アザラシ(ゴマちゃん、しろたん)大好き、大食い50代のゴマちゃんパパです。
8日(金)の午後から休みを取って、アーティゾン美術館に行ってきました。
ジャム・セッション石橋財団コレクション×森村泰昌
M式「海の幸」
森村泰昌
ワタシガタリの神話
前回載せた
第3章M式「海の幸」変装曲
は、すごいインパクトでした
第4章 ワタシガタリの神話
は、これまでと違う映像作品です🎥
なんか、
第1章「海の幸」鑑賞
を見ている時から、奥の方から時々大きな声📣がするので、「マナーの悪い客でもいるのかな?」と一瞬思ったのです
ただ、その大声📣も一定の周期、リズムがあるので、「あ、4章の映像作品🎥の音か」と分かりました。第4章の会場は、ちょっと奥まった所にありました。よく美術館にある休憩を兼ねた映像コーナー📺よりは大画面で、椅子も立ち上がると座面が上がる形で、小さな映画館のようになっていました
このコーナーは撮影📷不可🚫なので、序章で撮った写真📷を。
森村泰昌さんが、青木繁に扮した姿。
こちらは、本物の青木繁の写真📷
映像🎥の森村さんは、ちょっとヒゲがインチキっぽいのですが、たしかに、青木繁がよく再現されています。
この映像作品🎥は、青木繁に扮した森村さんが、白いカンバスに向かって、関西弁で「青木さん、あんたなあ…」と青木繁に語りかける体裁で、青木という人物や「海の幸」という作品への批評や想い、さらには近代日本🇯🇵や戦争💣に対する想いをぶつけてきます。18分半にわたる長尺で、一見、いわゆる「大阪のおっちゃん」が酔っ払って🍶独り言を言っているようですが、その内容は、なかなか深いなあと感心するものでした
以下は、私の印象に残った部分を紹介しますが、録音したわけでないので、もしかしたらかなり違ってたりして
最初のうちは、「青木さん、あんたなあ、ずいぶん変わり者やったんちゃうか…」、「いろいろ無理しとったんやろ…」って感じで、青木繁の人物像、性格、生き様に迫ります。青木繁は、30歳くらいで亡くなってしまったので、その才能を十分に発揮できなかったわけですが、自信がありすぎたのか、自分をアレキサンダー大王に例えるなど、今でいうビッグマウス👅なところもあったそうで、「とがった」人だったみたいです
森村さんが語るのは、友人が青木繁を追悼する言葉でさえも、かなりひどいことを言われていると。「青木さん、あんたなあ…、追悼文では、どんな人でも『いい人やった』と言われるもんや。」
「そこへ行くと、あんたの師匠やった黒田清輝さんは、うまくやったで。最後は、貴族院議員や!」なんて言う時は、大声📣になります。
そして、「海の幸」について芸術論を語ります。ゴーギャンの「我々はどこから来たのか、我々は何者なのか、我々はどこへ行くのか」というタイトルを引いて、結局、人間とは、海🌊から来て、最後は海🌊に返るのだと。
サメの柔らかい肉にエロスを感じるとか、鉄の銛は近代化する日本🇯🇵の軍備🔫を象徴しているようだと、森村さんは語ります。たしかに、「海の幸」が描かれたのは、1904年ですから、日露戦争💣の頃ですよね。さっきのジオラマの軍艦⛴️を思い出します。
そして、青木繁と同じ福岡県久留米の画家に坂本繁二郎(はんじろう)がいます。
この「放牧三馬」🐴は4階に展示されていますが、ほのぼのした絵で好きです
しかし、ここで、森村さんがこう語ります。「青木さん、あんたは知らんやろうけど、坂本君も戦争(日中戦争)💣の時には、肉弾三勇士(※)を讃える絵を描いたんや」
※日中戦争で、敵陣の鉄条網を破るため、兵士💂が3人がかりで爆弾💣を持って走り、敵に撃たれながらも突破口を開いたという、特攻隊のさきがけのような話です。もちろん3人とも爆死しましたが😣、英雄視されました
藤田嗣治が戦争画をたくさん描いて戦後に糾弾されたのは有名ですが、あんなにほのぼのした絵を描く坂本繁二郎も戦争画を描いていたとは、衝撃的でしたね
そして、森村さんは、「画家も、社会貢献しなきゃいかん、ってやつや!」とまた大声📣を出します。なるほど、芸術を国威発揚に利用することを非難しているようですね
さらに、「ガンバレ、ニッポン🇯🇵、ってことや!」と。これは、今回のオリンピック・パラリンピック🏃🏊🏂に対する批判もあるのかな そういえば、第3章では、東京オリンピック🇯🇵を戦後復興の象徴のように描いていましたね。
そして、「青木さん、あんたぁ、いろいろ無理しとったんちゃうか。最近、煽り運転🚗💨て言うけど、みんな自分で自分を煽って生きてるんや。」なんて語ります。昨今は、ネット上での激しい言葉が飛び交いますし、何かと炎上しやすい、慌ただしい社会を憂いてのことでしょうか
この作品は、青木繁に扮した森村さんが長く語るわけですが、受け止め方は、人それぞれでしょう。上に書いたのは、私の受け止めなので、ほかの人は、また違うメッセージを受け止めたり、違う解釈をするでしょうね
私は、森村さんが青木繁に対して、「才能あるあなたが若くして死んだのは残念だけど、その後の時代(第二次世界大戦~戦後)は、不器用なあなたには、生きづらい社会だったから、長生きしなくて正解だったかもな。」と言っているようにも感じました
さて、終章として人物画が何枚かあり、それで
ジャム・セッション石橋財団コレクション×森村泰昌
M式「海の幸」
森村泰昌
ワタシガタリの神話
は終了です(来年1月10日まで)
5階に下りると、私の好きな作品が
http://ameblo.jp/beautiful-rose-8-8/entry-12642866398.html
http://ameblo.jp/beautiful-rose-8-8/entry-12648883594.html
過去記事でも、見るたびに載せてますね
私の世代だと、DESIREと言えば、中森明菜さんの歌🎤なんですが、普通は「情熱」と訳しますよね。
でも、この作品は「欲望」と訳すのが、ピッタリですね 直球すぎます⚾マッチョ💪な男が、欲望むき出しで女に手を伸ばす。女は嫌がっているのかよくわかりませんが、張りのある乳房が美しく表現されています。男女とも、足に力が入っていて、「枠が狭い!」とばかりに枠を蹴っているようなパワーを感じます
さて、5階は、
印象派-画家たちの友情物語
の展示です。
この絵は、マリー・ブラックモン「セーヴルのテラスにて」です。あきさんのブログでも紹介されています。
http://ameblo.jp/hehsuke/entry-12657135575.htmlマネ「自画像」
エヴァ・ゴンザレス「眠り」とベルト・モリゾ「バルコニーの女と子ども」
メアリー・カサット「娘に読み聞かせるオーガスタ」と「日光浴(浴後)」
これらの作品は、過去記事にも載せています。
http://ameblo.jp/beautiful-rose-8-8/entry-12642885342.html
今回展示されたのは、青木繁の作品も印象派の作品も、主な物はだいたい見たことありますね。
続きます
(4G二つ折り携帯から投稿)