広島にまさかの死角 黒田の「持ってない伝説」 米メディアでも評判だった無援護ぶり | 美人養成プロジェクト

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 12球団では最も長く優勝から遠ざかっている広島だが、今季は黒田博樹投手(40)=前ヤンキース=の復帰で24年ぶりのリーグ制覇を心待ちするファンの期待を高めている。本拠地マツダスタジアムの今季年間指定席は早々と完売し、22日に行われたオープン戦最終戦(対ソフトバンク)には球団主催のオープン戦史上最多の3万1255人が殺到。開幕前から空前のブームが始まっているが、好事魔多し。他ならぬ黒田をめぐる不吉な“伝説”が忍び寄っているのだ。 (宮脇広久)



 カープフィーバーが過熱しているのは、地元広島だけではない。



 23日に都内で開催されたセ・リーグの「ファンミーティング」には約2000人のファンが集結。その最大勢力が赤いレプリカユニホームを着込んだ広島ファンであることは一目瞭然だった。



 会場内の飲食ブースでも一番人気。広島市民球場時代から本拠地で販売される“ファンのソウルフード”『カープうどん』コーナーには、他球団ファンを含めひときわ長い列ができたほどだ。黒田の8年ぶりの復帰がフィーバーを加速させているのは間違いない。



 そんな熱狂とは裏腹に、広島の今春オープン戦成績は3勝7敗2分(勝率・300)で12球団中最下位。同チーム打率はワーストの・200。チーム防御率も、黒田が3試合に登板し計17回1/3で2失点、防御率1・04と“孤軍奮投”したにも関わらず同じくワーストの4・08に沈んだ。



 緒方新監督は「不安は打線。4番(エルドレッド)がケガで離脱していること。復帰はたぶん6月になる」と明かす。



 昨季は12球団最多のチーム153本塁打を放ち迫力満点だった打線は、主砲エルドレッドが右ひざを痛め16日(米国時間)に半月板部分切除手術を受けた影響で、見る影もないのが現状だ。



 そのあおりを黒田も食らっている。オープン戦最終戦では、右腕が無失点に抑えた7イニングで味方打線もゼロ行進。降板後の9回裏、相手捕逸でサヨナラ勝ちを拾った。復帰初登板の8日・ヤクルト戦(マツダ)も同様。先発して4回1/3をパーフェクトに抑えた登板中は援護なし。6回に得点し1-0で勝った。



 実は黒田は米国時代、メディアの間でも「メジャー屈指の援護の少ない投手」と評判だった。大リーグ在籍7年で通算79勝79敗。ドジャース時代の2011年に米球界での自己最高の防御率3・07をマークしたが、13勝16敗と負け越している。



 米移籍前の広島での11年間では、5位が8度。3位、4位、最下位が1度ずつの暗黒時代を支えた。06年の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表に選ばれていたが、開幕前の壮行試合で右手に打球を受け出場を辞退。世界一の歓喜の輪の中にはいなかった。それだけに「切ないほど“持ってない”」と指摘する球界関係者もいるが、逆境にくじけない姿がファンの共感を誘うのか。



 高年俸度外視で復帰を選んだ黒田に、打線は援護で恩返しができるのか。悲願の優勝の成否はそこにかかっている。