ワルプルギスの夜


『もう お客が来ないなら、店を閉めて、二人で 近くの 寿司屋にでも いかないか?』



時間は もう 次の日になっている


彼は 名を知らない人はいない大手企業の メイン工場の 工場長


50前で、数年先は、その 企業の重役を約束されている人物




笑うと、くちゃっとなる その 愛嬌ある笑顔は


彼の 現在の会社でのステイタスとは ちょっと程遠いぐらい 


可愛い大人の男の笑顔だ




『お腹がすいたけど、今日は着物だし、私とこんな時間に 街を歩くと 目立つわよ』と 私





「アフター」と 「同伴」は よほど仲のよいお友達のお客様以外は しないと決めている





小さな地方都市、噂が回るのが 早いのだ



何もなくても・・・





彼の 面子もあるでしょうし、 さりげなく、 上目使いで 聞いてみた



工場長


『何行ってるの~ 君と二人で、夜の街をあるけるなんて、、、、


これこそ 僕のステイタスだよ♪』



まぁ、なんとも 嬉しいほめ言葉!



サルも気に登るというけれど、私も、ちょっと調子に乗った




それじゃぁ 行きましょうか?




手早に店を片付けて、二人並んで すこし 微妙な距離を開けて


夜、大声で 笑いながら おしゃべりしながら 寿司屋のある 


いちばん賑やかな繁華街まで 明るいネオンを目指して


肩をならべて ・・・・・・



私にとっても 貴方に 「僕のステイタス」という お褒めの言葉をいただいて


それこそ 私のステイタス・・・・



ありがとうございます おちゃめな工場長さん~~~

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無頓着な行動

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ワルプルギスの夜


何してるの


時計は 深夜の12時を回って 1時になろうかとしている



夜の店の片づけをおえて、ひとり コーヒーで 一息しているところに



携帯が鳴った




あっ そうだわ、、、


携帯の着信音、彼専用に設定してなかったわ、、、


少し前 買いかえたばかりの 携帯




彼の名前が 携帯の黒い表示画面を流れている




私は


「ひといき ついてる」と 嬉しさを かみ締めて 朴訥に応える




俺も 今 タクシーに乗って 帰っているところだよ



「久しぶりね 忙しい?」



そんな会話を 交わしつつ



例の頼まれていた 書類・・・ もっていこうと思ってたんだけど


家に忘れたから・・・ 今日は、遅いし、帰るよ



「今日は、まだ 月曜日だから、早く帰ってね」



まるで 母だわ、私、、、、会いたいけど、、、、


でも 次の台詞はわかってる



やっぱり 行くよ


運転手に 行き先変更を伝えてるのが 聞こえる




数分して ネオンを消した店に 彼が 入ってくる



彼は 照れを隠しきれてない




私は 嬉しさを隠すのは 慣れた


若い子ではあるまいし 客商売をしていると 芝居になれるものだ




「お水にしましょうね」


「それに 飲みすぎたんでしょ」と ウコンの飲料を渡す



一気に飲む彼



たわいもない話を 小一時間



その 言葉の隅々に 戦っている 彼の生活がにじみ出てる



お互いに、昼間は戦友



時計が2時になろうとして


お互いに


そろそろ 帰ろうか」と



「今日は、送っていくわよ、飲んでないから」



今日は 焼肉食ったんだよ



それで、いつもの 熱いキスはないのね・・・・・・



期待をはずされたけれども


「ぜんぜん、臭わないわよ」と また、母親になってしまう




車で彼の家を回って、、、


大きなガレージで 車を回すが、、、


見上げると、洋風の彼の 大きな家の窓には 電気がついている





子供が勉強中? それとも 奥様が待ってるの?






ちょっと 待ってて、、、書類持ってくるから




そういって、いったん 車から降りて、 彼の夜も黒光している大きな国産車から


書類を持ってくる





そして 私の車の助手席に、また 乗り込んで


書類を渡しながら 熱く長い抱擁、、、、




彼の 家の光がもれているのを見ながら


そして 隣の彼の両親の家の光も ついているのを見ながら




罪悪感と この無頓着で 無防備な私たちの抱擁は


相手を欲して、欲して 唇を通して 彼の魂までも 吸い取ろうとしてしまう



今宵、やっと 母の仮面をはずして、女になれた





長いくちづけのあと やっと 車から降りた彼が



来週、ソウルに行こう」と 「いくぞ」と ぶっきらぼうに 言い放った




私たちは、どこに 流れ着くのかしら、、、、、、、、、、、、、、




背中の荷物を 放ったら、


どこにでも 飛んで消えていきそうな私たち



重い重い荷物は けっして 放つことはできないのだけれども






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ワルプルギスの夜


なんて言うと、、、


「バカな 女」って 一言で 戻ってきそうだけど


お水のお仕事をはじめて、


そりゃ、もてるわもてる。。。。


まだまだ 女も捨てたもんじゃない

私の御年 50手前なんだけどね。。。。





でもね 所詮 男は


「落としたい」だけなのよねぇ~~~



それが みえみえ~~~~


私も そんなに おバカでもないが





そんな 男心が 手に取るようにわかると


これが けっこう 昼間のお仕事にも 役に立つ




「おまえなぁ~ 仕事に色気使うなよ~ ずるいなぁ~」と


同じ、経営者仲間に言われてきたが


色気だって 私のツールの一つなのよ




その使い方に 磨きがかかれば 怖いものなしかも





でもね、そんなに 軽く 男ごころを遊んでいるわけではない





夕べの Barのお客様・・・


40そこそこの お客様・・・






「ママ、僕 マラソン大会にでるんだけれど


○時間△分で 走り切ったら デートしてくれる?


そのために 頑張るよ~~」


なんて、、、



「あらあら、地元じゃ、貴方の名前を知らない人はいないぐらい 有名人なのに。。。


私に、そんな お申し出、よろしいのかしら?」




デートで お食事ぐらいなら もちろんOKです~


でも そのあとは・・・だめだけど。。。


リップサービスとわかっていても


でも マラソンで その記録を 作るために 数カ月朝晩 


私とのデートだけを 目標に走ってきただなんて いわれると


邪険に ダメダメ! なんて いえない、母性愛が どくどくと・・・・




彼には 以前から口説かれてはいたのだけれども





優しすぎるのかしら 私って・・・・・・・



まぁ、深く考えないで 彼が どれだけの記録をつくるか、


そして その記録がつくれた後で、また 考えましょ



私のお仕事は お客様の


明日の元気の お役に立つことなんだから・・・

離婚と豊胸手術

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年下の 従弟が 言った


『姉さん、  姉さんもだけど、


女って 離婚すると いきいきして 綺麗になるよね』





酒を酌み交わしながら 話がはずむ。。。。





『俺も 離婚したけど 未練がたらたらだよ。。。




2年して、やっと なんとか 吹っ切れた。。。』





従弟といっても もう 40過ぎ、

建設会社を経営する、まさに男盛り

顔だって 身びいきかもしれないが 男前






『もう 嫁は、別の男が いるらしい。。。

1年もたたない間に 次の男が。。。』





『離婚を 彼女から言い渡される少し前


最後に彼女を抱いたときに 彼女の胸が腫れてたんだよ


よく聞くと 豊胸手術をしたんだって。。。40半ばを越えて』







従弟は 年上女房をもらってた

私よりも数歳年上だったはず、、、

たぶん手術をしたのは 40半ばぐらい






従弟は 続ける・・・


『離婚前 俺も浮気をしていてね


その彼女が 胸がでかい!って


元嫁に言ったことがあるんだけど、、、


嫁は 胸が小さいのがコンプレックスでね、、、、』





『嫁は 離婚を決めたと同時に 豊胸手術をしたらしい。。。』






言葉もはさむ間もなく、つらつらと しゃべり続ける従弟に





『きっと 貴方に愛されてるという自信が 


彼女になかったのかもね。。。






そして それ以上に 新しい人生、最後に女として 


もうひと花咲かせたかったのよ』




やっと 私は言葉を挟んだ








そういえば 熟年離婚をした 知り合いの男性も




『何十年も 痔の手術をしなかった50歳の嫁が 


それをまったく気にもせず 夜の営みをしていた嫁が


ある日突然 痔の手術


そしたら その直後に 若い男と駆け落ちしたよ、、、』 と





女は 人生 生まれ変わる時に 

美容整形をするのかもしれないわね。。。


そして どんどん 磨きをかけていくのでしょう



そうやって 何度も何度も生まれ変わって 脱皮して

花開くのかもしれませんね。。。





来年あたり 儲けたら 私もリフトアップでもしようかな。。。


はてさて、御いくらかしら?


恐妻家と愛妻家

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恐妻家・・・妻を恐れ、機嫌を損ねないよう行動する既婚男性


愛妻家・・・妻を愛していることを外部でも憚ること無く公表するような既婚男性のこと


(Wikipediaより)



この年になると どうしても 素敵な男性は 既婚者が多い


まぁ、奥様が切磋琢磨して、旦那さまを素敵にしちゃうから


われわれのような 独身女性が 白羽の矢を当ててしまうのだけど


でも 愛妻家だけはごめんだわ。。。




洗脳された愛妻家の男達は、あらゆるシーンで 白けた言葉を


ふとした瞬間、吐いてしまうのだから


家庭の匂いを だたよわせちゃうのだから



恋愛愛情情愛


言葉遊びのように 繋がって





それが 季節ならば





そして、年代ならば



青春朱夏白秋




私は、想いを胸に認める 淡い青春時代も済んだから


とはいえ、落ち着いて 向かいあって


明るいリビングで メタボの体系や、


皺の増えた お互いの顔を、まじまじと


紅茶を飲みながら 見つめあうような 白秋の時期には


まだ、時間があるから、、、





まだまだ 真夏のように燃え盛り、


そして いいところだけを 


いい瞬間だけを つまみ食いするような


そんな 激しい恋をしたいと思う



だから、お願いだから せめて  


私と会うときだけは 


恐妻家、嫌妻家の ふりをして・・・・



そろそろ 日付も変わる


もう お店を閉めましょうか、、、と 思ったそのときに


カランカランと 鈴が鳴り ドアの入り口が開いて


うつむき加減に Aさんが 入ってくる・・・


「まだいいの?」


見上げるように確認する



昼間のお仕事でもお世話になっている方だから


邪険にもできず


「どうぞ」と 笑顔を作る



安い コンビニで買ったのか 透明の傘


急な雨で 慌てて 買ったのでしょう



ジャケットも 少し雨にぬれて、張りもない


そんなジャケットを ハンガーにかけてあげながら



Aさんを覗き込むと、かなり 深酒している様子


これは 長くなるなぁ~と・・・




取り留めのない話から 仕事の話、


そして Aさんの 過去の恋愛話が 始まった


昭和22年生まれの 61歳



小さな会社だけども社長


さまざまな会でも 役職や、会長を受け、


お疲れ気味




どうしても 取引先の顧客の会社、大企業の社長たちに


引きずり回され、心身とも お疲れなのでしょう



素敵な恋愛話を 4話、5話、、、



「ねぇ ねぇ Aさん、、、 今でも女性に ドキドキするの?


女性の仕草や 表情に ときめくことってあるの?」と 私



Aさん

「もちろんだよ。 あたりまえでしょ。


まだまだ、これから、恋愛するよ。」



まぁ まぁ、とっても素敵な可愛い奥様がいらっしゃるのに




そうよねぇ~ 男も、女も色気がなくなったら おしまい


Aさんの年まで あと15年ほどあるけれど、


きっと 私も 素敵な男性の仕草に どぎまぎしている おばさんでいたいもの





Aさん、そろそろ お帰りしましょ


タクシーを呼びますわ


そう言えたのが 2時を回った



Aさんの 19から 61までの 42年の恋愛話


すべてを聞いて、今宵も お店のドアを閉めます




仕事のつらさのはけ口


苦手な人間関係の 悪口


そして 昔の甘辛い恋愛の思い出話



すべて、お店に詰め込んで 鍵をかけてしまいましょう



なで肩




バタバタと 脇目をふらず、


自分の仕事をかたづけているときに


ふと 後ろから 肩をかるく 両手で 抑えられる



小さな肩から、貴方の温かみが 伝わるようで


どうでもいい奴だと 私の心に


踏ん切りをつけようとしているときに


「力を抜きなさいな・・・」


そう言われているようで





ここ最近、和服も増えた


ふとした瞬間


後ろから いろいろな方から 軽く肩を


両手で肩を抑えられることが 増えた





私の肩、、、小さくて、なで肩で、


でも 「肩肘はってる」とは よくいうもので、


何か 喘ぎの声をだしているのかもしれない。。。





そんなとき やさしい男達は 機敏に察知して



おのずと 肩から  



「優しさ」と「気」を 


いれてくれているかもしれない。。。

テーマ:



イラクサ・・・



花言葉・・・中傷・根拠のない噂・意地悪な君





昨夜も つらつらと 飲んで気を許した女友達の口から


「言っても 大丈夫?」と 前置きをつけながら


私の噂話を聞く



会社、お店、マンション、時計、、、


私の持ち物、私の生活、


すべてのものに、


人が皆、噂していると。。。



ある名士が わたしのそれに、絡んでると。。。





ふうっ・・・


よくもまぁ、これだけ 噂があるものよと・・・


感心しつつ


傷つかないわけでもないが・・・


仕方がない





火のないところに・・・  


ですから


まったく 真っ白とはいえないし






しばらくの間は、


密かに密かに 強かに強かに


そして、艶やかに




イラクサのごとく 山間で 棘を八方に向けて


目立たぬように 目立たぬ花を 咲かせていましょう




何を言われても、辛くもなくなった




ただ、私は 


イラクサの花のごとく


咲いたか咲かないか、、


小さな蕾のままでいるように ひっそりと


口を閉じましょう




憎たらしい アマリリスのような 女達は


誇らしげに咲き誇っていればいいと 


そして、その大きな花が 醜く 枯れて 


見るも無残に 朽ちていくのを


見届けましょう






雑草にうもれて、強かに、密やかに、艶やかに


来年のまたこの時期に 見事に 地面に 花をはびこらせて、


そして その葉の棘で 邪魔する者に


お仕置きをしましょう



イラクサの花のごとく・・・

カウンターは防波堤

テーマ:



スナックのママになって 2か月


新人ママと言える年でもないが・・・




今宵も 深夜を回り、客が帰ろうとしない


残ったのは、地元でも 名の知れたつわもの



最後の客にしたくないタイプの方である



口も悪いし、何をしでかすか分からないような


ちょい悪・・・ちょいでなくて 


ものすごく悪い そんな異才の熟年大学教授





「ママ、、、俺が、もう少しわかけりゃ、このカウンター飛び越して


犯してやるんだけどねぇ~」


なんて 平気でいっちゃう。。。




そして、私が言葉をはさむ前に


「でも もうたたないかぁ~」って カラカラ 丸い氷を鳴らして


宙を見上げる





お店をOPENしたときに


新聞記者の編集長が言いました


「カウンターを飛び越えて ママを 襲いたくなるような


そんないい女がいる バーに しておくれ」と






教授様、そろそろ お帰りのタクシーをお呼びしますわ・・・



くれぐれも 大学で セクハラはせぬように、、、、