 バーバラは目を輝かせて聞く。 「何をしていたの?」 そんなに自分のしていることはおかしいのかしらと 不思議に思いながらキリーは今朝の出来事を話して つけくわえる。 「バーバラ、アレックスってばひどいんです。 着る服を優しく用意してくれたかと思ったら、 僕が来るまでどこにも行くんじゃないとか、 部屋でおとなしく待つようにいうんです。 わたし小さい子じゃないのに」 バーバラは声をあげて笑い出し、 今度はアレックスがつけたす。 「小さい子と一緒だろ? きみはおとなしくなんてしていなかったじゃないか」 キリーが心外そうな顔をする。 「部屋の中を走り回ったりなんかしていないわ。 とても気持ちの良い朝だったから バルコニーに出て体操をしていただけじゃない」 楽しくてしょうがないというふうに バーバラに話しかけるアレックス。 「母さん、キリーは不思議なんだ。 目を閉じて瞑想しながら体操をしているのに、 僕が近づくと気がつくんだ」 バーバラの瞳がアレックスと同じように 楽しそうに輝いているのを見て、 肩をすくめて答えるキリー。

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