以前私は、株式上場を支援する会社を経営していたが、
そのときの主な担当の一つに、会社の事業の説明、というのがあった。
自分の会社の内容を投資家にわかりやすく説明する。
そして、
“私たちの会社はこんなに素晴らしい会社で、これからもずっと伸びていきます、だから投資するには最高ですよ”というようなことを、マイナスの情報と共に正確に伝えるのだ。
もちろん嘘をついてはいけないが、嘘にならない範囲で伝え方を工夫することがとても大切になってくる。
なぜなら、その伝え方ひとつで、入ってくるお金の額が大幅に変わってくるからだ。
だから必死で工夫する。
・どんなことを強調するとよくみられるのか・・・
・どういう会社と定義すれば、受けが良いか・・・・
・既存の同業者と、どう違うといえば“なるほどすごい会社だ”と思われるか・・・
などなど・・・
できるだけ、自分を大きく見せるのだ。法律に触れない範囲で・・・
これにかんして何ら疑問もなく私は仕事をしていた。
なぜなら、
ビジネスの世界では、多かれ少なかれ、大きく見せることは普通のことだからだ。
自社を卑下して、小さく見せるところはあんまりない。
いい悪いは別として、
自社のいいところ、自社製品の優れたところをお客さんに訴えて買ってもらう。
CMではイメージアップで、消費者をうまく味方につけるのだ。
しかし・・・・
大きく見せる、を個人がやり始めると話はややこしくなる。
と私は思う。
人の目をひきたい、注目されたい
とか
尊敬されたい、すごい人に見られたい
馬鹿にされたくない
仲間外れになりたくない・・・・
といった願望がそうさせるのだろう。
だれもが共感しそうな夢を掲げてみたり、
いつもポジティブな自分を装ったり、
自分ではないものになろうとしたり・・・・
いたずらに高い目標を設定したり・・・・
まるで 企業活動の小型版 だ。
30年前には、そんなにいなかったのになあ~
必要がなかったからか?
と、ついつい昔を懐かしんでしまう。
ビジネス社会での競争が激しくなってきたせいか、
個人個人も自分を大きく見せることに慣れっこになってきているし、
それが良いことのようにとらえられている節もある。
もちろん社会では、大きく見せることが要求されることもある。
うまく演出することも能力の一つかもしれない。
でも、大きく見せることで確実に無理はでる。
心の奥底で無理していることを知ってるのは自分自身だし、企業自身だ。
それは長く続かない。残念ながら・・・・
そろそろ、たんたんと等身大で生きていくことをしてみたい。
まずは、個人から。
そうすると、企業の活動もゆっくり無理なく変わってくるはずだ。
ついつい自分を大きく見せていないか・・・?要注意!!
なるべく早めに、小さく見てしまう、についても考えてみたいと思う。







