12/22/11 DVD: hanna | **コティの在庫部屋**

**コティの在庫部屋**

映画+音楽+本+雑貨+ご飯+お酒+「おべんきう」=私。


**コティの在庫部屋**


「ハンナ」

Hanna


世間一般の評判と違う結論の出る事の多い当ブログですがw、今回も例に漏れず、私は好きだこれ。


何が好きかってまずは構造美よ。

いやあイマドキ結構珍しい程の円環構造!!!さすがは文学畑のジョー・ライト監督、この辺を逃さないのが天晴。

最初のシーンとラストのシーンが本当に美しく被る。こういうのが堪らなく好きなのだよ私は(´∀`)

まあね、台詞まで被せたのはお茶目っていうか蛇足っていうかな感じもするけどまあいいかw

しかもあの台詞の後、微かに笑みを浮かべるケイト・ブランシェットの凄まじさ!!!

結局ハンナってのは、ある意味じゃ彼女の計画において生まれた子供=彼女の作品、とも言えるんだよね。

そのハンナの台詞に「生みの親=母」として、彼女は満足したんだろう。だから微笑むんだよ。うおー!すげえぞ。

しっかしケイトが出てくるだけで画面が締まるのは何故。凄い女優よね。いつ見ても好きだわこの人。


それと!何がいいかってけめこけめこ!!けめこーぶらざーずの音楽がもう最高!!!

話の中で、ハンナは世の中のあらゆる美しいものを父親であるエリック・バナから教わっていない事になってて、

フィンランドから逃げ出して彼女が一番興味を持つのもが音楽なんだよね。

モロッコ、スペイン、歌謡曲、彼女が音楽に耳を傾ける時、それは素晴らしく幸せそうな顔をするのが印象的。

そんな映画の音楽担当がケミカル・ブラザーズみたいなクールな人達ってのがまた粋じゃない?!!

だからまあ、内容的にかなりばんばんやっちゃってはいますがw、このDVDをBGVとして活用するって手もあり。


ぶっちゃけエリック・バナって「ブーリン家の姉妹」以来あんまし好きじゃなくてさw、でも今回は良かったと思う。

抑えた感じとか、最後の父親の顔とかね。

血なんか分けてなくても、彼は間違いなくハンナの親父だったと私も思うし、ハンナ自身きっと痛い程解ってる。


この作品の中で、監督はきっと、ハンナの16歳としての感覚も描きたかったんだと思う。

あんな育てられ方してるから、普通じゃないと言えばそうだけど、でもある意味普通というか、プリミティブなだけで。

キスするの?と聞いてみたり、バイクに乗って叫んでみたり、友達っていいね、と言ってみたり。

あの男子を投げ飛ばすのもある意味プリミティブだからであってwww

あの友達になる女の子もいいよね。彼女には何となく解ってる、ハンナが普通じゃない事も、同じ女の子って事も。

だからもっと解りたいと思う。知りたいと思う。ついて来てはいけないと言われてもついて行く程に。

あの2人のシーンが余りに美しくて、ふと涙腺が緩んだ。美しくて、無邪気で、純粋で。


美しいと言えば、あの女の子の奔放で聡明なお母さん役のオリヴィア・ウィリアムズってどっかで見たと思ったら、

「17歳の肖像」の、あの素敵な先生役だった人なのねー!あの人大好きだったのよね、あの映画で。


私に射抜かれて、命を失った鹿が目の前にいる。

悲しい目をしてこちらを見ている。

その悲しさは、誰のためのもの?


*****


ハンナ [DVD]/シアーシャ・ローナン,ケイト・ブランシェット,エリック・バナ
¥2,980
Amazon.co.jp

ハンナ [Blu-ray]/シアーシャ・ローナン,ケイト・ブランシェット,エリック・バナ
¥3,990
Amazon.co.jp

ハンナ オリジナル・サウンドトラック/ザ・ケミカル・ブラザーズ
¥2,490
Amazon.co.jp

Hanna Soundtrack/Chemical Brothers
¥1,641
Amazon.co.jp