老齢加算廃止が生活保護法に違反するとの初判断を下した14日の福岡高裁判決は、各地で係争中の同種訴訟にも影響を及ぼす可能性が出てきた。

 老齢加算は、高齢になると消化吸収のよい食品のための食費や暖房費、孤独を防ぐための交際費、墓参り代など支出が膨らむとの特別な配慮から、70歳以上の生活保護受給者を対象に、昭和35年にスタートした。平成15年度の加算基準では、住む地域により月額1万5430~1万7930円が、7万7210円の生活保護費に上乗せして支給されていた。

 しかし、15年に厚生労働省の専門家による委員会が70歳以上と60代の消費支出額を調査した結果、70歳以上の方が支出が少なかったことが判明。厚労省が16~18年度にかけて段階的に加算を廃止した経緯がある。15年度の対象者は29万人。

 裁判は、国の方針に反対する高齢者が、制度廃止は「違法」として全国8地裁に提訴したが、東京、京都、広島、福岡の4地裁で原告側の敗訴判決が出ている。5月27日の東京高裁判決も「社会情勢の変化や財政状況から、廃止はやむを得ない選択だった」と原告側の訴えを退けたが、14日の福岡高裁判決は生活保護法56条が禁ずる「正当な理由のない保護基準の不利益変更」に当たると判断した。

 厚労省幹部は「専門家委の調査では生活保護を受けていない70歳以上の人でも支出は約6万5千円だった。生活保護費だけでその額を上回るのに…」と困惑した様子だった。

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