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2008-03-29

◆ MADAM REY feat. YOKOZEKI-GTR 『Madam madaM』

テーマ:HR/HM
Madam madaM


楽しい話ではないので省略しますが、色々あってブログを書けずにいました。
読むことからも遠ざかっていました。

久しぶりに書きたい気持ちにさせてくれたのがこのCDでした。


マダム・レイ(Madam Rey)は、女性ジャパニーズ・メタル・シンガーで、大好きなアメブロガー でもあります。


彼女が3/26に1stアルバムをリリースしました。


”featuring YOKOZEKI-GTR”YOKOZEKI-GTRとは横関 敦で、大好きなプレイヤーのひとりだったのでそれだけでも「買い」ながら、彼の最新ソロアルバム『G.T.Resonator』(2003年)がギター以外全て打ち込みだったので少々心配していました(ロックはやっぱり人が演って何ぼなので。結構特にドラムは打ち込みってこともあるんです)。


が。


ディスクユニオンのPOPを読んでビックリ。


BASS:MASAKI、DRUMS:そうる透


何だ、この豪華な布陣はっ ( ̄□ ̄;)


CDを取る手に勢いがつきました。


MASAKIは、ルーク篁(ex.聖飢魔II:G)と雷電湯澤(同:Ds)との”CANTA”や、若手トップギタリストSyu(Galneryus:G)と坂本英三(現 ANTHEM:Vo)との”アニメタル”などの活動で知られ、ソロアルバムもリリースしています。タッピング、スラップ、ときに右手薬指・小指まで使う高速フィンガーピッキングなど、何でもありのハイパー・テクニカル・ベーシストです。


そうる透は、今や超ベテラン・ドラマーながら熱いロック・ドラミングに定評のある人で、数多のレコーディング、ライブに参加。THE ALFEEのサポート、JAM Projectのドラマー、フジの『LOVE LOVE あいしてる』のバックバンドのドラマーなども務めていたりします。


そして横関 敦は、「ジェットフィンガー」の異名を持つメタル・ギタリストで、80年代にメタル・バンドBRONXを結成、その後筋肉少女帯を一時期サポートしたり、いくつかのバンドメンバーを歴任し、ソロアルバムも8枚リリース出しています。

「ジェットフィンガー」の名の通りその速弾きは凄まじいものがありますが、速さだけでなく、ネオクラ系とは一線を画す独特な音使いが魅力です。

特に小指の使い方がポール・ギルバート(Paul Gilbert)を思わせるくらい常人離れしていて、YOUNG GUITAR誌の譜例など見ても、到底真似できません。


彼らが織り成すのは、80年代のジャパニーズ・メタルののノスタルジーを感じさせつつ、高い技量を備えた者でないと出来ないフック満載の正統派メタル。


そこにマダム・レイの、時に優しく囁き、時に情熱的に叫ぶ歌が絡み、妖艶な世界が展開されます。


[1]「regrettable time」のイントロのリフからテンション高く、歌詞の濃厚度もかなりのもの。横関 敦は今回2曲提供していますが、これはその1曲(あとは[9]「THREE FACE」)です。サビの締めの歌い回しに、SINERGY のキンバリー・ゴス(Kimberly Goss)っぽいものを感じました(余談ですがSINERGYの4thは結局お蔵入りのようですね)。横関敦のソロもいきなり全開で、ジェットフィンガーの面目躍如。


”ダダダダッ、ダダダダッ”とヘヴィなユニゾンで始まる[2]「MABOROSHI」からの6曲は、キーボードの川本盛文の曲。ハードなバックにゆったりしたメロディの歌がイイです。


シンプルなロックビートの[3]「朱い花」は、SHOW-YAを彷彿とさせます。サビ前のブレイクなんか、たまりませんね。


そうる透のハードなフィルから始まる[4]「RED」は、一転ダンサブルな16ビート。歌、特にサビもかっこよく、一番好きな曲です。よく動きうねるベースと、手数の多いドラミングが熱いっ。ギター・ソロ後のラップ風のところで、MASAKIのスラップのフレーズと、高速フィンガーピッキングのソロが重ねられていますが、ボリュームが小さくちょっと残念でした。


[5]「mission」は、マイナー・キーで2小節ずつ下降していくリフが何ともノスタルジックな、これぞジャパニーズ・メタルという曲。ギターソロはイングヴェイばりのフル・ピッキングで入りますが、コード使いで捻りがあります。


[6]「如月の月」は、ピアノにのせて歌うバラード。マダム・レイの歌が堪能できます。出だしの優しい声と、サビの熱く情熱的な声の使い分けが巧く、ヴィブラートもきれいです。歌だけでいうとこれが一番好きで、ちょっとゾクっとくるものがありました。歌詞も切ない。ギターソロも泣かせます。


伝統的なリズム・パターンの[7]「Liar」も、80年代ジャパメタを思い起こさせます。少しピッチが揺れているところもありますが、ヒステリック気味にシャウトするサビが迫力あります。スウィープ連発の出だしとクロマチックな高速フレーズで締めるギター・ソロも凄い。


[8]「無間地獄」はオルガンが絡むリフがDEEP PURPLEを思わせます。この曲のみピアノで参加している河村征志のもの。


本編ラストの[9]「THREE FACE」は、歌詞が凄いです。出だしでもあるサビのところは、少し歌のヴォリュームが絞り気味ですが、じゃないとちょっと赤面してしまったかも。。。。。。。「見せない!」には、「見せないのかよっ!」とツッコミそうになりましたが(^_^;)・・・。

歌詞にアテられてか?、ギターソロもブッ飛び気味です。


そして、シークレット・トラックとして、ピアノをバックに歌う「青いとり」というバラードがその後に収録されています。とっても深い、いわゆる”大浴場エコー”が掛かっていて、マダム・レイとの混浴気分が味わえるという趣向(え?違う?)で幕を閉じます。


更に、ディスクユニオンで購入すると、未収録バラードが1曲入ったCD-Rがもらえます。



いやもう、みんな「本気」と書いてマジです。


メタルですぜ。


特にジャパニーズ・メタルの市場は、今や厳しいなんてもんじゃないくらい厳しいのに、そこに全力を注いで作られた作品です。


マダム・レイ、横関 敦をはじめとするミュージシャンやレコーディング・スタッフ、”サウンドホリック”レーベル、ディスク・ユニオン、etc.


彼らの「メタル愛」「メタル魂」、そして、「いっちょやったるか」的団結心を思うと、胸が熱くなります。


横関 敦を、本気にさせた(勿論、最初から本気ではあったのでしょうが、ギアが一段上がったと思われる)理由であろう意外で微笑ましいエピソードが、ライナーノーツに書いてあります。


それと、彼自身、本城未沙子(80年代にLOUDNESSの高崎晃のプロデュースでデビューした女性シンガー。バージン・デビル・プリンセスとかヘビメタ・アイドルと呼ばれた)のバック・バンドのオーディションに合格したのがプロ・デビューのきっかけらしいので、逆に女性シンガーの1stアルバムをサポートするというのは、何か思うところがあったのかもしれませんね。



マダム・レイは、既にこのところメディアでも報じられているので、多くの人が知るところにはなりましたが、中日ドラゴンズで長くプレイし、初代監督として東北楽天ゴールデンイーグルスの礎を築いた、現・野球解説者、田尾安志さんの奥様で、3人のお子さんの母でもあります。


「諦めなければ、いつか夢は叶う」なんてことは絵空事で、いささかでもまことしやかに思えるのは、夢を叶えられた者にしか語る場が与えられないからだと(ブログが出来てそれも様変わりしましたが)、それなりに生きてきて現実を見てくると醒めた気持ちももってしまいますが、「諦めたら、夢は叶わない」のは真実。


メタル・シンガーとしての夢を本当に長く持ち続け、様々な抵抗や葛藤もありながら、恐らくひとかたならぬ努力の末、そしてたくさんの人に支えられて夢を結実させたことに、拍手を贈りたいです。



「THREE FACE」という歌も収録されていますが、彼女自身、「歌手」の他にも「妻」、「母」と、少なくとも3つの顔を持っているので、そのどの顔も笑顔のままで(いつもそういかないのは勿論ですが、できるだけ)、今後も活動が続くことを祈っています。




【こんな人に】 80年代ジャパニーズ・メタルを通ってきた人。それと逆に、今ではまさに「偶然には出会いにくい」音楽なので、メタル未体験者の人にも。



【情報】


◆ 2008/4/5(土) 目黒ライブステーションで、ライヴがあります。


 START : 18:00~ (開場 17:30)
 当日 : ¥4.000
 前売 : ¥3.500 (ドリンク付き)

 

・ライヴのメンバーは横関 敦(G)、川本盛文(Key)の他、元SEX MACHINEGUNSのHIMAWARI(Ds)と村井研二郎(B)だそうです。

・ちなみに、翌 4/6(日)には、本城未沙子のバースデーライブが目黒ライブステーションで予定されています。


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