歯医者新人面接・19 毎日非凡だからこそブロガー向き | ちえ☆ライブラリー

歯医者新人面接・19 毎日非凡だからこそブロガー向き

それとなく、副院長の狙いを後輩に伝えようと思ってはいたが、
こんなにハッキリ「そのつもりはない」と言ってるんだし、
これ以上はお節介かなぁと思った私はその後の言葉を飲み込んだ。

勿論私だってごめんだよ・・・
副院長が良い人だったらば、
私が勤務した7年の間にそれなりの動きもあろう。
それがなかった事がどういう意味をもつか、
深く察しておくれ!後輩よ。
私の前の歴代の先輩方も、みんな副院長にはスルーだったんだよ。

単に、お金では人間動かない事も多いんだよ(核爆)

そうして、後輩に言えぬまま数日が経つ。
副院長も、相変わらず後輩に遠まわしなアプローチを止めない。

私はカレシ君に報告する。
「副院長、後輩をかなり狙ってるのがまる解りなんだよ。
時間があるとき、彼女の傍から離れなくってねえ、
何かしら会話をしようって試みてる。話題作りに苦労しつつね。
それ見てると、なんだか可愛いとこあるじゃん!って気持ちになるよ」


カレシ君は笑う。
「その先生、ホント単純で解り易いなぁ!」

「その通リなんだよ・・・(笑)
あまりの解りやすさに、私笑っちゃうよ!
けれど多分、あのままでは後輩も引いちゃうんじゃないかなあ。
明らかにあの子に気があるって、はた目から見て解るんだもん。
しかも、あの子はカレシが居るって明言してたよ!
それに、”先生どう?”って振ってみたら、”私はいいです”
って嫌がってたよ・・・」

私はそう応える。

カレシ君はただ無言で笑っていた。

ほんと、まさか面接という一連の仕事が、
こんな方向に結びつくとは、当初予想だにしなかった事だ。

私は、いつも何かが起きる運命だ。
本当は波風立てず、つつましく平凡に生活をしたいと
常に思っている。
なのに、どうしても変なトラブルに巻き込まれる毎日なのだ。
自分の日常を、「平凡」なんて思ったことは一度もない。

いつも「非凡」な毎日なのだ。呆れるくらい。
今回も例外なく、おかしな事件へと発展していってる。
このまま済めばいいのだが・・・
きっと、更なる事件が私を待っていることだろう。

だからこそ、此処で話しを毎回披露出来るのではあるが。
私は生まれ持って、「ブロガー」が天職なのかもしれぬ。

・・・次回に続く。