練習しなくても速くなる!?「ツール・ド・フランス効果」??? | 自転車で糖尿病を克服した!

練習しなくても速くなる!?「ツール・ド・フランス効果」???

さて、ツール・ド・フランスもいよいよクライマックス。昨日の第15ステージも非常に白熱したレースとなり、コンタドール(ディスカバリー)とラスムッセン(ラボバンク)の戦いや、ヴィノクロフのリベンジ・ステージ優勝など、見所満載といった感じで、毎晩夜更かしになってしまってる私だが、今日のブログは、2005年から一気に現在に戻り、ある人に訪れた“異変”について書いてみたい。


●えっ、どうして練習してないのにうまくなるの?


それは私についての話ではない。ある女性についてのごく最近の話だ。以下はすべて真実である。


彼女は、特にスポーツが得意というわけではないようだ。また特に自転車が好きというわけでもない。だが、不思議なことに自転車は2台所有している。


1台はサスペンション付きのクロスバイク。スペシャライズド製だ。マウンテン寄りのクロスバイクだが、現在は700×25Cの細いタイヤに履き替え、ステムも下向きにひっくり返し、ちょっとだけ走り屋仕様に改造されている。


もう1台は、キャノンデールのロードバイク。そう、本当のロードバイクだ。“なんちゃって”系ではない。コンポはシマノの105。スプロケットは12-27の山岳仕様にチェンジされている。タイヤはヴィットリアを履き、8kg台の前半と思われる重量は厳しい峠でもそこそこ走りそうだ。


だが、なぜか走行距離だけは伸びない。現在までにクロスバイクで約600km。ロードではさらに少なく300km。それがこの2台の走行距離のすべてだろう…。だが、彼女の走りに最近異変が起きた。


まずはそのライディングフォームである。“日本人で唯一ツール・ド・フランスに出場した”今中氏がよく言うような「背中のアーチ」、あるいは『Bicycle Club』誌などによく登場するエンゾ早川氏が言うところの「背中のラクダのこぶ」ができているのだ。また、下りなどでは下ハンドルを握っているではないか!


私は我が目を疑った。ちょっと前までは背中はピンと伸び(骨盤が寝てる)、乗車姿勢はあまり誉められたものではなく、下ハンなどは怖くて握れなかったはずなのに…。


また、スピードも速くなった。坂道嫌いだったはずなのに、私のちょっと速めのペースにも追いついてくる。ケイデンスも余裕で90rpmくらい回っている。


ど、どうしたんだ…。う、うまくなってるぞ…。


私は思いきって、いったいどんな秘密練習をしたのか訪ねてみた。


その答え…「別に何も…」


「誰かに習ったとか?たとえば栗村道場に行ったとか?夜中にこっそり峠に行ってるとか?」


「いや、特に」


「じゃあ、どうして???」


そしてついに究極の答えが出た。「わかんない…、だって何にもしてないから」


私は悩んだ。どうしてそんなことがあり得るんだ???彼女がローラー台を所有していることは知っているが、それをほとんど使っていないことも私は知っている。残念なことにビンディングペダルだけはまだ使えないようだが、とにかくほとんど自転車に乗っていないのにどんどん進化しているのだ。


そして、数十分後、はたと思いついたことがあった。


「ジロ・デ・イタリアだ。あるいは今たけなわのツール・ド・フランスだ。これしかあり得ない。」


そう、彼女はJ-Sportsを見ているのだ。たいていゴールする頃には(夜中の1時くらい)寝てしまうのだが、少なくとも中盤のレースはよく見ている。「栗村さんの解説が面白い」とか「白戸太郎の髪型が…」とか言っているので、集中して見ていることもあるらしい。


考えて見れば、J-Sportsのサイクルロードレースを見るようになったのは去年のジロくらいから。約1年にわたり擦り込まれたプロ選手の理想的ともいえるライディングフォームが彼女の中にどういうわけか自動的に浸透したらしい。


彼女が自転車好きでなかったことも幸いしたようだ。自転車好きの男の子だったら少年時代にさんざん乗っているだろうから、もう自分の身に付いたフォームができてしまっている(自分の場合はこれが問題だったんだけどね)。


だが、彼女の場合はそれほど自転車に乗っていなかったので、まっさらな状態だったのだ。ある意味子供のような状態だったわけで、これに何十時間かプロロード選手の理想的なライディングばかりを見ていると、自然とそういったフォームになってしまうらしい。


だってそれしか知らないんだから…!!!


どうやらそれが真相のようだ。ヨーロッパでサイクルロードレースを見ながら育った自転車好きの子供のように、気が付いたら良いフォームになっていたのだ。なるほど。世のママチャリ乗りたちも、是非J-Sports Plusに加入すべきだ。私はそう思った。そしたらみんなもう少しカッコイイ効率的な自転車の乗り方ができるのに…。


そして、一言付け加えると、その“子供のような心を持った”女性とは私の妻だったのだ。

今後さらに速くなりそうで、そこがちょっと恐ろしい…。


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