ファクタリングと不動産ファイナンスに力を入れる訳 ② | 思うように資金調達ができない方へ

ファクタリングと不動産ファイナンスに力を入れる訳 ②


5月8日

ファクタリングと不動産ファイナンスに力を入れる訳 では銀行からの調達がNGの場合、頼りになるのは結局のところ、不動産ファイナンスと売掛ファイナンスの2つであることを書きました。

この二つのファイナンスについては、様々な時点、あるいは方向から見た記事をこのブログでも展開してきました。

銀行からの融資が上手く行かなくなった時、最も安全な資金調達と言うとそれはノンバンクの不動産ファイナンスです。

なんだ当たり前じゃないかと言われるかもしれません。

でも頭では理解しても心情的な拒絶反応で違った調達をされる方が時々います。

 

少し顧客には余計な話かもしれませんが、少し不動産ファイナンスについてよくある話をします。

私どもの2社間契約のファクタリングサービスの常連顧客の方の話ですが、この方のような状況はよくあることなのでご参考にしていただければと思います。

この顧客には、2社間契約のファクタリングを、1回のご利用金額は大きくありませんが、すでに8回ほどのご利用していただいています。

毎月ではありませんがかなりの頻度です。

売掛先も超優良ですし、資金繰りについての把握もしっかりされているので、特に事故懸念もなく、私どもとしてはお申込みがあればほぼ即決で実行させていただいています。

そして昨年末、もう少し長期安定したコストが低い資金調達についてご相談がありました。

このような相談をいただけると、私どものファクタリング利用はなくなっても、リスクは低くなるし、話として健全な話で、長期のお付き合いを願う私どもからすると大歓迎です。

    

お話を聞くと、東京23区のなかなかの場所にご自宅を所有されていて、半分までは行きませんが40%近く1順位の住宅ローンの返済が進み、担保余力がある状況になっています。

40%程度返済が進んでいても、抵当権のバランスが悪いと、1順位からの借換なら、新規の真水部分も含めて融資が可能と言うところが多いと思いますが、それでは、調達コストがかなり高くなってしまうのでお奨めはできません。

でも、某ノンバンクと協議したところ、1000万円近くなら、2順位で、数年ごとのロールになりますが実態的には長期の融資が組めるとの結論が出ました。

でも、まだ、自宅を担保にノンバンクから借り入れることは、心情的に気が進まないと言う理由で現在のところ利用されていません。

でも、それ以降3回ほどファクタリングを利用されています。

資金繰りが売上増などで好転してファクタリングの利用を継続的にしなくても良いと言うのであれば、ご自宅を2順位の担保融資を受ける意味はないと思います。

でも、ファクタリングは今後も継続的に利用される可能性大な状況です。

  

確かにこのノンバンクは2%+消費税の事務手数料はないのですが、金利は8%程度と高いので躊躇されたのかもしれません。

長期であれば事務手数料の負担も総体的には軽くなるから、特に事務手数料がないことよりも金利が高いことの方が厳しく映るかもしれません。

でも、ファクタリングをサービスしている当事者が言うのも変ですが、3社間ならまだしも、2社間契約のファクタリングは、私どもの場合、同業他社と比較すれば半分以下と低い調達コストとは言え、この8%の年利換算と比較すれば高いのは事実です。

確かに、自宅に追加担保が付くことは気持ちがいいものではないのは理解できます。

でも、ご自宅が代表者の単独名義であれば、融資の利払いが支払えなくなったら、銀行融資で連帯保証をしている以上、ご自宅を守れるとは言えません。

であれば、高い調達コストかつ超短期の資金調達である2社間契約のファクタリングの継続的なご利用はされないで、ノンバンクからご自宅担保で資金調達された方が冷静に見れば圧倒的にベターです。

心情的にそこまでしなくても良い!

ファクタリングで資金ショートする時はしのげば良いのだからという気持ちも分かります。

でも、高い資金調達の継続的な利用は、まさにボディーブローのように会社の体力を消耗させるから、銀行融資への返済能力も落ちていきます。

担保余力がある不動産を保有されているのであれば、利用されない手はないと、第三者的に冷静に見れば思います。

 

中には共有名義になっていなくても夫人に知られるとまずい、同意してくれない!と、このことが一番大きな理由で、ご自宅を利用した不動産担保融資を利用されず、ファクタリングならまだしも、利用してはならない闇金融や闇金融もどきのようなところから調達している方を時々見ますが、なんで夫人に話ができないのか?

中小企業の経営者なら、こんなことぐらい、夫人を説得できないでそうするんだ!と、修羅場をくぐった私からすれば甘いと率直に感じます。

何かあった時のことを考えれば、まっとうなノンバンクの不動産担保融資は、ノンバンクを選べば、安全性は銀行と同レベルです。

銀行だって、こと何か起こった時の対応は決して優しくないことも、銀行の大喧嘩をしてその顛末を雑誌で取り上げられた身からすれば思います。

   

担保余力がある不動産を保有されていて、銀行からの融資が上手く行かなくなった時、最もお奨めできるのはノンバンクの不動産担保融資です。

中には、ノンバンクから資金を借りたら銀行との関係が上手くいかなくなると言う方がいます。

これも私からすれば甘い判断と言わざるを得ません。

銀行から思うように資金調達ができなくなった時、よほどあなたの会社が劇的に好転しない限り新規の融資再開への道は、あなたが思っている以上に大変です。

そんなことよりも、もしあなたの前にビジネスチャンスがあれば、こんな時、銀行からの融資復活への配慮よりは、不動産担保融資でビジネスチャンスを取って会社の状況を好転させる方が私はベターだと思います。

とにかく、銀行からの融資が上手く行かなくなった時、担保余力がある不動産があって、ノンバンクから融資を受けれる状況にある経営者は本当はラッキーです。

上述した事例では、2順位からと言う条件があったから、事務手数料はないにしても年利8%でしたが、1順位からの融資であれば、先日の不動産ファイナンス 新情報 ① の中でご案内したように、この事例の都内23区の物件なら、2%台後半の金利での融資も可能になっています。

この金利で10年とか20年の長期融資にすれば、事業が利益が出る前提で見込みがあるのなら、資金繰りは安定します。

普通はそのような担保余力ある不動産などないと言う経営者がほとんどだから、このラッキーを有効活用しない手はありません。

心情的な懸念よりも、無駄なコストを現実的に可能な限り排除した資金調達を利用する方が大事だと、このような仕事をしていると、ついついおせっかい焼きになってしまいます。

次回は、そんな不動産などないと言う方への話です。

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