米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題を巡り、鳩山由紀夫首相が25日、月末にまとめる政府対処方針を閣議で決める意向を明らかにし、連立与党内の緊張が高まっている。「5月末決着」の体裁にこだわる首相に対し、社民党は「閣議決定や閣議了解のサインはしない」(福島瑞穂党首)と拒否する姿勢。民主党は参院選での与党協力を優先して決着先送りへの動きを強め、3者の綱引きが激しくなっている。

 首相は具体的な決定方法には言及しなかったが、閣議決定や閣議了解には閣僚の署名が必要。政府は社民党に配慮し、署名が必要ない首相発言での決定も模索した。しかし、福島氏は25日、沖縄県名護市内での記者会見で「閣議決定、閣議了解ではなく、首相の談話にも反対していく」と真っ向から対立した。与党内のあつれきにもかかわらず首相が「月末決着」の演出に腐心するのは、閣議による意思決定で沖縄の負担軽減に向けた姿勢をアピールするためだ。

 ただ、首相官邸と社民党の対立に民主党はいら立ちを募らせている。民主党の輿石東参院議員会長は25日、国会内で社民党の又市征治副党首らと会談。又市氏は、政府が28日にも予定している日米共同声明について「発表を思いとどまるべきだ」と要請した。

 社民党は参院選を前に連立離脱の事態を避けたいのが本音だ。又市氏は「選挙協力も何もあったものではない。時間をかけて、月末決着にこだわるべきではない」と主張した。焦点の1人区の多くで民主党候補の支援に回る社民党として選挙協力を引き合いにした露骨な揺さぶりだった。

 民主党の山岡賢次国対委員長は25日、与党3党で普天間移設についての「覚書」をまとめることを社民、国民新両党に提案。しかし、小沢一郎幹事長が「政府に任せるべきだ」と指示し、社民党との交渉を政府側に委ねた。【高山祐、西田進一郎】

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