金融機関が好む決算書とは | 思うように資金調達ができない方へ

金融機関が好む決算書とは


思うように資金調達ができない方へ

2月7日

ここ数年、決算書の内容が軽んじられる傾向にありました。

それは、銀行が中小企業に対して決算書の内容で融資の可否を決めるような状況ではなく、決算書の内容云々よりも、融資を受けるためには信用保証協会の保証という質草を確保することの方がよほど重要だったことと無縁ではありません。

また不動産担保ローン、ファクタリングや売掛金担保融資などを扱うノンバンクやファイナンス会社にとっても、債務者となる利用客の会社の決算内容よりも、担保となる不動産や売掛金という資産の内容の方がずっと重要だから、融資を受けるに当たり、確かに決算書の内容が重要視された、ビジネスローンが盛んに行われていた頃と比較すれば決算書の重要性が意識されなくなっていたのは仕方がないかもしれません。

だから、日々ご相談を受ける案件でも、債務超過や連続して何期も赤字決算が続いているのに、経営者の方は特に危機感もなく、平気で無担保融資の申し込みを考えていると言ようなことがよくあります。

これって、本当は超非常識、経営者失格にも値することなのに、けっこう平気な顔で無担保融資の可能性があると思っているのだから、マジでびっくりしてしまいます。

でも、安倍政権に代わってから、誰がウダウダ言おうとなかろうと、間違いなく経済状況が好転してきたのは事実です。

これは、資金調達をアレンジする仕事をしていると、本当によく分かります。

久しぶりに中小企業の顧客の無担保融資3000万円融資期間が4年なんて案件も成約できましたし、資金調達のご相談も、以前のように売上減少基調の中での後ろ向きな資金の案件から、本当に最近多いのは、売上が一気に拡大する方向で受注が増え、でも銀行がその仕入資金を融資してくれないから困っていると言う、拡大する仕入資金の手配と言う前向きな案件が本当に増えたことでも分かります。

インチキ左翼のメディアは、富裕層だけがうるおい、庶民はインフレに困っているなんて馬鹿な幼稚園児でも分かるような難癖としか思えない嘘インチキな批判をしているけれど、景気が良くなると感じて、まず資金力のある富裕層が行動を起こすのは当たり前です。

庶民の懐が潤うまでには2年から3年程度のタイムラグがあるのは常識です。

まさに金は天下の回りモノと言うことであって、だから、経済に乗数効果と言うものが存在するのです。

もういい加減すぐに分かるウソを書くなと本当に思います。

だから、安倍政権が消費増税を8%から10%に決め、さらに何かの理由で、財政規律派の力が増したりするようなことがあれば別ですが、数年以内に、銀行など金融機関が、最近実質的にはないに等しい、無担保で3~5年ぐらいの期間のプロパー融資が復活する可能性は高いと思っています

このようなことがなくても、お金を借りる会社の与信を見るファイナンスの可能性が増えるのは間違いありません。

そのようになれば、決算書の重要性は今とは比較にならないぐらい高くなると思います。

    

前置きが長くなってしまいましたが、一昨日久しぶりに決算書の改善のアドバイスができるような案件の相談がありました。

建設資材を扱う工事会社で、現在、この業界は景気が良くなっています。

でも、増え続ける受注に資金調達が追い付かず、仕入資金調達の相談を受けたのです。

要は、販売先の受注が来た段階で、仕入資金のための融資を受けたいのです。

あるいは仕入先に立替払いが行われるようなファイナンスを受けたいのです。

同社の場合、仕入先も販売先もピカピカな優良企業で、問題は同社の財務内容、言い換えれば決算書に問題があるだけで、これが改善できれば、高い確率で、まずはノンバンクから仕入資金引けるのではないかと思います。

債務超過(1200万円)の法人を引き継いでまだ2期ですから仕方がないのですが、同社の直近の決算書を見て、まずチェックしたのは次のポイントです。

①現預金の額が小さすぎる 年商1億8千万円で40万円台は過小

②代表者貸付を短期借入金に計上している

③金融機関からの借入がまったくない

④債務超過の損失がまだ500万円ほど残っている


 

①瞬間を捉えれば現預金が500~1000万円ほどある時があるそうで、このような場合は、決算日にせめて500万円ぐらいの残高にすることは難しいことではありません。

方法は書かなくてもお分かりと思いますが、支払日を変更するなどいろいろな方法が考えられます。

通して考えれば一緒なんて考えていては認識が違います。

金融機関と初めて付き合う時は、実態はもちろん大事ですが、印象はさらに重要です。

私なんかも、以前ビジネスローンを山ほどお手伝いして頃、案件で決算書を見て、まず税務申告書の一番上が0になっていたり、債務超過とか、現預金が過小、またがでかい資産価値に疑義を感じる貸付金とか仮払金があったり、流動比率が悪かったり、税金や労働債務の未払いがあったり、役員報酬が過小だったりすると、こりゃたぶんあかん!と思ったように、金融機関の担当者も同じように感じて、融資の確率は、この印象だけでも相当分が悪くなります。

決算書をはじめ、融資を希望する会社や代表者の印象は非常に重要です。

 

②代表者貸付は、実態的には、ある時払いの催促なしなのだから、1年以内に返済しなければならない短期借入金勘定には絶対に入れてはいけません。

審査の時、必ずチェックされる流動比率の数字を悪くするから絶対にNGです。

 

金融履歴がまったくないのも融資の阻害要因になるほか資金調達情報  の「③金融履歴がまったくないのも融資の阻害要因になる」をご参照ください。

 

④融資がスムーズに行なわれるために、資本金はできるだけ大きくしておくことが必要です。

それは、何かあって資産が棄損して赤字が出ても、すぐに債務超過状況にならないから金融機関にとって、資本金が大きいこと、もっと言えば純資産が大きいことは金融機関に非常には見栄えのいい決算書に見えるのです。

同社の場合も現物出資による増資や債務の株式化をやれば500万円の債務超過は解消されますので、早期に行った方が良いとアドバイスしました。

次のサイトをご参照ください。

現物出資で資本金を増やしたい

債務の株式化(デット・エクイティ・スワップ)

     

今日書いた問題は非常に今後の資金調達の参考になると思います。

さらに折を見て続編を書きますので、ぜひご覧いただければと思います。

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